「元夫との離婚で大変だったのは、財産分与で損をしていることに後で気付いたことですね。
私たちに子どもはいないのですが、元夫は外に恋人を作っている感じで、無断で外泊しては誰かと買いに行ったとわかる服や財布などを見ることがありました。
離婚したのは私の母親が倒れて介護が必要になったからで、実家に戻りたいことを伝えたら『別れたい』と言われました。
離婚そのものは別によかったのですが、その頃は財産分与について何の知識もなく、夫に言われるがまま貯蓄だけを折半して判をついてしまいました。
後になって、離婚を経験している友人からほかにも退職金を分けてもらう請求ができるし、年金分割の制度もあると聞いて、慌てて調べましたね。
年金分割はまだ間に合ったのですぐに手続きができたのですが、それ以外の請求については、着信を拒否されているため元夫と話すことができませんでした。
住んでいたマンションにまだ住んでいると思ったのですが、今さらお金のことで元夫と顔を合わせるのは本当に苦痛で、また話したところで払うはずもないと感じました。
実家は商売をしていて私ひとりが戻っても特に影響はなく、離婚後の生活に不安がないことに安心していた私の落ち度だと思います。
昔気質の両親も財産分与のことなど知識がなくて、貯金を半分にすることで納得していましたね。
そこまで大きな額ではないかもしれないけれど、やはり本当なら手にできていたものを逃した悔しさは、今もあります。
自分が損をしたと気がついたときが、一番大変でした……」(50代/無職)
離婚する際に、配偶者と築いた財産を分ける財産分与で揉めるケースは、どんな年代でも少なくありません。
何が財産にあたるのかをきちんと知らずに進めてしまい、相手の言うままに決めてしまって後で損をするのは、本当にもったいないことです。
熟年離婚の場合も、勢いで離婚届に判をつくのではなく、自分が正しく手にできるものを知っておくことが、悔いなく次の人生に進めることを忘れてはいけません。
























