今週のテーマ「本格派の味わい! コクにこだわった缶コーヒー3本飲み比べ」

メーカー:コカ・コーラ
商品名:GEORGIA ヨーロピアン コクの微糖

ジョージアらしい深みのある甘みと、微糖ならではのすっきりした味わいを両立したハイレベルな一本。やや渋みはあるが、飲みやすい。逆にいえば、レベルは高いがこれといって尖ったところのない味なので、広く受け入れられる反面、熱狂的なファンを生み出すこともなさそうだ。目立つ存在ではないが、たしかな味と存在感でいつまでも長く愛され続ける――それはまるでプロ野球選手の川相昌弘選手のようでもある。世界最多記録となる533本の犠牲バントを決め、バント職人と呼ばれた河合選手。クリーンナップのような派手さはないが、堅実なプレイで巨人を支え続けた名選手である。そんな川相選手と同じように、「ヨーロピアン コクの微糖」もジョージアブランドを支える一本としてファンに愛されていくに違いない。


【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 19
たんぱく質(g) 0.6
脂質(g) 0.5
炭水化物(g) 2.9
ナトリウム(mg) 43
糖類(g) 2.0

 

コク ★★★☆☆
キレ ★★☆☆☆
香り ★★★☆☆
甘味 ★★☆☆☆
苦味 ★★☆☆☆

 

メーカー:アサヒ飲料
商品名:WONDA コクだし 

   
コーヒー豆量150%を謳うだけあり、一口目からコーヒーの芳醇な香りと深いコクが押し寄せてくる。豆はコロンビアスプレモブレンド。とにかくコーヒー感が強く、「ああ、今コーヒーを飲んでるんだな」という満足感に浸れる一本だ。コーヒーらしいコーヒーを求めている人にはぜひおすすめしたい。特に午後の仕事に取りかかる前など、気分をリフレッシュして一息入れたいときにはぴったりの濃さである。文字だらけのインパクトあるパッケージといい、シャキッと気合いの入る味といい、言うなれば「WONDA コクだし」は缶コーヒー界のアントニオ猪木だ。闘魂注入のつもりで「WONDA コクだし」をぐいっと飲み干し、「今日もがんばろう!」と自分を鼓舞してやろう。

 

【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 31
たんぱく質(g) 0.4~0.8
脂質(g) 0
炭水化物(g) 6.6
ナトリウム(mg) 52
糖類(g) 記載なし

 

コク ★★★★☆
キレ ★☆☆☆☆
香り ★★★☆☆
甘味 ★★☆☆☆
苦味 ★★☆☆☆


メーカー:UCC
商品名:UCC ブレンドコーヒー

   
素朴な味……といえばいいのだろうか。UCCらしい良い意味で無骨なパッケージと同様に、味にも素朴な雰囲気が漂っている。とはいえ味のレベルは高い。キャッチコピーに謳われているコクと香りはもちろん、強すぎず弱すぎない自然な甘味が実に絶妙だ。流行に乗っかっていくわけではなく、それでいて古くささも感じさせない。そんな素朴でシンプルな味わいに、UCCらしさが表れていると言える。素朴な雰囲気というと、思い出すのはえなりかずきだろうか。子役時代から現在まで第一線で活躍しながらも、素朴な雰囲気は変わることがない。「UCC ブレンドコーヒー」もそんな彼と同じく、変わらない素朴さでUCCファンのそばに寄り添ってくれることだろう。


【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 32
たんぱく質(g) 0.6
脂質(g) 0.3
炭水化物(g) 6.7
ナトリウム(mg) 20~40
糖類(g) 記載なし

 

コク ★★★★☆
キレ ☆☆☆☆☆
香り ★★★☆☆
甘味 ★★★☆☆
苦味 ★☆☆☆☆

 

やまだい・ゆうき 映画、漫画、ゲームなどエンターテインメント関連の記事を中心に執筆するフリーライター。飲料では特にコーヒーとカフェオレをこよなく愛しており、これまでに数百もの缶コーヒーの感想を記録している。ブログ