本社ニュース(英語)の日本語訳
2026年6月18日(木)スイス・ヴェヴェー発



2026年6月18日(木)に発表した最新の「ネスカフェ プラン 2030進捗報告書」(Nescafe Plan 2030 Progress Report)によると、ネスレはコーヒーブランド「ネスカフェ」において、2025年にコーヒー生豆の53%を再生農業(※1)を導入する生産者から調達しました。こうした比率の拡大は、再生農業に対応した原料調達の拡大に加え、「ネスカフェ」のフィールドプログラムの展開が進んだことによるものです。2025年には、1,600人以上の農学者およびフィールドスタッフが15カ国で、生産者に対し再生農業に関する研修や技術支援を実施しました。あわせてネスレは、再生農業を導入する生産者からの調達拡大に向け、調達アプローチの見直しにも取り組みました。

「ネスカフェ プラン 2030」は、農業手法の改善とコーヒー供給のレジリエンス(強靭性)(※2)向上を目的として、再生農業を重点分野と位置づけており、生産者と農地のエコシステムの双方に利益をもたらします。アグロフォレストリー(森林農法)(※3)、カバークロップ(被覆作物)(※4)の活用、施肥の最適化といった実践は、土壌の健全性の向上と長期的な収量の確保に寄与します。さらに、間作(※5)は、生産者に新たな収入源をもたらし、収入の多様化にも貢献します。2025年には、「ネスカフェ」は2018年を基準年として、コーヒー生豆における温室効果ガス(GHG)排出量を18.3%削減したと報告しています。

「ネスカフェ」のサステナビリティ責任者であるAntje Shawは、以下のようにコメントしました。
“2025年には、コーヒー生豆の半分以上を再生農業を導入する生産者から調達し、『ネスカフェ』は重要なマイルストーンを達成しました。これは、コーヒーのサプライチェーン全体において再生農業の導入を拡大するために、生産者と連携して取り組んでいる成果を示すものです。私たちは、この移行において生産者を支援するとともに、気候変動へのレジリエンスを強化し、当社の重要な成長ドライバーであるコーヒーの長期的な調達基盤の確保につなげていきます。”

コーヒーの木は年を重ねるごとに自然と生産性が低下し、気候変動の影響も受けやすくなるため、収量の減少につながる可能性があります。このためネスレは、生産者が気候変動や病害に強い新品種への更新を行い、農園の再整備を進められるよう支援しています。2025年には、ネスレは生産者に対し、2,030万本のコーヒー苗木を配布しました。

さらに、2025年には、「ネスカフェ」のコーヒーの94.3%が責任ある調達により調達されました。これは、コーヒー生豆のロットについて、生産者のグループまでトレーサビリティが確保されており、かつネスレの責任ある調達要件に沿って生産されたものであることが、第三者認証または検証によって確認されていることを意味します。

また、2025年の「ネスカフェ プラン 2030進捗報告書」(Nescafe Plan 2030 Progress Report)では、農業分野にとどまらず、「ネスカフェ」のバリューチェーン全体にわたる製造、流通、包装に関する取り組みについても取り上げています。「ネスカフェ」の事業における主な温室効果ガス(GHG)排出源は、製造、物流、包装の3つです。2025年には、「ネスカフェ」のコーヒー製造拠点で使用される電力の98.6%が再生可能エネルギー由来となり、温室効果ガス(GHG)排出量の削減に寄与しました。

さらに同報告書では、生産者が安心して働ける環境づくりに向けた取り組みについても取り上げています。具体的には、人権の尊重に関する取り組み(デューデリジェンス)の実施や、サプライヤーの知識や対応力の向上に向けた支援、パートナーとの連携を通じて、現場での取り組みの拡大を進めています。

また2025年には、ネスレは「ネスカフェ」において、戦略的パートナーであるTerre des Hommesと連携し、コーヒーのサプライチェーンにおける児童保護の体制強化を目的とした「the Nescafe Plan Child Protection Framework」を共同で策定しました。さらに2026年には、国際労働機関(ILO)とのパートナーシップを拡大し、コーヒーのサプライチェーンにおける労働者の権利向上に向けた取り組みを推進しています。

Terre des Hommesの子どもの権利およびビジネス担当グローバルアドバイザーRoy Tjanは、以下のようにコメントしました。
“私たちは、子どもたちを今守るとともに、将来に向けたより良い機会の確保につながる仕組みを支援することが重要だと考えています。『ネスカフェ』を通じたネスレとのパートナーシップは、この考えをさらに強固なものとするものであり、同社が現場で進める児童保護の取り組みを、地域社会や公的な制度と連携させながら推進しています。”

国際労働機関(ILO)ビジョン・ゼロ・ファンドのグローバルプログラムマネージャーOckert Dupperは、以下のようにコメントしました。
“実証に基づくアプローチと、生産者自身の参画を重視するアプローチは、労働環境の持続的な改善を実現するうえで不可欠です。『ネスカフェ』を通じたネスレとのパートナーシップは、こうした取り組みを効果的かつ大規模に実施するうえで重要な役割を果たしています。”

ネスレは、このような統合的なアプローチを通じて、将来に向けたより強靭なコーヒー供給体制の構築を目指しています。

(※1)ネスレでは、「SAIプラットフォーム」(持続可能な農業を目指す国際団体)の考え方に基づき、「再生農業」を、土壌をはじめとする自然資源(水や生物多様性など)を保全・回復しながら、土壌や植物への炭素の吸収を促進し、同時に生産者の生計向上を支援する農業手法と定義しています。
(※2)国連食糧農業機関(FAO)によると、レジリエンス(強靭性)とは、災害や危機を未然に防ぐ力に加え、それらを予測し、影響を受けた際にも吸収・適応し、迅速かつ効率的、持続可能に回復する力を指します。これには、農業や栄養、食料安全保障、食品の安全性に影響を与えるさまざまな脅威に対して、生計手段を守り、回復させ、さらに改善していくことが含まれます。
(※3)農業(Agriculture)と林業(Forestry)を組み合わせた造語。
(※4)土壌浸食を防ぎ土壌中に有機物を加えて土壌改良に役立つ作物のこと。
(※5)混作の一種で、1作物の間に他の作物を栽培すること。

進捗報告書(英語)へのリンク
https://www.nestle.com/sites/default/files/2026-06/nescafe-plan-2030-progress-report-2025.pdf

ニュース(英語)へのリンク
https://www.nestle.com/media/news/nescafe-plan-2030-progress-report-2025-regenerative-agriculture
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