半数超の保護者、第一子出産後に助成金や制度だけではまかなえない想定外の自己負担を経験していることが明らかに

日本コープ共済生活協同組合連合会は10月22日に、18~49歳の男女で第一子が0~2歳(36カ月未満)の保護者を対象に実施した、「出産後の想定外コストに関する実態調査2025」の結果を発表した。同調査は、8月28~30日の期間に行われ、400名から回答を得ている。

子どもの入院・手術を経験した保護者で平均9.3万円

調査対象者に、第一子の出産後に助成金や制度だけではまかなえず、想定外の自己負担となった費用があったかを尋ねたところ、「想定外の自己負担があった」という回答が55.0%を占めた。

第一子の出産後に「想定外の自己負担があった」と答えた人に、助成金や制度でカバーしきれなかった費用を尋ねた質問(複数回答)では、「差額ベッド代」(54.5%)や「医療機関への交通費・宿泊費」(31.8%)といった、助成の対象外となる費用を挙げる回答が多く寄せられている。

第一子の出産後に助成金や制度だけではまかなえず、想定外の自己負担となった費用があったかに対する回答を第一子の年齢別でみると、0~2歳5カ月では「想定外の自己負担があった」という回答が半数超を占めた。とりわけ、第一子が0~5カ月の人では65.7%に達している。

第一子出産後、子どもの医療費(入院・検査・通院など)について、予想と比較して実際の費用はどう感じたかを尋ねたところ、「想定より高かった」が41.8%に達し、とりわけ第一子の年齢が0~5カ月では52.2%と高かった。

第一子出産後に「想定より高かった」と感じた医療費の総額を尋ねた質問では、「通院のみ」を経験した人が平均約4.4万円だったのに対して、「入院・手術」を経験した人は平均約9.3万円に達している。

第一子出産後、「もっと早く子ども向けの保障について知っていれば」と思ったことがあるかを尋ねたところ、「ある」とする回答が47.8%に達し、内訳としては「子ども向け医療保障への加入」が約7割でもっとも多かった。

第一子出産後、子ども向けの保険や共済への加入を検討しようと思っていたものの、実際は時間的な余裕がなかったと感じたことがあるかを尋ねた質問では、「時間的な余裕がなかったと感じた」という回答が65.0%に達している。

第一子出産後、子ども向けの保険や共済に加入を検討しようと思っていたものの、時間的な余裕がなく検討できなかったと答えた人に、その理由を尋ねたところ(複数回答)、「情報収集の余裕がなかった」(27.4%)が最多となり、以下「検討の時間がなかった」(25.2%)、「夫婦間で話し合えなかった」(20.4%)が続いている。

子ども向け医療保障に加入している(していた)人に、子ども向け医療保障に加入している(していた)ことで、安心感や出費対応力に違いがあったと感じるかを尋ねた質問では、「安心感があった」という回答が73.9%を占めた。

子ども向け医療保障に加入している(していた)ことで、安心感や出費対応力に違いがあったと感じるかに対する回答を、子ども向け医療保障への加入時期の違い(出産前/出産後)で比較したところ、「安心感があった」と答えた割合は出産前に加入した人が出産後に加入した人を上回っている。