PFASフリーの「CORELLE IH 炊飯器 RCB-081」

ドウシシャが炊飯器市場に参入した。5月下旬から順次発売している「CORELLE(コレール)IH 炊飯器 RCB-081」は、内釜にフッ素を一切使用しないPFASフリーの炊飯器。毎日食べるごはんだから、おいしさはもちろん、大切な人のために安心・安全な食を提供するという思いから開発した。価格は3万3000円。10万円以上する高級IHジャー炊飯器が増える中、手に取りやすい価格も魅力だ。

ドウシシャと組んで、PFASフリーでゲームチェンジ

コレール ブランズは1970年創業の米国企業で、食器やメジャーカップ、欠けや破損に耐性のあるガラス鍋などが有名だ。日本でも30年以上の販売実績がある。

ドウシシャは2024年9月、PFASフリーのコレール フライパンの販売で、日本国内総代理店の契約を結んでいる。金属自体を加工してつくるため、フッ素のような化学物質は一切使用せず、はがれたり、成分が染み出す心配がない。販売開始から約1年半で約20万枚、金額にして約20億円の実績を上げた。3カ年計画では30万枚、1.5倍の30億円を目指す。

そもそもPFASとは、1万種類を超える有機フッ素化合物の総称だ。自然環境に存在しない物質のため、分解されにくい。特に、PFOS(ピーフォス)やPFOA(ピーフォア)は発がん性が認められており、日本でも使用が禁止されている。

欧米ではPFASのコンシューマー製品への使用禁止や制限を強めている。日本でも水道水から検出されたとの報道もあり、消費者の関心は高まっている。

コレール フライパンは、PFASを一切使わない。それでいて、こびりつかず、強火も問題なく、金属製の調理器具を激しく使っても傷つかないのが特徴だ。

RCB-081は、同じ技術を使った内釜を採用した。コレール ブランズの水谷純カントリーマネージャーは、ドウシシャをパートナーとして選んだ理由を次のように語った。

「パートナーの選定には20~30社にあたったが、20社以上に断られた。新しい技術へのリスクやネガティブな意見が多かった。商社は前向きだったが、フライパンの知見がなかった。そんな中、ドウシシャの担当者は目を輝かせて、将来に備えたビジネスマインドを持っていた。フライパンを製造・販売しているし、こういう会社と組めばゲームチェンジも可能だと感じた」

丸いステンレス製内釜が熱対流を生む

RCB-081は、熱しにくく冷めにくいステンレス製で球面状の内釜を採用。ごはんと水の熱対流を起こしながら炊き上げる。コレールのアンバサダーで老舗名門店「日本橋 ゆかり」の野永 喜三夫さんは、「熱と水が対流するおかげでふっくらと炊き上がります」と太鼓判を押す。

また、「デザインもよく、ボタンを押すだけなので、お年寄りの方でも説明書なしで簡単に使えます」と使いやすさも評価する。

製品発表会では実際に炊き込みごはんをつくった。ふっくらとした仕上がりだけでなく、おこげがきれいにできている様子も示した。

調理モードは、白米、早炊き、おかゆ、玄米、少量高速、おこわ、炊込み、低温調理、冷凍ごはん、再加熱、省エネの11種類。

煮る、揚げる、蒸し料理まで幅広く調理できるマルチパン

コレール フライパンでは、新製品「CORELLEマルチパン22cm」を5月下旬から順次発売。底面の径は18cmと広いため、焼いたり、炒めたりできる。また、本体の高さは8cmの深型なので煮る、揚げる、蒸し料理まで幅広く調理できる。ガラス蓋だから、中の様子を確認しながら調理できる。価格は1万4300円。

野永さんは、CORELLEマルチパン22cmで「牛肉の無水肉じゃが」を実演した。フライパンに熱を通さず、最初は冷たいフライパンに牛切り落としを入れ、中火で炒めるのがポイント。牛肉が焼けたら、じゃがいも、にんじん、玉ねぎの具材を加え、再度、炒める。

「普通のフライパンで炒めたら、ここまで火が通らない」と野永さんは熱伝導の高さをアピールした。

調味料は、酒、しょうゆ、みりん、砂糖とシンプル。加えたらガラス蓋をのせて約20分煮込む。好みの味まで煮詰めたら、絹さやを加えて、軽く混ぜて余熱だけで火を入れる。

「じゃがいもは男爵いもがおすすめです。煮崩れしないメークインの方がいいと思ったけど、食べ比べると全然味が違います。皮がついていても気になりません。蓋をすることで熱効率が上がります。少ない調味料でも、フライパンを傾けて汁をまわしながら掛けるといいです」とアドバイスする。

また「10年保証はあり得ません。それだけ自信があるということでしょう。僕たちのように毎日使う人にとって、丈夫なのは一番の魅力ですね」と耐久性の高さも評価した。

プロの料理人が認めるコレールの炊飯器とフライパン。PFASフリーという他社とは違う新しい切り口で、どれだけ旋風を巻き起こすか。秋商戦で注目の一台になりそうだ。(BCN・細田 立圭志)