不登校を「本人の甘えやわがまま」と考える人は9.2%にとどまり、最も多かったのは「誰にでも起こりうる、珍しくないことだと思う」(68.0%)不登校への理解は着実に広がっています。




株式会社明光みらい代表で不登校の専門家としても活動する小幡和輝は、全国500人を対象に「不登校に関する統計調査2026」を実施しました。

その結果、不登校を「本人の甘えやわがまま」と考える人は9.2%にとどまり、最も多かったのは「誰にでも起こりうる、珍しくないことだと思う」(68.0%)であることがわかりました。不登校への理解は着実に広がっています。

一方で、現在の不登校の小中学生の人数を正しく認識していた人はわずか9.8%、自宅学習が在籍校の出席として認められる制度を知っている人は26.2%、国が整備を進める「学びの多様化学校」を知っている人は25.4%にとどまりました。

理解は広がったが、規模も制度も知られていない。課題はすでに「偏見」から「情報の届かなさ」へ移っていることが浮かび上がりました。
なお本調査の回答者のうち、約94%は不登校の当事者ではありません。当事者や支援者に偏った層ではなく、一般の生活者の受け止めを反映した結果と考えられます。



1. 「甘え」は9.2% 最多は「誰にでも起こりうる」の68.0%

「不登校」という言葉から思い浮かべるイメージを最大3つ選んでもらったところ、結果は以下の通りとなりました。

選択肢と回答率

誰にでも起こりうる、珍しくないことだと思う 68.0%
心が疲れていて、休養が必要な状態だと思う 49.4%
将来が不安だと思う 40.0%
学校や先生の側に問題があると思う 21.8%
その子ならではの個性や才能があると思う 21.8%
かわいそうだと思う 15.8%
自分に合った学び方を選んでいるのだと思う 14.6%
親の育て方に原因があると思う 13.6%
本人の甘えやわがままだと思う 9.2%
本人の努力が足りないのだと思う 3.4%
特にイメージはない・わからない 1.2%

本人に原因を求める見方は少数派でした。「本人の甘えやわがままだと思う」は9.2%、「本人の努力が足りないのだと思う」は3.4%です。

年代別に見ても差はほとんどありません。「甘え」を選んだ割合は20代6.7%、30代10.6%、40代10.6%、50代8.0% 世代による大きな断絶は確認されませんでした。

この結果は、不登校を身近に経験していない層においても同様です。回答者の48.4%はお子さんがおらず、45.0%はお子さんが学校を長く休んだ経験のないご家庭でした。それでも「誰にでも起こりうる、珍しくないことだと思う」が68.0%を占めています。

また、「本人の甘えやわがままだと思う」を選んだ割合は、お子さんがいない層9.1%、お子さんはいるが不登校経験のない層9.3%、当事者家庭9.1%と、いずれの層でもほぼ同じでした。当事者の回答が含まれることによる偏りは確認されていません。

かつて不登校は「登校拒否」と呼ばれ、国の調査でも問題行動の枠組みで扱われていました。2016年の教育機会確保法の成立を経て、文部科学省は現在「不登校は問題行動ではない」と明示し、学校復帰を前提としない方針に転換しています。

2023年には「不登校特例校」が「学びの多様化学校」へと改称されました。本人に原因を求める見方が9.2%にとどまった今回の結果は、こうした10年間の変化と重なります。



2. 不登校の規模を正しく認識している人は9.8%
現在の不登校の小中学生の人数を尋ねたところ、実際に近い「約35万人」を選んだ人は9.8%でした。

選択肢と回答率

約5万人 12.6%
約10万人 30.0%
約15万人 19.8%
約25万人 16.4%
約35万人 9.8%
約50万人以上 11.4%

実際より少なく見積もった人(25万人以下と回答)は78.8%にのぼりました。最も多かった回答は「約10万人」で30.0%、実際のおよそ3分の1にあたる規模で認識されています。

文部科学省の令和6年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によれば、小中学校の不登校児童生徒数は353,970人で過去最多。12年連続の増加です。児童生徒1,000人あたり38.6人、中学校では在籍生徒の6.79%、およそ15人に1人にあたります。



3. 支援制度の認知は4人に1人
学校以外の学びの場や支援制度について「聞いたことがあるもの」を尋ねた結果は以下の通りです。

選択肢と回答率

フリースクール 76.6%
教育支援センター(適応指導教室)35.6%
自宅学習で、学校の出席扱いになる制度 26.2%
学びの多様化学校(不登校特例校)25.4%
いずれも聞いたことがない 7.8%

フリースクールの認知は76.6%と高い一方、具体的な制度になると2割台にとどまります。
「自宅学習で、学校の出席扱いになる制度」は、文部科学省の通知に基づき、一定の要件を満たせば自宅でのICT等を活用した学習を在籍校の出席として扱える仕組みです。認知率は26.2%でした。

