東日本大震災から15年 被災地にお菓子と音楽を届ける 認定NPO法人あっちこっちの能登半島地震への取り組み「被災地にお菓子を届ける会」から「宏(おお)きな樹カフェコンサート」へ


宏きな樹カフェ・コンサートの様子(2026年2月8日/すずっこひろば)

 認定NPO法人あっちこっち(理事長:厚地美香子/神奈川県横浜市中区)は、芸術を通じた社会貢献活動を行う団体で、2011年の東日本大震災の被災地支援を契機に設立。クラシック音楽家や美術家、ダンサーなど、プロおよびプロを目指す若手芸術家約80名が登録しており、2012年から学校や文化施設などで年間約300回の公演やワークショップを実施。また行政とも連携し、2015年にはかながわ子ども・子育て支援大賞特別賞、2021年には内閣府特命担当大臣表彰を受賞。芸術の力で人と人をつなぎ、心の支援を行うとともに、若手芸術家が社会で活躍できる機会を創出し、誰もが芸術を身近に感じられる社会の実現を目指しています。被災地での活動を開始して16年目。現在は能登半島地震で被災した石川県珠洲市において宏きな樹カフェ・コンサートを開催しています。現在も続けている活動の報告を大学生インターンの目線でお伝えします。

能登半島の今   

 能登半島地震から2年が経ちました。被災した建物の公費解体が進む一方で、震災の影はいたるところに見えます。どちらも今年の2月に撮影された写真です。

傾いたまま利用停止になったポスト (2026年2月7日/石川県珠洲市)

傾いたままの電柱と住宅が解体され更地になった場所。かつては住宅で隠れていた海が見えます。(2026年2月8日/石川県珠洲市)

宏きな樹カフェ・コンサート

 雪模様の中、「宏きな樹カフェ・コンサート」が開催されました。演奏はフルート竹内あすかさん、ピアノ槙和馬(まきかずま)さん。初日のコンサートは、珠洲市内の「本町ステーション」で、2日目は、こどもの居場所「すずっこひろば」で開催しました。大雪の中での開催となり、来場者は少ないかもしれないとの予想でしたが、初日は10人想定のところ、22人の方が、2日目は20人想定のところ、67人の方が参加され、両日ともに現地コーディネート団体の方も驚くほど多くの皆さまにお越しいただき、会場に人があふれました。
 宏きな樹カフェ・コンサートでは会場に着くと、”カフェ”・コンサートということもあり、受付で、「被災地にお菓子を届ける会」のボランティアの方々が手作りしてくださったアーモンドヌガー・チョコクッキーと挽きたての珈琲を参加者の方々に受け取っていただいて、お席で召し上がっていただきました。

宏きな樹カフェ・コンサート 受付でクッキーと珈琲を手に取ってもらっている様子(2026年2月7日/本町ステーション)

宏きな樹カフェ・コンサート クッキーと珈琲を参加者の方に楽しんでいただている様子(2026年2月7日/本町ステーション)

初日の本町ステーション、2日目のすずっこひろば、2つの会場で挽きたての珈琲とアーモンドヌガー・チョコクッキーを参加された方々に召し上がっていただき、また、コンサートも楽しんでいただきました。

宏きな樹カフェ・コンサートの様子(2026年2月7日/本町ステーション)

宏きな樹カフェ・コンサートの様子(2026年2月8日/すずっこひろば)

コンサートでは、自然と口ずさむ声が聞こえたり、周りの方同士で感想を語り合いながら音楽を楽しまれる姿もあり、会場全体がとても心地よい空気に包まれていました。参加された方々から「フルートとピアノのやさしい音色!ほっこりして豊かな時間でした。」「すばらしい音楽、感動いたしました。楽しい楽しい時間。スバラシイ。」「目の前で演奏を聴かせて頂いて、生の音に感激!!今日は来られてラッキーだった」「参加できて嬉しい」「アンパンマンマーチの曲もあって子供達が楽しめました。ありがとうございます。」といった声が多く聞かれました。

宏きな樹カフェ・コンサートを支えるボランティアさんたち。横浜で開催する~被災地にお菓子を届ける会

 「被災地にお菓子を届ける会」では、「宏きな樹カフェ・コンサート」で提供するアーモンドヌガー・チョコクッキーをボランティアさん17人と一緒に手作りしました。インターン生である私もお菓子作りをしました。実際に自分が作ったお菓子を、被災地の方々に召し上がっていただき、演奏とともに楽しんでいただけたことは、被災地支援に直接かかわることのできた貴重な経験でした。

