OTBグループは、厳しい市場環境下でも安定性を維持。メゾン マルジェラは成長を継続、ディースクエアードとのライセンス契約を更新、直販チャネルと技術革新への大幅な投資を実施 。




2026年2月17日、ブレガンツァ(イタリア・ヴィチェンツァ)- ディーゼル、ジル サンダー、メゾン マルジェラ、マルニ、ヴィクター&ロルフ、スタッフ インターナショナル、ブレイブキッドを傘下に持ち、アミリにも出資する国際的なファッション&ラグジュアリーグループのOTBは本日、2025年12月31日時点の業績を発表しました。

主要業績指標
総売上高 : 17億ユーロ
EBITDA : 2億3,730万ユーロ(純売上高比 15.1%)
ネットファイナンシャルポジション(IFRS第16号適用前) : 4,000 万ユーロ
2025年12月31日時点の業績は、グループの堅調さを裏付けるものでした。グループは今後も、創造性を差別化的価値かつ戦略的資産として重視し、将来の発展基盤をさらに強化しました。メゾン マルジェラの成長傾向も継続し、OTBグループ内での存在感を確固たるものにしています。
ファッション・ラグジュアリー市場にとって厳しい環境、予測困難な国際情勢、為替変動の逆風にもかかわらず、中東などの新規地域と北米などの既存市場の両方で、グループは良好な業績を記録しました。

当年度の売上高は17億ユーロで、2024年比で為替レート変動の影響を除くと4.8%減となりました。
純売上高は16億ユーロ(2024年比では恒常為替レートベースで-5%減)で、2024年と比較して以下の複数の要因が複合的に作用した結果です :
- メゾン マルジェラの好調な業績(+8.4%)
- 小売りチャネル は安定であった(-2.6%)一方、卸売チャネルでは全般的な下落傾向(-14.7%)
- 日本市場(総事業の27.4%を占める)の堅調さと、北米(+5.9%)および中東(+9%)での成長
- 中国市場おおび欧州における減速

グループEBITDA.*1 、2億3,730万ユーロ

グループEBIT は、1,010万ユーロ

2025年、投資総額は6,400万ユーロとなり特に直接チャネルに重点が置かれました。当年度に実施された小売ネットワークの合理化により、49店舗の新規出店、58店舗の閉鎖、および複数の店舗の戦略的立地への移転が実現しました。また、主にAIソリューションとクライアンテリングを伴う主要なイノベーションプロジェクトにも注力しました。
純財務ポジションは29%増加、4,000万ユーロに達し、キャッシュフローはプラスの結果となりました。


主なハイライト
- メゾン マルジェラの業績成長 (+8.4%)、ディーゼル収益性向上、スタッフ インターナショナルディースクエアードのライセンス契約更新
- グループの3ブランドにおけるクリエイティブ・ディレクターの交代:メゾン マルジェラにグレン・マーティンス、ジル サンダーにシモーネ・ベロッティ、マルニにメリル・ロッゲが就任
- 地域別動向:

o アジア太平洋地域におけるガバナンス変更:韓国市場を日本の統括下に統合
o メキシコにおける事業開始 : 初店舗のオープン
o カタールおよびクウェートにおける事業拡大計画の開始 : シャルーブグループとジョイントベンチャーとして2026年より展開
- 直販チャネルへの投資 : ソウルとベルリンにおけるディーゼルの新旗艦店、カナダ・中東・メキシコにおけるメゾン マルジェラの出店、ヴェネツィア・サンマルコ広場ナポレオンウィングにおけるグループ全ブランドのブティック開店


各ブランドとグループの主なトピック

ディーゼルは、ブランドの再構築に向けた近年の積極的な投資により収益性を向上させ、過去10年間で最高の業績を記録しました。同社は多様性と包括性という価値観を推進し続け、2025年9月のミラノ・ファッションウィークでは初の完全公開ショーを開催し、26年春夏コレクションを発表しました。2025年を通して直販チャネルへの投資も継続され、ベルリンとソウルに大型店舗をオープン。特にソウル・漢南(ハンナム)地区には、ファッション、デザイン、グローバルトレンドを融合した文化拠点としてコンセプトを掲げた、同ブランド最大級の旗艦店がオープンしました。2026年1月付で、アンドレア・リゴリオージがブランド最高経営責任者(CEO)に就任することも発表されました。