「学びの多様化学校」は、不登校の児童生徒の実態に配慮した特別な教育課程を編成できる学校として文部科学省が指定するものです。2023年8月に「不登校特例校」から名称が変更され、2026年4月時点で全国に84校。国は将来的に300校の設置を目指しています。認知率は25.4%でした。

注目すべきは、現在または過去にお子さんが不登校を経験した保護者層でも、出席扱い制度の認知が33.3%にとどまった点です。当事者の家庭であっても、3人に2人はこの制度を知りませんでした。




4. 学校以外の場で学ぶことは「前向きな選択」が45.2%

子どもが学校以外の場所で学ぶことになった場合の受け止めを尋ねたところ、「前向きな選択だと思う」が45.2%、「やむを得ない選択だと思う」が40.0%でした。「できれば学校に戻ってほしいと思う」は10.0%、「抵抗がある」は3.0%にとどまっています。

学校以外の学びの場に対する心理的な抵抗は、すでにかなり小さくなっていると言えます。

専門家コメント

正直なところ、「甘え」がもっと高く出ると思っていました。
僕が本格的に活動を始めた2016年当時、「不登校は甘えだ」「学校に無理やりでも連れて行くべきだ」と、多くの方から批判されました。同じ年に教育機会確保法が成立したのですが、ほとんど知られていませんでした。学校関係者ですら知らなかった。そういう状況からのスタートでした。

2018年に不登校のイメージを変えること、学校以外の選択肢があることを伝える「#不登校は不幸じゃない」を立ち上げて、全国100カ所以上での同時イベント開催と、2019年には47都道府県すべてを回り講演会を行いました。

活動はずっと続いていて、これまで開催したイベントには累計3万人以上が参加してくれて、SNSでのハッシュタグは10万投稿を超えました。伝えたかったのは、まさに「甘えじゃない」ということでした。

だから9.2%という数字を見たとき、正直ほっとしました。同時に驚きもありました。これは僕ひとりの成果ではありません。同じことを言い続けてきた多くの人たちの、10年分の積み重ねだと思います。
ただ、同時にはっきりしたこともあります。理解はある。でも、知識がない。

不登校の子どもが35万人いることを正しく知っていた人は10人に1人。自宅で勉強していれば出席扱いになる制度を知っている人は4人に1人でした。しかも、実際にお子さんが不登校を経験したご家庭でさえ、3人に2人はこの制度を知りませんでした。

「不登校は甘えじゃない」と多くの人が思っている。それなのに、いざ自分の子どもが学校に行けなくなったとき、何をすればいいのかまだまだ知らない。これが今の状況です。

そして、これだけ不登校の子どもたちが増えていることが知られていないということは、まだまだサポートする環境が充実していないことが、軽視されていることにつながっていると思います。社会全体の課題として優先度を上げて解決していく必要があると考えます。

小幡和輝(不登校の専門家)

新刊情報
『学校は行かなくてもいい[新版]──親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』 著者:小幡和輝/発行:英治出版
本調査のコストや#不登校は不幸じゃない などの活動資金は小幡和輝が発売している著書の印税を原資にしています。ぜひ書店やAmazonなどでご購入いただけたら嬉しいです。
Amazon:https://amzn.to/4i8eiNI




調査概要
調査名:不登校に関する意識調査2026
調査主体:小幡和輝(不登校の専門家)
調査対象:全国の10代~60代以上の男女
有効回答数:500名
調査時期:2026年8月
調査方法:インターネット調査
設問数:6問
※構成比は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
回答者属性
年代:10代以下0.2%/20代12.0%/30代35.8%/40代32.2%/50代15.0%/60代以上4.8%
子どもの有無:子どもはいない48.4%/子どもがいる(学校を長く休んだ経験はない)45.0%/子どもがいる(現在または過去に不登校)6.6%
参考データの出典
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」(2025年10月29日公表)
文部科学省「学びの多様化学校」設置状況(2026年4月時点・84校)

専門家プロフィール
小幡和輝(おばた・かずき)#不登校は不幸じゃない 発起人
1994年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18歳で起業。2016年から不登校の専門家として本格的に活動を開始。2018年から「#不登校は不幸じゃない」を立ち上げ、全国100カ所以上での同時開催と47都道府県での講演会を通じて累計3万人以上が参加、ハッシュタグは10万件を超えた。SNSを活用したマーケティングを専門とし、東京2020オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい』(英治出版)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館)など計6冊。講演、メディア出演も多数。

お問い合わせ先
kazuki@nagomiobata.com (担当 小幡)

本調査で公開しているテキスト、画像はご自由にお使いください。
その際は本プレスリリースのページではなく
以下のURLを引用いただければ幸いです。また、事前確認等は不要です。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko2026/

報道関係者の方へ
取材、コメント等依頼のご提供も承ります。ご連絡ください。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