先週末に初日を迎えた『ALWAYS 三丁目の夕日’64』を観てきた。
シリーズ3作目となる今回は前評判の高さもあって、映画館は予想通りの満席、客層も子供からお年寄りまで幅広かった。
物語は、東京オリンピックが開催された昭和39年が舞台で、これがとにかく元気があって暗くない。
はやりの3Dに挑戦したという映像も、東京タワーを真上から俯瞰するオープニングシーンが圧巻だった。
なんだけど、やっぱりこのシリーズが人気なのは、老若男女がそれぞれの立場で共感できる「普遍性」が大きい。
「安心感」みたいなものが、いま世間が求める気分にバチーっとシンクロしているんだろう。
客席は、「ボロボロ」ではなく「ホロリ」といった感じの温かい泣き声も多く、
前向きになれる人情ドラマといった仕上がりは非常にグッドです。
全方位型の映画が少なくなったこのご時世だけに、今後の続編もぜひお願いしたいところだ。

ちなみに、ぴあ初日満足度ランキングでも92.5点の高得点で1位に!

   








●『ALWAYS 三丁目の夕日’64』
公開中
監督:山崎貴
出演:吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希、もたいまさこ、三浦友和、薬師丸ひろ子、森山未來、大森南朋ほか

 












『夕焼けの詩 三丁目の夕日』(ビッグコミックス) 
原作:西岸良平
550円

ところで、もはや国民的映画と言っても間違いないこの人気シリーズも、マンガが原作となっている。
小学館「ビッグコミックオリジナル」にて連載中の西岸良平『夕焼けの詩 三丁目の夕日』で、
関連本も含めた総発行部数が1800万部を超えるベストセラー。
2000年代に入って以降、マンガ原作が映画のひとつの主軸になって久しいけれど、
いわゆる大ヒットの目安となる30億円以上の興行成績を記録するような大作の登場は、
このシリーズの1作目が公開された2005年あたりから目立ち始める。
以降、日本映画の興行ランキングTOP10には、マンガの映画化作品が毎年コンスタントに数本ランクインするようになった。
以下、2005年以降の日本映画興行成績TOP10にランクインしたマンガの映画化作品。

[2005年]
4位『NANA』40.3億円
7位『ALWAYS 三丁目の夕日』32.3億円

[2006年]
2位『LIMIT OF LOVE海猿』71.0億円
5位『デス・ノート the Last name』52.0億円

[2007年]
3位『ALWAYS 続・三丁目の夕日』43.7億円
8位『どろろ』34.5億円

[2008年]
2位『花より男子ファイナル』77.5億円
6位『20世紀少年 第1章』39.5億円
10位『L change the WorLd』31.0億円

[2009年]
1位『ROOKIES-卒業-』85.5億円
3位『20世紀少年〈最終章〉ぼくらの旗』44.1億円
7位『ごくせん THE MOVIE』34.8億円
10位『クローズZERO2』30.2億円

[2010年]
2位『THE LAST MESSAGE海猿』80.4億円
6位『のだめカンタービレ 最終楽章 前篇』41.0億円
8位『のだめカンタービレ 最終楽章 後篇』37.2億円

[2011年]
4位『GANTZ』34.0億円
7位『GANTZ PERFECT ANSWER』26.8億円
10位『モテキ』21.5億円