ディズニーから、2015年4月25日(土)に全国公開される、実写映画『シンデレラ』。
試写会で作品本編を鑑賞してのレビューをお届けします。
親が、子どもに見せたくなる「珠玉の名作」に仕上がっています。
なぜ、今さら『シンデレラ』をリメイクするのか?
シンデレラと言えば、ディズニーで最も有名なおとぎ話の一つであり、また、最も愛されてきたキャラクターの一人でもある。
間もなく公開されると聞いて、楽しみにしているディズニーファンも多いだろう。
が、同じくらい……いや、それ以上に、「なぜ今、シンデレラなのか?」と、首を傾げる人が多いはずだ。
シンデレラは有名だ。が、あまりに有名すぎる物語が、逆に足枷になる。
誰もが知っていて、ストーリーも結末も、観る前から明確である物語を、今さらディズニーはどうしようと言うのだろうか。
ディズニー、3つの選択肢
ディズニーには、3つの選択肢がある。
1つ目は、『マレフィセント』路線だ。『眠れる森の美女』という、これまた誰もが知る物語を、斬新に解釈しなおし、私たちに驚きと感動をもたらした。
だが、ディズニーは、今回の『シンデレラ』を「ディズニー・ラブストーリーの原点にして頂点」と、プロモーションしている。
どうやら、古典的なシンデレラ像はそのままに、勝負するつもりらしい。
何より、シンデレラ像の、『マレフィセント』的(斬新な)解釈のしなおしは、一足早く公開される『イントゥ・ザ・ウッズ』(2015年3月14日公開)で行われている。
D*MANIA - 【ディズニー映画】シンデレラやラプンツェルの“ハッピーエンドのその後”を描く! 『イントゥ・ザ・ウッズ』徹底紹介
2つ目は、“無策に討ち死に” 路線だ。
単に、『シンデレラ』の知名度に乗っかって、「実写化すれば話題になるだろう」程度に考えている可能性はないだろうか。
3つ目は、そのどちらでもない「新しい何か」だ。
つまり、物語は古典的『シンデレラ』でありながら、観る私たちを驚かせ、有無を言わさず納得させてしまうような、想像のつかない神業を、ディズニーは成し遂げているかもしれない。