ラグジュアリー分野では、メゾン マルジェラが好調を維持(+8.4%)し、グループブランドの中で最も顕著な成長を記録しました。グレン・マーティンスのクリエイティブ・ディレクター就任を受け、同ブランドは2025年7月のパリ・オートクチュール・ウィークでデザイナー初の「アーティザナル」ショーを披露し、10月にはプレタポルテコレクションを発表するなど、注目を集めました。年間を通じて、同ブランドは国際的な小売網の拡大を継続し、カナダに進出し、メキシコに初の店舗をオープン、また中東地域でのプレゼンスを強化しました。

ジル サンダーは2025年、グループにとって戦略的なメゾンの地位をさらに高めるため、シモーネ・ベロッティをクリエイティブ・ディレクターに任命すると発表しました。ベロッティは2025年9月のミラノ・ファッションウィークで初の26年春夏プレタポルテコレクションを、続いて2026年秋冬プレコレクションを発表しました。同年、ブランドは中国と日本での新規出店によりアジア太平洋地域での小売網を強化。またコティとの初フレグランスライン「オルファクトリー シリーズ1」を発表するとともに、プーマとの歴史的コラボレーションを復活させ、1998年に始まったラグジュアリーとスポーツの先駆的な対話を再び蘇らせました。

マルニはクリエイティブ・ディレクターにメリル・ロッゲを任命し、新たなステージへ突入しました。この決定は、メゾンの原点となるDNAに忠実でありながら現代的なビジョンを通じて、ブランドのアイデンティティを強化する意図を反映しています。新クリエイティブ・ディレクターによるランウェイデビューは、2026年2月のミラノ・ファッションウィークで行われました。メリル・ロッゲは2025年には既に、ブランドの直販チャネル向けカプセルコレクションと、26年秋冬プレコレクションを発表し成功を収めました。

OTBの戦略資産であり、グループブランドの生産および流通拠点であるスタッフ インターナショナルは、ディースクエアードのライセンス契約を2027年春夏シーズンから5年間(10シーズン)更新しました。この契約更新により、20年以上にわたるパートナーシップが強化され、新たな戦略的発展段階の幕開けとなります。
また日本におけるアミリブランドの販売契約も、2025年から更に5年間の更新をしました。
本年、スタッフ インターナショナルが「メイド・イン・イタリー」の次世代人材育成を目的として運営する社内アカデミー「School of Craftsmanship」の第4期が開講しました。2021年の開講以来、同スクールは50名以上の若手プロフェッショナルを受け入れ、その85%以上がグループ企業に就職しています。この取り組みの価値と効果を裏付ける形で、2026年3月より新期が開講予定です。


直販チャネルの成長と小売り事業の拡大

2025年、グループは流通管理とエンドカスタマーとの関係強化のため、直販チャネルへの投資を継続しました。小売店、アウトレット、オンラインチャネルの事業比率が上昇し、売上高の60%を占めるに至りました。年間を通じて新規出店、移転、閉店によるネットワークの合理化を進め、2025年末時点で直営店舗数は600店舗となりました。

地域 : アジア太平洋地域におけるガバナンス変更、メキシコでの事業開始、および中東での合弁事業の拡大
アジア太平洋地域ではガバナンスの変更が実施され、韓国マーケットはグループにとって引き続き重要な国である日本マーケットの統括下となりました。2026年1月1日付で日本と韓国をOTB North Asia Regionとして統合し、OTB Group Japan Region CEO横溝知将がOTB Group North Asia Region CEOに就任しました。今後横溝CEOは両マーケットを統括し、地域全体の戦略を担い、相乗的成長を推進します。これは日本で確立されたベストプラクティスを拡大し、韓国のような高い潜在力を有する市場の発展を促進することを目的としています。
またメキシコで直営事業を開始し、最初の9店舗を出店。さらに2026年よりカタールとクウェートにおけるシャルーブ グループとのジョイントベンチャー事業拡計画に着手しました。これらの事業展開により、グループは27カ国に直接拠点を展開し、100以上の市場で販売チャネルを稼働させます。

