マイナ保険証のメリットを解説

マイナ保険証とは、健康保険証として使えるように利用登録したマイナンバーカードです。「まだマイナ保険証の登録を済ませていない」という人もいるかもしれません。マイナ保険証には多くのメリットがあるため、早めの手続きをおすすめします。そこで、マイナ保険証を登録する手順やメリットについて解説します。

マイナ保険証とは?

マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用登録したものです。医療機関や薬局などに設置してある顔認証付きカードリーダーなどで利用登録することによって、従来の健康保険証の代わりとして利用できるようになります。

ここでは、マイナンバーカードとマイナ保険証の違いや、マイナ保険証を利用する際の注意点について解説します。

マイナンバーカードとの違い

マイナンバーカードとは、個人番号が記載されている顔写真付きのICカードのことです。一方、マイナ保険証は健康保険証の機能をマイナンバーカードに追加したものです。

それぞれの機能をひも付けて、利用することになります。マイナ保険証を利用登録したからといって、新しいカードが発行されるわけではありません。

マイナ保険証を利用する際の注意点

マイナ保険証を利用する際には、有効期限が2種類あることに注意が必要です。

・マイナンバーカードの有効期限

・(マイナンバーカードの)電子証明書に設定されている有効期限

マイナンバーカードそのものの有効期限は、発行から10年となります。さらに、マイナンバーカードと健康保険証をひも付けている電子証明書は、有効期限が5年間です。

有効期限が切れると、マイナ保険証を使用できなくなります。忘れずに更新手続きを行いましょう。

マイナンバーカードの健康保険証利用登録方法

マイナンバーカードを健康保険証とひも付けて利用する際に必要な手順を解説します。主な手順は、次の通りです。

(1)マイナンバーカードを作成する

(2)健康保険証として使うための登録を行う

(3)医療機関・薬局で使用する

各手順の内容について、それぞれくわしく見ていきましょう。

マイナンバーカードを作成する

まず、マイナンバーカードを作成する必要があります。マイナンバーカードの申請には、交付申請書が必要です。交付申請書がない場合は、市区町村の窓口で再発行の手続きを行いましょう。

マイナンバーカードの申請方法は、次の三つです。

・オンライン申請(PCやスマートフォンから)

・郵便による申請

・証明写真機からの申請

マイナンバーカードの申請後、約1カ月で交付通知書が届きます。交付通知書が届いたら、交付場所に必要書類を持参し、マイナンバーカードを受け取りましょう。

健康保険証として使うための登録を行う

マイナ保険証を登録するためには、三つの方法があります。スマホを持っていない人や、マイナポータルアプリに手持ちのスマホが対応していない人でも、セブン銀行ATMでも登録できるため安心です。

・顔認証付きカードリーダーからの申請:医療機関や薬局の顔認証付きカードリーダーで登録する方法

・マイナポータルからの申請:自分のスマホからマイナポータルにログインして利用登録を行う

・セブン銀行ATMからの申請:マイナポータルアプリにスマホが非対応の場合やスマホがない人などが対象。登録の際には、マイナンバーカードと利用者証明用パスワードを持参すること

医療機関・薬局で使用する

医療機関や薬局で実際に使用するときには、以下の流れにしたがって利用しましょう。

(1)顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードを挿入する

(2)本人確認を行う(顔認証/暗証番号入力)

(3)情報提供についての可否を選択する

(4)マイナンバーカードをカードリーダーから取る(受付完了)

マイナ保険証のメリット

マイナ保険証を持つメリットについて解説します。メリットは、次の三つです。

・より良い医療を受けられる

・窓口での自己負担限度額以上の支払いが不要になる

・医療費控除の手続きが簡単にできる

それぞれのメリットについて、見ていきましょう。

より良い医療を受けられる

医療機関を受診する際にマイナ保険証を利用すると、「情報提供」の同意に関する確認があります。同意すると、すでに処方されている薬のデータはもちろん、特定検診の結果などが医師や薬剤師に共有されます。初診の医療機関や薬局でも医療情報が円滑に共有され、データに基づく医療を受けられるようになるのがメリットです。

窓口での自己負担限度額以上の支払いが不要になる

マイナ保険証を利用すれば、限度額適用認定証を窓口で提示しなくても高額療養費制度が自動的に適用されて、自己負担限度額以上の支払いが不要になります。高額療養費制度とは、医療機関や薬局で1カ月間(1日~月末)に支払う医療費が高額になったときに、一定額(自己負担限度額)を超過した額があとから払い戻される制度です。

ただし、対応可能なのは、オンライン資格確認が可能な医療機関や薬局に限られます。

医療費控除の手続きが簡単にできる

マイナ保険証を利用することで、医療費控除の手続きも簡単に行えます。医療費控除を受けるためには、医療費の領収書などをもとに医療費明細書を作成しなければなりません。

マイナポータルから医療費控除に必要な医療費通知情報を取得すれば、確定申告書に反映できます。医療費の領収書の管理や保管、データ入力の手間が省けるでしょう。

マイナ保険証がない場合、どうする?

マイナ保険証がない場合には、医療機関に資格確認書を提示する必要があります。資格確認書とは、医療保険者(勤務先や各自治体など)から無料で交付される証明書のことです。資格確認書を提示することによって、これまで通り医療を受けられます。資格確認書は、郵送で自宅に届くため、紛失しないよう大切に保管しておきましょう。

登録方法が分からない場合の相談先

マイナンバーカードの健康保険証利用登録方法が分からない場合は、以下にお問い合わせください。

・マイナンバー総合フリーダイヤル

0120-95-0178

音声ガイダンスに従い、「5」の音声案内番号を選択(「5」はマイナンバーカードの健康保険証利用に関するお問い合わせ先)。受付時間は、平日が9時30分~20時、土日祝が9時30分~17時30分(年末年始を除く)。

マイナ保険証の登録方法は難しくない!

マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、利用登録が必要です。まだマイナンバーカードを発行していない場合は、マイナンバーカードの発行から始めましょう。

マイナ保険証を利用することで、より良い医療を受けられるほか、窓口での自己負担限度額以上の支払いが不要になるなどのメリットがあります。記事の内容を参考にして、スムーズにマイナ保険証を登録してみてください。