「指摘してくれる人がいない」「一度もない」が約4割。単身世帯・寝室分離で広がる“発見の空白”とは
健康リスクのサインともなる「いびき」は、これまで家族やパートナーからの指摘によって発覚するケースが一般的でした。しかし、ライフスタイルの変化により一人で寝る人が増える中、「誰にも指摘されず、自分がいびきをかいていることに気づけない」という新たな課題が浮き彫りになっています。一般社団法人 いびき無呼吸改善協会は、普段一人で就寝している全国の20~60代男女200名を対象に「いびきの自己発見」に関する実態調査を実施しました。その結果、約4割の人が自分のいびきの有無を把握しておらず、半数以上がいびきや睡眠状態を「確認したことはない」実態が明らかになりました。
単身世帯や夫婦の寝室分離が進む現代において、“発見の空白”となっている一人寝層のいびきリスクと、自ら気づくためのアプローチを探ります。
調査背景
いびきは良質な睡眠を妨げるだけでなく、深刻な健康被害をもたらす睡眠時無呼吸症候群の重要なサインです。これまでのいびき対策は「他者から指摘されること」を前提としていましたが、未婚率の上昇や単身赴任、夫婦の寝室分離などにより、「指摘してくれる人がいない」層が拡大しています。この層は、自覚がないまま症状を見過ごし続けるリスクが高く、いびきの「発見の空白」として社会的な問題提起が必要です。一方で、近年は睡眠アプリやスマートウォッチなど、自分自身で睡眠状態を可視化できるツールも普及しつつあります。そこで当協会は、一人で寝ている人の「いびきに対する自覚や不安、セルフチェックの実態」を明らかにし、一人でもいびきに気づき、予防・改善につなげる体制構築の第一歩として本調査を実施しました。
調査サマリー
- 一人で寝ているとき、いびきを「かいていないと思う」「まったくわからない」と回答した人が合わせて40.5%にのぼる- これまでにいびきを「指摘されたことは一度もない」「指摘してくれる人がいない」と答えた人が全体の40.5%
- 自分のいびきや睡眠状態を「確認したことはない」人が半数以上の54.5%を占める一方、自ら確認したい層も存在
- 一人で寝る際の不安は「歯ぎしり」19.0%、「睡眠中の呼吸停止」17.2%、「いびき」16.0%など多岐にわたる
- 起床時の自覚症状として「口の渇き」18.2%、「体のだるさ」16.5%など、睡眠の質の低下を疑わせるサインが上位に
詳細データ
Q1:一人で就寝しているとき、いびきをかいていますか?
- たぶんかいていると思う:43.0%
- かいていないと思う:31.0%
- かいていると思う:16.5%
- まったくわからない:9.5%
→ 「かいていないと思う」「まったくわからない」を合わせると約4割にのぼり、客観的な事実として自身のいびきを把握しきれていない層が多く存在します。一人で寝ているため、日々の状態の変化に気づきにくい環境であることがうかがえます。
Q2:自分のいびきについて、これまでに人から指摘された経験はありますか?

- 過去に指摘されたことがある:47.0%
- 指摘されたことは一度もない:29.0%
- 指摘してくれる人がいない:11.5%
- 現在も指摘されている:9.0%
- 覚えていない:3.5%
→ 過去・現在を含め指摘された経験がある人が半数を超える一方で、「一度もない」「指摘してくれる人がいない」という声が約4割を占めました。同居人がいない、あるいは寝室が別であるなどの理由から、他者による「発見の機会」が物理的に失われている状態が浮き彫りになっています。
Q3:自分のいびきや睡眠の状態を確認するために、試してみたことを教えてください

- 確認したことはない:54.5%
- 自分のいびきの音で目が覚めたことがある:17.1%
- 確認したいが方法がわからない:12.2%
- 睡眠アプリで録音・記録した:6.8%
- ボイスレコーダーに録音した:3.6%
- その他:5.8%
→ 半数以上が「確認したことはない」と回答し、能動的なセルフチェックはまだ一般的ではないようです。一方で「確認したいが方法がわからない」と悩む層や、既に「睡眠アプリ」などを活用している層もおり、適切な計測手段の認知拡大が今後の鍵になると考えられます。
Q4:一人で眠ることで、睡眠について心配していることを教えてください

- 歯ぎしりをしていないか:19.0%
- 睡眠中に呼吸が止まっていないか:17.2%
- 特に心配していることはない:16.9%
- いびきをかいていないか:16.0%
- 体調に異変があったらどうしたらいいか:11.4%
- その他:19.5%(寝言を言っていないか:11.1%、寝相が悪くないか:7.9% など)
→ 歯ぎしり、呼吸停止、いびきなど、無意識下の行動に対する不安が上位に並びました。誰も見ていない状況だからこそ、「自分に何か起きていないか」という見えないリスクに対する潜在的な恐怖や心配を抱えながら眠りについている実態が見えてきます。
Q5:一人で寝た翌朝、起床時に経験したことがある症状を教えてください

- 起きたときに口が渇いている:18.2%
- 体がだるい:16.5%
- 熟睡感がない:15.6%
- 日中に強い眠気がある:14.3%
- 二度寝してしまう:13.9%
- その他:21.5%(起床時に頭が重い・痛い:11.8%、集中力が続かない:6.1% など)
→ 口の渇きや体のだるさ、熟睡感の欠如など、睡眠の質の低下を示すサインが顕著に表れています。これらはいびきや睡眠時無呼吸症候群の代表的な自覚症状でもあり、本人が気づかないうちに睡眠中のトラブルが起きている可能性を示唆しています。
調査結果のまとめ
今回の調査から、一人で寝ている人の多くが「自分のいびきの有無を把握できておらず、指摘される機会も持っていない」という、いびき発見における構造的な課題が明らかになりました。自覚症状(口の渇きや日中の眠気など)を感じていたり、睡眠中の無呼吸に不安を抱いていたりするものの、具体的な確認アクションには至っていないケースが半数以上を占めています。他者の目がない単身世帯や寝室分離の家庭においては、いびきを「人に指摘されるもの」から「自分で気づき、計測するもの」へと認識をアップデートしていく必要があります。一般社団法人 いびき無呼吸改善協会のコメント

いびきや睡眠時無呼吸症候群は、心疾患や脳血管疾患などの重大な健康リスクにつながる可能性があります。しかし現代社会では、ライフスタイルの多様化により「指摘してくれる人がいない」環境で眠る方が増えており、治療が必要な状態であっても長期間見過ごされてしまうケースが懸念されます。 現在はスマートフォンの睡眠アプリやスマートウォッチなど、一人でも手軽に睡眠中の音や状態を記録できるテクノロジーが普及しています。起床時の口の渇きや日中の強い眠気といった「身体からのサイン」を感じたら、まずはご自身で睡眠状態を可視化してみることが大切です。
当協会では、今後も「自分で気づく手段」の啓発を通じて、一人ひとりが適切な予防や改善アクションに繋げられるようサポートしてまいります。
調査概要
調査期間:2026年8月15日~2026年8月16日調査対象:普段ひとりで就寝している(同じ部屋で寝る人がいない)全国の20~60代男女
調査方法:インターネットによるアンケート調査
有効回答数:200名
調査主体:一般社団法人 いびき無呼吸改善協会
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