― 創造性を育む教育環境の再構築と、地域に開かれた美と知の拠点形成を推進 ―

学校法人多摩美術大学(所在地:東京都世田谷区、理事長:青柳正規、多摩美術大学 学長:内藤廣)は、創立90周年記念事業として進めてまいりました上野毛キャンパス新棟(本部棟・講堂)の建設工事が竣工いたしましたことをお知らせいたします。本学は創立の地である上野毛キャンパスの再整備の一環として、教育・研究環境の向上と地域に開かれた拠点づくりを目的に整備を進めてまいりました。新棟(本部棟・講堂)は2026年度より順次利用を開始いたします。

新棟外観近影 | 撮影:吉田誠

上野毛キャンパス再整備の背景

上野毛キャンパスは、1935年の多摩帝国美術学校創設以来、本学の教育・研究の要として機能してまいりました。老朽化や耐震性への対応に加え、アート・デザイン教育に求められる創造環境の変化に応えるため、段階的な再整備を進めています。
今回の新棟整備は、創立90周年記念事業として位置づけられ、学生の学びを支える基盤の更新と、地域に開かれた大学としての役割を強化するものです。
新棟のコンセプトを導いた言葉
雨露を凌ぎ、凍てることなく鉛筆が持て、熱中症の心配なく、友と師とふれ合い、競い合い、絆を結ぶことのできる清朗な覆いさえあればいい

新棟の設計にあたり、青柳正規理事長が、設計者である建築家の内藤廣氏に手渡したメモに記された一節であり、新棟のコンセプトの源となった言葉です。なお内藤氏は、設計の途中段階で大学からの要請により、多摩美術大学の学長に就任(2023年4月)しました。

新棟の特徴


環状八号線と駒沢通りに面する新棟の外観(完成イメージ)

1. 創造活動を支える教室・スタジオ空間
天井高を確保した本部棟の2~4階の教室やスタジオは、平面・立体・映像など多様な表現に対応できるよう計画されています。自然光の取り込みや動線計画にも配慮し、学生が集中して学びや制作に取り組める環境を整備しました。
2. 地域に開かれたギャラリー
環状八号線に面した本部棟の1階には、学生作品やプロジェクトの成果を公開できるギャラリー「サーラブルゥ(Sala Blu)」を配置しました。天井高約6mの大空間は大型の作品展示に限らず、可動パネルで分割することが出来るため、多様な利用方法が可能となっています。地域の方々も気軽に立ち寄れる開放的な空間とし、大学と地域社会の交流を促進していきます。



ギャラリー「サーラブルゥ(Sala Blu)」完成イメージ

3. 天窓「オクルス」が照らす講堂「オクルスホール」
講堂「オクルスホール」は、環状八号線と駒沢通りの交差点に面した独創的な外観を持つ講堂です。ドーム頂部に設けたトップライトからは自然光が差し込み、木質化した壁内部には吸音材を施すことで、演劇や音楽など多様な表現にも対応できる音響環境を備えています。「オクルス(Oculus)」はラテン語で「眼」を意味し、古代ローマ建築にも見られる天窓の形式を指します。本講堂のトップライトも、天光が差し込む柔らかな空間となるように設計されたもので、その象徴性から「オクルスホール
(Oculus Hall)」と名付けられ、学生たちの創造性を育む場となります。

ドーム頂部から光が差し込む「オクルスホール」(完成イメージ)

4. 学生・教職員が交わる交流テラス
本部棟最上階の5階には、学科や領域を超えた交流を生む交流テラス「サブチェロ(Subcaelo)」を配置します。本学の学生、教職員をはじめ、学びに関わる人々がいつでも利用できるコモンズ(共有空間)として、制作の合間の打ち合わせや自主企画の場として活用でき、学びの接点を広げるエリアとしています。
5. 大屋根がつくる賑わいのあるキャンパス景観
本部棟全体を覆う大屋根は、「雨露を凌ぎ、絆を結ぶことのできる清朗な覆い」を体現する、上野毛キャンパスの新たな象徴となるデザインです。大屋根の下の空間は中庭に向かって大きく開かれ、学生たちが行き交い、賑わいのあるキャンパス景観を形成しています。

中庭に向かって開かれた本部棟の外観(完成イメージ)


教育的価値と地域との関係性
アート・デザインの学びは、作品制作だけでなく、社会との接点を通じて深化していきます。新棟では、展示・発表・対話の機会を拡張することで、学生が地域社会と関わりながら学びを深める環境を整備しました。
また、ギャラリー展示や公開講評などを通じて、地域の方々が大学の教育活動に触れる機会を増やし、創造性を軸とした地域文化の発展に寄与してまいります。
理事長コメント
竣工に寄せて 学校法人多摩美術大学 理事長 青柳正規
学びの原点は、心身を健やかに保ち、志を同じくする師友と高め合う環境にあります。いかなる環境変化からも守られる安心感としての『清朗な覆い』と、自らの志を高く持てる空間としての『高い天井』。これらは、学生の可能性をどこまでも広げ、既存の枠組みを超える知の創造を加速させるという本学の決意の表れです。世代や専門を超えた対話が深まるこの最高の舞台から、新たな価値を生む人材を力強く送り出してまいります。
学長コメント
竣工に寄せて 多摩美術大学 学長 内藤廣
上野毛キャンパスは本学の根拠地として歴史を刻んできました。その本部棟と講堂が建て変わります。大通りに大きく開かれた本部棟の一階のギャラリーは、本学の芸術デザインの教育活動を表現する役割を果たします。また、その脇に作られる講堂は、演劇舞踊をはじめとした身体芸術の教場となります。本学がモットーとして掲げる「自由と意力」の精神が、この本部棟と講堂から発信されることを願っています。

建築概要


今後の予定
- 2026年3月30日 建設関係者を中心としたお披露目会を実施
- 2026年度より順次利用開始
- 上野毛キャンパス再整備の進捗に応じて情報を発信してまいります

取材対応について
新棟の利用開始にあわせ、教育・研究環境の紹介や、地域に開かれたギャラリーの活用に関する取材につきまして、必要に応じて対応いたします。学生の制作活動や展示企画など、教育活動を可視化する取り組みも今後予定しており、大学として積極的に情報発信を行ってまいります。
学校法人多摩美術大学について
学校法人多摩美術大学理事長:⻘柳正規
多摩美術大学学長:内藤 廣
所在地:〒158-8558 東京都世田谷区上野⽑ 3-15-34
創立:1935 年
大学概要:創立以来「もの派」を牽引した関根伸夫、菅木志雄ら、またデザイン界でも深澤直人、佐藤可⼠和など世界を舞台に活躍する才能を数多く輩出。八王子市と世田谷区に2キャンパスを擁し、絵画、彫刻、工芸、デザイン、建築、映像、演劇、芸術学など幅広い領域を網羅する15学科/専攻/コースと大学院を設置。
https://www.tamabi.ac.jp  
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