メリットが大きいものの、デメリット(課題)も多いマイナンバーカード

【2025年秋 「マイナンバーカード」特集 ダイジェスト】 BCN+Rでは、時季ごとに複数のテーマを決め、特集として取り上げています。今秋のテーマは「マイナンバーカード」。これまでさまざまな角度から、マイナンバーカードのメリット・デメリット(課題)を取り上げてきました。今回はそのダイジェストとして、覚えておくべきポイントをまとめます。

マイナンバーカードはデジタル社会を便利に暮らすためのカード

マイナンバーカードは、本人確認書類やオンライン行政手続きなどに利用できるカードです。各種オンライン手続き時はカードに搭載されたICチップと2種類のパスワード(数字4桁の券面事項入力補助用暗証番号・英数字8~16桁の署名用電子証明書暗証番号)を利用します。

活用シーンは拡大中で、特に重要なのは「マイナ保険証」と「マイナ免許証」。さらに、2025年10月1日から全国一斉で「マイナ救急」という新サービスも始まりました。

「マイナ救急」とは?

「マイナ救急」とは、救急現場で救急隊員が患者の「マイナ保険証(健康保険証として利用を登録済みのマイナンバーカード)」を活用し、受診歴や薬剤情報などを即時に確認して搬送先や処置を判断する仕組みです。

注意点:

・「マイナ救急」を利用するには、常にマイナンバーカードを携帯する必要があります

・紛失や盗難に注意し、キャッシュカードやクレジットカードと同様に持ち歩きましょう

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スマホで使える!「iPhoneのマイナンバーカード」とAndroid向け「スマホ用電子証明書サービス」

・iPhone版

「マイナポータルアプリ」から設定すると「Apple Wallet」に登録でき、一部の利用シーンで実物のマイナンバーカードと同様に使えます。

・Android版

現在提供中の「スマホ用電子証明書サービス」は、26年秋頃に「Androidのマイナンバーカード」 としてリニューアル予定。iPhoneと同等の機能が使えるようになります。

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医療機関での利用と注意点

25年9月19日からは、一部の医療機関・薬局で「iPhoneのマイナンバーカード」を「マイナ保険証」として使えるようになりました。スマホ向け読み取りリーダーは後付けが多く、その影響でカードとスマホではリーダーの読み取り位置が異なる場合があるので、マイナンバーカード、iPhoneの両方に対応している医療機関・薬局では使いやすいほうを利用すると良いでしょう。

なお、「iPhoneのマイナンバーカード」への対応状況は医療機関・薬局によって異なるので、厚生労働省とデジタル庁は、初診時や9月19日以降に初めて受診する際には、必ず現物のカードも携帯するよう呼びかけています。

確定申告のe-Tax送信もスマホ対応へ

「iPhoneのマイナンバーカード」は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」に25年度分の確定申告から対応予定です。

国税庁では、確定申告作業の負担を軽減する「マイナポータル連携」の拡充も進めており、確定申告する人は今のうちに事前準備することをおすすめします。なお、マイナポータル連携はオンライン申請(電子申請)方式で年末調整する人も活用できます。

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12月2日以降は保険診療は「マイナ保険証」が基本

12月2日以降、医療機関や薬局で提示する書類は、「従来の健康保険証またはマイナ保険証(オンライン確認)」から、「マイナ保険証(オンライン確認)または資格確認書」に切り替わります。今後、「マイナ保険証」が基本となるので、申請手続きが面倒、忙しいといった理由からまだマイナンバーカードを持っていない方は、マイナンバーカードの受け取りと「健康保険証としての利用申し込み」を早めに済ませましょう。

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