恒松祐里(C)エンタメOVO

 timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)が毎週金曜24時12分から放送中だ。本作は“推しのアイドル”片桐澪と夢のような共同生活を送る主人公の大学生・岩井巧巳(橋本)が、澪の中にいるもう1つの人格・眞希に翻弄(ほんろう)され、犯罪に巻き込まれて堕ちていく逃避行ラブサスペンス。


 劇中で、心優しいひたむきなアイドル・澪と、冷酷で妖艶な眞希という“2つの格”を持つ難役に初挑戦している恒松祐里が、役作りの難しさや橋本の印象、撮影現場での裏話を語ってくれた。


-SNS上では「恒松さんの澪と眞希の演じ分けがすごい」「表情の切り替えがうまい」と、2つの人格を持つアイドルの演技が評判になっています。二役を演じている感想はいかがですか。


 2つの人格を持つということは大変なことですし、子どもの頃に壮絶でつらい体験をしたことがきっかけになっている方もいらっしゃるとお聞きしたので、丁寧に演じさせていただきたいと思っています。一方で、テンポが良い30分枠のドラマとしての分かりやすさも大切なので、そのバランスを考えながらお芝居をしています。せりふ量も2倍、準備も2倍で難しいですが、もともと役作りをするのが好きなので、澪と眞希、それぞれの思いや人生に考えをめぐらせてお芝居することにやりがいを感じています。


-劇中ではアイドルとして歌やダンスも披露されていますが、アイドルの役を演じるにあたって努力したことはありますか。


 動画を見てダンスの振りを覚えたり、アイドル風に歌う練習をしたり、実際のアイドルの方はこんなにも練習をしているのだなと思いながら、たくさんレッスンをしました。私はもともとバレエとダンスをやっていて、K-POPアイドルのTWICEさんが好きでダンスを覚えたりしていたので、練習がとても楽しくて。思い切り楽しんで踊っていたら、ダンスの先生に「それは澪じゃなくて祐里が踊っている。もう少し澪らしくおしとやかに踊りなさい」と言われてしまいました(笑)。


-現役アイドルの橋本さんからアイドルとしてのアドバイスを受けたり、何かお話しされたことはありますか。


 アイドルのシーンを撮影する日が橋本さんの撮影初日だったので、橋本さんからアイドルとしてのアドバイスをいただく機会はなかったのですが、そのシーンを撮り終えた後に橋本さんに「すごいですね、キラキラしていましたね」と声を掛けていただきました。

-今回の相手役がタイプロ(timelesz project AUDITION)で話題になっている橋本さんとお聞きしたときの心境はいかがでしたか。


 お相手が橋本さんだとお聞きしてからタイプロを見始めたのですが、すごく一生懸命で頑張っている方なんだと応援する側の気持ちになってしまって。オーディションを勝ち抜いたすごい方だと思いながらお会いしたら、とてもフラットで気さくな方でした。連続ドラマへのご出演は初めてとのことですが、撮影でお会いするたびにお芝居が上手になっていて、監督から言われたことへの対応の早さや吸収力もすごいですし、さすがタイプロのオーディションを合格された方だなと思いました。台本も撮影現場で1度も読まれているところを見たことがなくて、全てのせりふを完璧に覚えて来られるところがすごいなと思います。


-橋本さんと巧巳が似ていると感じたところはありますか。


 弱過ぎず強過ぎない、そのバランスの良さが橋本さんと巧巳が似ているところだと思います。巧巳は澪に眞希というもう一つの人格がいると分かっても、柔軟に対応してくれる心の広さや柔軟性があるので、そういう部分も橋本さんと似ているのかなと思います。


-撮影現場ではオフの時間はどのような話をしていますか。


 撮影の中で浴衣を着てお祭りに行ったり、スイカを食べたり、花火を見たりと、夏らしいことをたくさんするので、空き時間はお話をするよりも、皆で楽しく遊んでいます(笑)。川で遊ぶシーンの撮影をしたときも、皆で水を掛け合ったり、水切りをしたり、全身ビショビショになって川に浮いている人がいたり、撮影とオフの時間をうまく切り替えながら楽しんでいます。


-劇中で巧巳が澪を推しているように、恒松さんが“推しているもの”はありますか。


 昨年からプリキュアにハマっていて、人生初の推し活をしています。昨年放送していた「わんだふるぷりきゅあ!」では猫がプリキュアに変身するのですが、その猫を推していてグッズを集めています。今年のプリキュアはアイドルがテーマですが、その中に出てくるメロロンというピンクと黒色のキャラクターも推しています。“推し活”って本当に生きがいなんだなと、ファンの方々の気持ちをより深く理解できるようになりました。


-最後にドラマの視聴者の方にメッセージをお願いします。


 主人公の巧巳にとって人生で1回しか訪れないひと夏、でもずっと忘れることのないはかない思い出を綺麗に表現している作品になっているので、ぜひ楽しんでいただきたいです。


(取材・文・写真/小宮山あきの)