デジタルイノベーション

グループは、内部業務および顧客・サプライヤーとのやり取りの両面において、業務の効率性と生産性を高めることを目的として、技術革新への投資を継続しました。この取り組みには、グループブランドの一部において、財務物流商業部門を支援するクラウドベースシステムへの完全移行が含まれます。さらに、様々なチームの日常業務にAIソリューションを導入し、付加価値の低い業務を削減するとともに従業員のスキル向上を図り、業務全体の質を向上させました。また、世界有数のテクノロジー企業との共同プロジェクトの一環として、仮想販売ツールを通じたクライアンテリング業務へのAI統合も進めており、詳細は近く発表予定です。さらに、サプライチェーンの特定の工程にもAIを適用しています。
OTBはオーラ・ブロックチェーン・コンソーシアムの創設メンバーとして主導的役割を維持し、プロセス内でのブロックチェーン技術導入をさらに拡大、ジル サンダー、メゾン マルジェラ、マルニの各ブランドの全製品にデジタル証明書を発行しています。これらの業務の先進的な標準化と拡張性により、プロジェクト開始以来、ブロックチェーンに登録された製品は200万点を超えました。
この取り組みはデジタル製品パスポート(DPP)導入の基盤を築きました。本年OTBは2027年施行予定の欧州規制に先駆けるべく、独自のパイロットプロジェクトを開始しています。
コンソーシアムの革新的かつ協調的なアプローチが評価され、オーラは2025年9月、イタリアファッション協会主催「サステナブル・ファッション・アワード」にてグラウンドブレーカー・アワードを受賞しました。

サステナビリティ

OTBは、そのブランドや参加企業とともに、「責任を持つ、勇敢である」というサステナビリティ戦略を推進し続けています。特に、グループで全世界の事業活動における総エネルギー消費量のうち再生可能エネルギー調達率を80%*2 以上達成し、組織の全階層にわたるサステナビリティ研修への投資を継続しました。主な成果として、グループブランドのコレクションにおける環境負荷の低い素材の使用拡大が挙げられ、特にディーゼルの新たなデニムラインでは衣料品の90%にこれらの素材が採用されています。
またファッション業界における責任ある実践を推進する主要組織の積極的なメンバーとして継続的に活動しています。2025年には、ファッションパクト*3、Re.Creaコンソーシアム*4、英国王チャールズ三世が推進するサステナブル・マーケット・イニシアチブにおいて、業界団体やブランド間の協働作業に直接貢献することで、継続的かつ実践的な取り組みを強化しました。
サプライチェーンを支援する投資を再確認し、2013年に開始したC.A.S.H.プロジェクトを継続しています。これは最も優れたパートナー企業への資金支援を目的としており、開始以来の総支援額は約7億ユーロに達しています。
OTBは業界団体が設置したワーキンググループに積極的に参画し、その結果としてメイド・イン・イタリーのサプライチェーン全体で透明性と合法性を確保する共通システムの構築を目指す「ファッションプロダクトチェーン合法性プロトコル*5」の草案作成に貢献しました。
グループは、サステナビリティを組織の全レベルに統合する取り組みを確約し、これを成長のための戦略的手段と位置付けました。この方針のもと、国際的な学術パートナーと連携し、グループ全従業員を対象とした包括的な研修プログラムを実施しました。特にデザインおよび製品開発チームの研修に重点を置き、コレクションのデザイン・制作の初期段階から発想の転換を促進することを目的としました。

OTB ファウンデーション

グループの非営利組織であるOTBファウンデーションは、緊急事態への迅速な対応と具体的な社会的影響の創出を通じて、その使命を継続しました。2025年には教育功績省と基本合意書覚書を締結し、中学生を対象にいじめやジェンダーに基づく暴力などの問題に関する啓発活動を実施し、次世代への取り組みを明確に示しました。緊急事態対応に重点を置く同財団は、国境なき医師団のモバイルホスピタル(移動診療)を支援し、チャド・スーダン国境に配備された移動医療ユニットの活動資金を提供、後にガザ地区へ移転させました。2026年1月、OTBファウンデーションとOTBグループは、研修活動を通じた凍結保存プログラムへのアクセス支援や、生殖能力保存経路への資金支援といった取り組みにより、女性のエンパワーメントを新たに強化しました。


OTBの創業者兼会長、レンツォ・ロッソの70周年

2025年は、OTBの創業者兼会長であるレンツォ・ロッソの70歳の誕生日を祝う重要な年となりました。この記念行事では、彼の人生における最も重要な瞬間を象徴的な画像で綴ったアスリーヌ社刊の書籍『Seventy』が発表されました。2026年1月には、ファッションと慈善活動への貢献が認められ、フランス最高位の勲章であるレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ(騎士)の称号が授与されました。

