2014年もいよいよ残りあとわずか。現在続々公開されているお正月映画をもって、話題作いっぱいだった2014年の映画界も幕を閉じるわけだが、来る2015年も2014年に勝るとも劣らない大作映画が続々登場する予定だ。
2014年の映画を振り返ったとき、誰もが真っ先に想起するのは、“ありのままで”が流行語大賞の候補に入るなど社会現象を巻き起こした『アナと雪の女王』だろう。あの『タイタニック』にも迫る歴代3位の国内興行収入記録は、映画関係者たちも予想し得ない特大のサプライズだった。年間興収ランキングで“アナ雪”に続くのは、『STAND BY ME ドラえもん』『マレフィセント』『るろうに剣心』の『京都大火編』『伝説の最期編』の2部作。ベスト3のうち2席をディズニー作品が占めたことは、2014年がディズニーの年だったと断言する立派な理由になり得るだろう。
このディズニーの攻勢は、2015年も止まる気配がない。今月20日に公開される『ベイマックス』が年をまたいでの大ヒットが見込まれているほか、春からゴールデンウィークには、メリル・ストリープやジョニー・デップが競演するミュージカル映画『イントゥ・ザ・ウッズ』、『マレフィセント』同様クラシックな名作アニメを実写で蘇らせる『シンデレラ』が続き、夏にはディズニー&ピクサーの最新作『インサイド・ヘッド』と『アベンジャーズ』最新作も控える。さらに極めつけなのが、先頃特報映像が公開され世界中をざわめかせた『スター・ウォーズ』のシリーズ最新作。公開は2015年12月18日とちょうど今から1年後だが、“映画史上最大のお祭り”に向け、カウントダウンはもう始まっている。
そんなディズニーの強力ラインナップだが、立ち向かう他社作品も大作がずらっと揃っている。中でも、ハリウッド映画のキーワードになりそうなのが“復活”。前述の『スター・ウォーズ』ももちろんそうだが、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『ジュラシック・ワールド』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『シン・シティ 復讐の女神』など、懐かしのタイトルが久しぶりの新作を携えて帰ってくる。また、“久しぶり度”ではやや劣るが、夏の『テッド』続編、年末の『007』最新作、『ミッション:インポッシブル』最新作など、近年人気のシリーズものもスタンバイ。まさにお腹いっぱいになりそうな大作続きだ。
また、日本映画では、実写版『進撃の巨人』がいよいよ夏に公開予定。三浦春馬、長谷川博己、水原希子などの配役も先頃公開されたが、2014年の『るろうに剣心』に匹敵する話題を呼ぶことは間違いないだろう。同じ夏にはSMAPの木村拓哉主演『HERO』の映画版第2弾、『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督の最新作『バケモノの子』の公開も予定されているだけに、洋画も含め大混戦の夏になりそうだ。
果たして、上記の中から“アナ雪”のような作品は生まれるのか? はたまた別の作品が年間ランキングをにぎわせるのか? 超大作だらけの2015年から目が離せない。