衛星通信サービスでくらしが変わる!
スマートフォンが「圏外」になる不安が、ついに過去のものになるかもしれません[1]。2024年以降、日本の携帯各社がスマホ直接衛星通信サービスを相次いで打ち出しています。
スマホが衛星と直結!新サービスが続々スタート
KDDI(au)は25年4月、日本初となる衛星ダイレクト通信サービス「au Starlink Direct」を開始しました[2]。対応スマホ(約50機種)さえ持っていれば、空が見える場所なら日本全国どこでも衛星経由でメッセージを送受信できます[3]。
一方、楽天モバイルも宇宙企業AST SpaceMobile社と組み、26年第4四半期から「Rakuten最強衛星サービス」の商用提供を予定しています[5]。25年4月には低軌道衛星と市販スマホでのビデオ通話実証にも成功しており[6]、離島と都市間を結んで安定通信できることを確認済みです。どちらのサービスも専用の巨大アンテナや特殊端末は不要で、今使っているスマホのまま接続可能なのが画期的なポイントです[7]。
天災からアウトドアまで!衛星通信で広がる活用シーン
スマホ衛星通信が実現すると、私たちの暮らしの様々な場面で「いつでもつながる安心感」が得られます。まず、天災など非常時の心強さは大きな魅力です。地震や台風で地上の基地局が倒壊・停電しても、衛星通信ならスマホで家族や友人とメッセージをやり取りでき、緊急速報や安否確認が可能になります[8]。実際、KDDIの衛星通信では緊急地震速報や津波警報もスマホで直接受信できるため、災害時の命綱として期待されています[9][10]。
アウトドアやレジャー分野でも恩恵は絶大です。例えば、山登り中に山頂から現在位置を共有したり、万一の遭難時に救助要請メッセージを送ったりできます[11]。離島への旅行中でも、通常のスマホで家族と連絡を取り合えるでしょう[11]。小型ボートで沖に出ても、海上で天候が急変した際に通信ができれば安全確保につながります[11]。さらに、キャンプ場や渓谷でもSNSに写真や動画をアップしたり、ビデオ通話で仲間とつながることも夢ではありません[12]。
このように「ここは電波が届かないから仕方ない」と諦めていた場所でも確実につながる手段がある安心感[11]は、私たちのQOL(生活の質)を大きく向上させてくれます。
従来の衛星電話とどう違う?「通話料・データ・品質・利便性」で比較
かつてはNTTドコモの「ワイドスターII」や世界的な衛星携帯「イリジウム」、船舶電話などのサービスが存在しました。しかし高額な通話料金や大型の専用機器が必要なこともあり、一般に普及することはありませんでした[7][13]。
そこで、旧来の衛星電話サービスと最新のスマホ衛星通信サービスを通話料・データ通信・通信品質・利便性の4軸で簡単に比べてみましょう。
ご覧の通り、新サービスは料金負担を大幅に下げ、使い勝手を格段に向上させています。従来は一部業界や探検家向けだった衛星電話が、これからは一般ユーザーの実用的なオプションになり得るのです。
例えば、楽天モバイルは「ほぼ全てのLTEスマホに対応予定」としており[7]、対応バンドのスマホであれば追加コストなしでそのまま使えるよう工夫されています。通信エリアも日本の領土全域(離島・山間部・沖合い含む)に広がる見込みで[21]、携帯圏外だった40%のエリアがカバーされる計算です[22]。まさに場所を選ばずスマホがつながる時代が目前と言えるでしょう。
なぜ昔は流行らず、今期待されるのか?
旧来の衛星電話が普及しなかった最大の理由はコストと利便性の低さでした。機器代・通話料とも高額で[13]、一般ユーザーには手が届かず、携帯電話網の発達でニーズも限定的でした。また端末が大きく携帯しづらい上、通信速度や品質も日常使いには程遠いものでした。文字通り「非常時の最後の手段」としては有用でも、平時に持ち歩くにはコスパが見合わなかったのです。
一方、現在このスマホ衛星通信が注目される背景には、技術と社会ニーズ双方の変化があります。低軌道衛星の大量打ち上げや通信規格の進化によって、小型端末での直接通信が可能となり、衛星通信関連のコストが大幅に低減しました[23]。
さらに、国や通信各社が「圏外ゼロ」を目標に掲げ、山間部・離島まで全国隅々で通信サービスを行き渡らせようという国家プロジェクトが進んでいます[24]。災害大国と言われる日本では、気候変動による台風・豪雨や大地震に備えて、通信インフラの強靭化が急務となりました[25]。基地局が被災しても衛星経由で連絡手段を確保できる仕組みは、防災の観点から「命綱」として期待されています[26]。
また、通信各社の競争も追い風です。KDDIと楽天が切磋琢磨して先進モデルを構築することで、サービス品質の向上や料金競争が促され、ユーザーに恩恵が及ぶでしょう[27]。実際、楽天モバイルの三木谷社長は衛星通信を当初は追加料金なしで提供する可能性に言及しており[14]、コスパを重視するユーザーからも熱い視線が注がれています。「つながらない不安が無くなるなら使ってみたい」と感じる40代のビジネスパーソンも多いのではないでしょうか。
“どこでもつながる”新時代はすぐそこまで来ています。従来はSFのようだったスマホと宇宙の直接通信が現実となり、私たちの通信環境は大きく前進しようとしています[28]。災害時の安心感からアウトドアでの快適さまで、恩恵は計り知れません。コスト面のハードルも下がった今、衛星通信サービスは「高嶺の花」ではなく、賢く活用すれば安心・安全への心強い保険となってくれるでしょう。その日常化に向けた各社の挑戦に、これからも注目です。
出典:
最新の衛星通信サービスに関する各社発表および解説記事[8][6][7][13]ほか
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[1][5][6][7][9][10][11][12][23][24][25][26][27][28][29] 楽天最強衛星サービスとは?2026年全国スタートのスマホ衛星通信 | オールコネクトマガジン
https://all-connect.co.jp/magazine/rakuten-saikyo-eisei-service/
[2][3][8][21][22] au Expands Coverage to Cover All of Japan with au Starlink Direct, a Direct to Cell Satellite Service | KDDI News Room
https://newsroom.kddi.com/english/news/detail/kddi_nr-533_3818.html
[13]ドコモ衛星電話「ワイドスターⅡ、Ⅲ」が値上げ 2025年4月から | ツギノジダイ
https://smbiz.asahi.com/article/15555338
[14]楽天モバイル「Rakuten最強衛星サービス」の料金はいくらになる? | SIM選WEB
https://mobile-choice.net/rakuten-mobile/rakutens-most-powerful-satellite-service.html







