AAR Japan[難民を助ける会]は11月10日(日)、設立45周年を記念して、シンポジウム「長期化する人道危機への挑戦」を御茶ノ水ソラシティカンファレンス(東京都千代田区)で開催いたします。参加無料。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、スーダン内戦、ガザ地区での戦闘激化など、各地の人道危機は解決の糸口が見えないまま長期化し、難民・国内避難民問題、地雷・不発弾問題、紛争を発端とした食糧危機、支援の停滞など、事態が複雑化・深刻化しています。
シンポジウムの第1部では、人道危機の現状として、英国の地雷除去専門NGOヘイロー・トラストによるウクライナとアフガニスタン、ミャンマーの地雷被害状況のビデオ報告に加え、スーダンで障がい者の教育支援に取り組むモハメド・オマル・アブディン氏がスーダン内戦の現状について報告します。第2部では、 人道危機の現場で国際NGOに対応が求められる課題について、AAR常任理事の忍足謙朗(元国際連合世界食糧計画アジア地域局局長)と緊急人道支援学会理事の柴田裕子氏が報告いたします。
長期化する人道危機の現状を共有するとともに、国際NGOに求められることは何かを考えます。多くの皆さまのご参加をお待ちいたします。
パキスタンからアフガニスタンに強制送還された人々。帰国しても母国に生活基盤がなく、さまざまな困難に直面している=アフガニスタンとパキスタンの国境の町、ナンガハール州トールハム検問所近郊で2023年11月
シンポジウム 「長期化する人道危機への挑戦」
日 時:2024年11月10日(日)14:00~15:45
会 場:御茶ノ水ソラシティカンファレンス Room C(東京都千代田区)*アクセス地図
参加費:無料 *AARの人道支援活動へのご寄付をお願いいたします。
申し込み先:当会のサイトよりお願いします。https://aarjapan.gr.jp/event/15956/
参加方法:会場参加(定員140人)
事前にお申し込みください(締め切り11月9日正午)。会場参加は定員に達し次第、受付を終了いたします。お早めにお申し込みください。
登壇者:
モハメド・オマル・アブディンさん
(スーダン障害者教育支援の会(CAPEDS/キャペッズ)代表理事/東洋大学客員研究員)
忍足 謙朗(AAR常任理事/元国際連合世界食糧計画アジア地域局局長)
柴田 裕子さん(緊急人道支援学会理事)
長 有紀枝(AAR会長/立教大学教授)
【プロフィール】
モハメド・オマル・アブディンさんスーダン障害者教育支援の会(CAPEDS/キャペッズ)代表理事/東洋大学客員研究員
1978年スーダンのハルツーム生まれ。網膜色素変性症が幼少期に発覚、12歳まで弱視だったものの、現在は視力を失い、光を認識する程度に。ハルツーム大学法学部在籍中の1998年に日本に留学し、福井県立盲学校で鍼灸マッサージを学び国家資格を取得。2003年に東京外国語大学に入学、2014年に学術博士号を取得。2007年に、全盲のスーダン留学生と日本人学生とともに、CAPEDS/キャペッズを設立し、母国の障害者の教育支援に取り組む。また、参天製薬株式会社に勤務する傍ら、東洋大学にて客員研究員として研究も行っている。
忍足 謙朗AAR常任理事/元国際連合世界食糧計画アジア地域局局長
国連世界食糧計画(WFP)に25年勤め、紛争地、自然災害地、などで緊急食糧支援を行う。WFPは2020年のノーベル平和賞を受賞。2006年にスーダン共和国にて、当時、世界最大規模の緊急支援を指揮。77の国籍、3,000人のスタッフを統括する。2009年からWFPアジア地域局長に就任。この道のリーダー的存在としてTBS「情熱大陸」、NHK「プロフェッショナルー仕事の流儀」に出演。著書に「国連で学んだ・修羅場のリーダーシップ」文藝春秋社2017年発行がある。
柴田 裕子さん緊急人道支援学会理事
NGOのアフガニスタン駐在を経て、パキスタン地震やスリランカ紛争後の事業立ち上げ、イラク、リベリア、南スーダンなどの人道・開発支援に従事。ジャパン・プラットフォーム(JPF)で国内外の人道支援への助成事業、支援関係者との連携調整に携わり、グローバルなNGOネットワーク「ICVA」理事を務めた。2023年7月よりフリーランスで活動
長 有紀枝AAR会長/立教大学教授
1990年インドシナ難民奨学金生の学習支援ボランティアとしてAARに参加。AAR職員として1991~2013年、旧ユーゴスラヴィアなど紛争下の緊急人道支援や地雷対策に携わる。AAR理事長を経て2021年7月から現職。立教大学大学院教授。著書『スレブレニツァ あるジェノサイドをめぐる考察』(東信堂)、『入門 人間の安全保障 恐怖と欠乏からの自由を求めて』(中央公論新社)など。
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