「子どもが生まれ、自由な時間がなくなってから夫のモラハラが始まりました。

育児に協力的だったのは最初だけで、すぐ泣き出す赤ちゃんに嫌気が差したのかおむつ替えも嫌がり子が夜泣きすると『うるせえな』と文句を言い、家事ができない私を責めるようになって。

たまらず実家の親に話すと母が手伝いに来てくれたのですが、それも夫は気に入らなくて『ひとりでやれないようじゃ妻失格だな』と言うので、悔しかったです。

赤ちゃんのお世話に家のことにと毎日が本当に慌ただしくて、別居とか離婚とかの可能性を考える余裕はありませんでした。

そのうち夫が生活費を出し渋るようになり、『赤ちゃんのおむつが買えない』と言うと『もっと節約しろ』と不機嫌に返され、『私はもう半年美容室にも行けてないの。これ以上何を削ればいいの?』とため息をつきながら答えたら、夫がキレました。

『お前みたいなブサイクが美容室なんて行ってどうするんだ。鏡を見ろ』と怒鳴られたとき、あまりのショックで心がさあっと冷たくなりましたね……。

次の日、子を連れて実家に行きこのことを話すと、父が『それが人に向かって言う言葉か』と私以上に怒ってくれて、離婚を決めました。

すぐ怒鳴るし暴力の危険もあるため離婚の話し合いには私の両親が来てくれましたが、顔を真っ赤にして『君はうちの娘をなんだと思っているんだ』と責める父親の迫力に押されたのか、夫はすんなり離婚届に判をついていました。

夫の言葉の数々は今も思い出すと涙が出るほどつらいですが、あのまま一緒にいれば私の心は確実に壊れていたと思うし、離婚して大正解だと思っています」(31歳/サービス業)

暴言がどれほど相手の心を傷つけるか、妻を対等と思っていない男性はこんな言葉を吐くことで人としての尊厳を踏みにじります。

このケースでおそろしかったのは、夫は自分の吐いた言葉を否定せず「本当にそう思っていた」と認めたことで、その自分が第三者にどう思われるかの想像力すらないことです。

外の世界に出ればそれは立派なモラルハラスメントであり、どんな言い訳も通用しません。

モラハラをする人間は変わることはないので、離婚するのが本当に自分のためといえます。