宮沢りえ(左)と漫画家・藤子不二雄(A)氏

 女優の宮沢りえが18日、東京都内で行われた、漫画家・藤子不二雄(A)氏の展覧会「藤子不二雄(A)展 -(A)の変コレクション-」のオープニングセレモニーに特別ゲストとして登場した。

 『忍者ハットリくん』『怪物くん』『笑ゥせぇるすまん』などを生み出した藤子不二雄(A)氏の奇妙な世界を、生原稿や映像と共に紹介する本展。お祝いに駆け付けた宮沢は、「先生の世界観、レジェンドの証を見ることができてとっても幸せな時間でした」感想を伝え、藤子氏に花束を手渡した。

 2人の関係については、藤子氏が「何十年も前からお付き合いがあって、僕が(宮沢さんの)応援団長を務めている。毎年4月の(宮沢の)誕生日会では僕が必ず最初にあいさつするという非常に光栄な役目を負ってるの」とうれしそうに説明した。また「普段は『りえちゃん』と『(本名の安孫子素雄にちなんだ)あびちゃん』って呼び合っています」と明かすと、宮沢は、「きょうは『あびちゃん』を封印して『先生』とお呼びしてたのに…」と照れ笑い。藤子氏も「びっくりしました。『先生』なんて呼ばれたのは初めてだから」と笑っていた。

 宮沢は「子どものころに『笑ゥせぇるすまん』に世の中の善と悪を教えてもらった気がする。哲学なども詰まっていて、今読んでもとってもシュールで面白いんです」とその魅力を語り、「良いものは時代を超えても劣化しない、とってもキラキラしているもの。それを皆さんにも感じてもらいたい」と笑顔で呼び掛けた。

 現在84歳の藤子氏は、新たな連載の可能性を問われると「4年前に病気をして一度全部連載をやめた。しばらく描かないと面倒くさくなってね。ものすごく体力がいるけど、今はそれがない」とコメント。一方で「今は一週間に2回ぐらいゴルフをする優雅な生活ですよ。僕は終活ではなく老活。老いてもますます元気に生きる、そういうフレーズを自分に課しているの。人間、好奇心を持ってなきゃ駄目だから」と健康の秘訣を語っていた。

 本展は、10月19日~2019年1月6日、六本木ヒルズ展望台 東京シティビューで開催。