「ポツ」の意味

駅から徒歩で数分、運転士さんや車掌さんが在籍している「乗務員区所」へ。思わず入口で立ち止まる。この中に「東神奈川車掌区」があるのだ!

・・・アポなし&飛び込みだが、大丈夫だろうか。が、行くしかない! 意を決し、事務所へ。・・・不意な訪問者松宮、かなり浮いている。やや緊張し、取材で「ポツ」のナゾを追っていると告げると、偉い方に連れられ、若い車掌さんが登場!

車掌さんによると、桜木町駅の「ポツ」は「東神奈川車掌区CS推進委員会」が管理しており、この東神奈川車掌区では、根岸線と横浜線を管轄しているとのこと。CSとは“Challenging Safety”の略。この車掌さんは以前「CS推進委員会」に所属していたそうだ。

注意書きには「CS推進委員会」の文字が

「CS推進委員会」は「車掌区」の中に存在する組織で自薦・他薦の若手など、10人ほどが所属。委員会では日々の乗務中に気づいたことを持ち寄り、職場の改善を行っている。

車掌さんによると、「ポツ」は“発車時刻”という意味。すべての駅には時刻表があり、到着時刻が決まっている。しかし、発車時刻はすべての駅で決まっているわけではないそうだ。「ポツ(発車時刻)」は始発駅や終着駅、折り返しの駅などで決められていることが多いらしい。

ここで、なぜ「ポツ」の注意書きがホームの最後尾に貼られているのか聞く。すると、注意書きはドアを閉める車掌さん向けのものなので、ホームの最後尾に貼られているとのことだった。桜木町駅の「ポツ」は「車掌に見えやすく、お客様の目に付きにくい配管の間に貼ってあるのでは」と車掌さん。

「東神奈川」駅でも注意書きがはがされた跡を発見

ちなみに、以前、松宮が見た横浜駅の「ポツ」は貼り換えではなく、「老朽化から自然にはがれてしまった」らしい。

なお、以前は「ポツ」という注意書きを使っていたが、多くのお客さんから「ポツ」の意味を質問されるため、今では、違う注意書きに変えた駅もあるそうだ。多くの人に質問され、業務に支障をきたしたのだろうか?「いえ(笑)お客様が不思議に思う注意書きは変えようという意見が出たんです」と車掌さん。

最後に、今でも「ポツ」の注意書きが貼られている駅はあるのか?車掌さんに伺うと「わからない」との答え。「ポツ」のナゾが解明され、大満足の松宮。お忙しい中、対応してくださった皆さんにお礼を言い、立ち去る。

東神奈川駅で吉田氏(はまれぽ編集長)に報告。

吉田:でっ? 他にはどこに「ポツ」の注意書きあるんだよ? お前調べてこい!
松宮:え? どこを?
吉田:東神奈川車掌区が管轄している路線だよ!
松宮:ええっ! 根岸線と横浜線? 何駅あると思ってんの!
吉田:知るわけないだろ!! ついでにどんな注意書きがあるかも見てこい!

ガチャッ!

・・・もはや何駅あるか考えまい。暗くなる前に調査しなければ。

長津田駅~大船駅間、実は21駅・・・

気を取り直し、東神奈川駅から「ポツ」とその他の注意書きを確認することに!