「創造性は常にビジネスプロセスの核心であり続けなければならないと、私は確信しています。たとえ世界経済や地政学的な状況によりファッション業界が減速する複雑な時代であっても、創造性こそがあらゆる危機を乗り越える真の手段です。変化を予測し、革新を生み出し、困難を具体的な成長機会へと変容させる力を与えてくれるからです。この理念に基づき、今年はグループ傘下3ブランドで新たなクリエイティブ・ディレクションを開始しました。メゾン マルジェラにはグレン・マーティンス、ジル サンダーにはシモーネ・ベロッティ、マルニにはメリル・ロッゲを迎えました。私にとって創造性とは単なる美学ではなく、革新性、持続可能性、そして現代的なビジネスを運営するための勇気を融合した戦略的ビジョンです。これがOTBグループ全体を導く方向性です。2025年は困難な年でしたが、グループの持続的安定を誇りに思います。特にメゾン マルジェラは成長軌道を継続し、今や世界で最も象徴的で憧れのブランドの一つとなりました。ディーゼルも堅調な業績を達成し、過去10年で最高の収益性を記録しました。これは私が非常に誇りに思う節目であり、ブランドの再構築に向けた努力の成果を証明するものです。今日、ディーゼルはラグジュアリーに対する新たな選択肢として、特に若い世代から愛されるブランドです。また、より持続可能な企業を目指す取り組みを継続し、各ブランドのコレクションにおける環境負荷の低い素材の使用拡大や、再生可能エネルギー由来の電力調達をさらに推進しました。今年もOTBファウンデーションは具体的な成果を上げ、いじめ対策教育プロジェクトの推進、紛争影響国における緊急支援活動を支援、女性のエンパワーメントとジェンダーに基づく暴力との闘いの促進に貢献しました。7,000名を超えるOTBグループ従業員の働きに深い誇りを感じています。彼らの才能と献身的な姿勢が、最も困難な局面においても革新を続ける原動力となっています。また2025年は、私にとって特に誇り高き栄誉を授与された年でもありました。フランス政府より授与されたレジオン・ドヌール勲章は、私個人にとって非常に意義深い栄誉であると同時に、フランスにおける当社の存在感をさらに強化する原動力となっています。イタリアとフランスは、国際的なファッション業界における卓越性の二大柱であり、世界の産業を形作り、その創造的・産業的発展において中心的な役割を果たし続けなければなりません。」
レンツォ・ロッソOTB グループ創業者兼会長

「2025年はファッション業界にとって最も困難な年の一つとして記憶されるでしょう。こうした状況下で、OTBグループが示した回復力に私は特に誇りを感じています。最も困難な瞬間こそ、人材の価値とチームスピリットが真に発揮される時です。実施された計画とグループ内に広く存在する専門知識により、堅固で結束した構造に頼れることを確信し、自信を持って未来を見据えることができます。特に顕著な業績を上げたメゾン マルジェラは、8%超の大幅な成長で年度を締めくくり、成長軌道を確固たるものとしました。ディーゼルも過去10年で最高の収益性を達成するなど、非常に励みになる結果を残しました。日本市場は、国内経済が複雑な状況にあるにもかかわらず、グループ内で引き続き堅調な業績を継続、全世界の売上高の27%以上を占めています。私はまた、北米における成長の兆しと、中東とメキシコからも初期段階で好意的な反響を得ている点についても非常に満足しています。2025年に影響を与えた戦略的再編の段階を経て、2026年1月にディースクエアードとのライセンス契約を5年間更新し、20年にわたるパートナーシップを強化するとともに、新たな協働の道の始まりを刻みました。今後の展望として、グループの将来、成長に向けた野心的な目標を設定し、OTBを国際的なファッション業界で最も影響力のあるグループの一つとするため、確固たる決意をもって投資を継続します。製品とサプライチェーンへの注力は今後も継続し、これらは常に当社の長期的な持続可能な発展における戦略的資産であり続けています」
ウバルド・ミネリ OTB最高経営責任者(CEO)


注釈
1.. 当期中、グループブランド3社におけるクリエイティブ・ディレクションの変更や、スタッフ インターナショナルとディースクエアードのライセンス契約に関する係争など、一時的な事象が発生しました。後者については、グループの生産プラットフォームと当該ブランド間のパートナーシップを長期にわたり更新する契約を締結し、良好な形で解決に至りました。
2. SBTiの目標に沿って。科学に基づく目標イニシアチブ(SBTi)は、企業や金融機関が温室効果ガス(GHG)排出量削減の目標を策定・実施するのを支援するグローバルな取り組みです。
3 ファッションパクト:地球温暖化の緩和、生物多様性の回復、海洋保護という3つの主要分野における環境目標の達成に取り組む、ファッション・繊維企業のグローバル連合体。
4. この取り組みはイタリアファッション協会内で開始され、繊維製品のライフサイクル管理を図ると同時に循環型経済を推進することを目的としています。
5. この協定は2025年5月26日、ミラノにおいて、県、ロンバルディア州、およびソーシャルステークホルダーによって署名されました。
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