『イコライザー』でのクロエ・グレース・モレッツ

デンゼル・ワシントンがオモテとウラの2つの顔を使い分けながら、世にはびこる悪を倒す男を演じたアクション映画『イコライザー』。10月25日(土)より日本公開される本作で自身初めてとなる娼婦役に挑んだクロエ・グレース・モレッツが、役づくりや作品について語ったコメントが公開された。

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モレッツといえば、『キック・アス』や『キャリー』といった“少女”であると同時に何がしかの“強さ”を兼ね備えた役のイメージがあるが、本作で演じたテリーは、これまでの印象を大きく覆す、マフィアに虐げられる娼婦という衝撃的な役柄。ワシントン演じる元CIAエージェントのマッコールは、深夜のダイナーで顔なじみとなったテリーがロシアンマフィアから虐待されていることを知り、彼女を助けようと単身売春組織に乗り込むことになる。

「一見するとテリーは、ドラッグをやっているようにも、心ここにあらずという風にも見える。全身からそういう雰囲気が醸し出されているの」と、テリーの外見について語るモレッツ。「役のために10~15ポンド体重を増やしたわ。観客にクロエが演じるテリーではなく、リアルにテリーだと思って欲しかったの。1年を通して数多くの作品に出ているけれど、特にこの映画に関しては“あれは本当にクロエ?”という反応をして欲しかったの」

一方でキャラクターの内面については「強気で大胆不敵に見える部分もあるけど、本当はそうじゃないの。まるでそこに2枚のガラスがあるような感じ。まだ幼くて恐怖に怯える少女は、恐ろしい世界に足を踏み入れ、自分が何をしてるかも分からない。悪循環にはまり込んで、そこから逃げ出すことができないの」と分析。「そうした状況が作品の冒頭で描かれているわ。マッコールはそんなテリーを闇から救おうとする。テリーは彼といる時だけ人間らしくなるし、少女の姿も見せるの」

だが、このテリーという役柄は本来は24歳という設定であり、モレッツはキャスティングの候補にすら入っていなかったのだとか。「オーディションも大人の女性しか受け付けていなかったんだけど、私はテリー役が本当に好きで、彼女のことを上手に演じる自信があったので、頼みこんでオーディションさせてもらい、闘って勝ち取ったのよ。キャスティングしてもらうのに努力しただけであって、撮影は本当に楽しみだったわ」

『イコライザー』
10月25日(土)新宿ピカデリーほか全国公開