被災地にお菓子を届ける会(2026年2月1日/神奈川県横浜市)

被災地にお菓子を届ける会(2026年2月1日/神奈川県横浜市)

お菓子を届ける会に参加者の方々からは、「美味しいクッキーと音楽を楽しんでください!!」や「ハート型のクッキーをお楽しみください。生地の絞り出しが難しく頑張りました!」といったメッセージがお菓子とともに被災地である能登に寄せられました。また、参加者された方々の中には、中学生や高校生もおり、友人の紹介や学校の課題の一環で参加されていました。そうした学生の方々からも、「被災地について知れて良かった。」や「自分が被災地のために活躍できているようで良かった。」といった感想も寄せられました。

現地の声


浦秀一氏(珠洲市議)(2026年2月8日/石川県珠洲市)
珠洲市議:浦秀一氏仮設住宅に入られた方の多くは、どうしても家に閉じこもりがちになってしまいます。私はそのことをとても心配していました。
そんな中で、こうして支えてくださっていることに、心から感謝しています。あっちこっちさんがカフェコンサートやお茶会を開いてくださると、皆さんが自然と外に出てきてくださいます。そして、そこで笑顔が生まれるんです。その笑顔を見ると、私自身も本当にうれしい気持ちになります。長い間、この地域に寄り添い、遠いところからわざわざ足を運んで活動を続けてくださっていることに、心からありがたく思っています。




[左]竹内あすか氏(フルート奏者)  [右]槙和真氏(ピアニスト・作曲家)(2026年2月8日/石川県珠洲市)
演奏家:竹内あすか氏・槙和馬氏竹内あすか氏(フルート奏者)
今回、私は初めて珠洲市を訪れ、2回のコンサートに参加させていただきました。演奏を通して皆さんと一緒に歌ったり、真剣に耳を傾けてくださる姿に触れ、むしろ私の方が元気をいただいたと感じています。一方的に何かを届けるのではなく、お互いに元気を分かち合える、エネルギーを交換できる素晴らしい場所だと思いました。今回参加させていただき、本当にありがとうございました。

槙和馬氏(ピアニスト・作曲家)
今回、珠洲市を訪れ、街並みや人々の温かさ、そしておいしい食べ物など、この街の魅力を強く感じました。コンサートでは、音楽を聴いて励まされた、心が癒されたという声をいただき、私たちの演奏が少しでも珠洲市の街の元気につながっていれば嬉しく思います。これからも活動を続けていきたいと考えています。ありがとうございました。




認定NPO法人あっちこっちスタッフ:小宮信良(2026年2月8日/石川県珠洲市)
認定NPO法人あっちこっちスタッフ:小宮信良この1年間、仮設住宅にお住まいの皆様に、カフェ・コンサートという居場所と音楽を楽しむ機会をお届けしてきました。活動の中では悲しみを感じる場面もありましたが、一方で音楽に触れて喜ばれる多くの姿を見ることができました。参加の輪は口コミで広がり、本日は過去最多となる67名の方にご参加いただきました。これは、この一年間カフェ・コンサートを続けてきた意義の表れだと感じております。人の生活は、衣食住が満たされたその先に文化が求められるものだと考えています。音楽に触れる機会が少ない環境の中で、カフェコンサートという時間と場所を通して、文化に触れる機会と居場所をお届けできているのではないかと思います。今後も地域の皆様とともに歩みながら、活動を続けていきたいと思います。



執筆者について

 本記事の執筆者である大学2年生の高橋耕太郎です。現在、認定NPO法人あっちこっちにてインターンをさせていただいています。私は本記事で取り上げている「被災地にお菓子を届ける会」に実際に参加しました。いままでの経験の中で、被災地支援に直接関わったのは、2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震の際に、中学の生徒会として行った募金活動です。多くの方に募金のご協力をいただき、集まった寄付金は担当の先生を通して寄付されました。その後、寄付金がどのように使われたのかを実感する機会はなく、正直なところ、どこか遠い出来事のように感じていました。
 そうした経験がある中で、今回参加した「被災地にお菓子を届ける会」は、私にとって印象的な活動となりました。この活動では、自分が手作りしたお菓子を被災された方々に実際に手にしていただくことができ、自分たちの手で作ったものが直接被災地の方々に届くという実感を得られる点に、本活動の一番の魅力があると感じました。

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