映画監督としてだけでなく、アーティストとしての人気も高いティム・バートン。2010年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)を皮切りに始まった彼の初めてのアート展”ティム・バートン展”は、同館歴代3位の入館者数を誇り、ロサンゼルスやパリでも好評を博した。
そんな展覧会に新たな作品を加え再構築。“ティム・バートンの世界”と銘打って開催。今回は、バートン本人も出席したその内覧会の様子をレポートする。
「ティム・バートンの世界」が開催されているのは東京の森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)、内覧会が行われた10月31日は同ビルのアリーナに特設会場が設けられ、ティム・バートンを招いてのスペシャル・イベントが催された。
トレードマークの黒いジャケットともじゃもじゃヘアで現れたバートンは大の日本びいきとしても知られ、彼の大好きなダダやピグモン等の円谷怪獣たちの出迎えに大喜び。
彼らが退場するときには、「怪獣はファミリー」というだけあって、「あとで家でね!」と笑顔で声をかけていた。
さて、そのティム・バートンの世界は、あたかも彼の頭のなかに入ったかのような面白さがある。そのひとつが彼の”落書き”の数々。アイデアが浮かべば、すぐにそれを描き留めるのだろう、世界各地のレストランの紙ナプキンやホテルのメモ帳や便箋に描かれた落書きのようなイラストがズラリと展示されている。
なかには『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の人気キャラクター、ジャック・スケリントンのプロトタイプのイラストや、彼の愛犬ゼロのイラストも並んでいる。バートンの「ほんとんどがプライベートで描いたもの」という言葉に納得する面白いラインナップだ。
All Images © 2014 Tim Burton