親の睡眠に異変を感じても「すぐに受診をすすめる」はわずか2割。思い込みに隠れたSAS(睡眠時無呼吸症候群)のリスクとは

お盆の帰省などで久しぶりに高齢の親と過ごし、「日中よく居眠りをしている」「いびきが大きくなった」と気になった方も多いのではないでしょうか。一般社団法人 いびき無呼吸改善協会は、65歳以上の親がいる全国の30~60代男女200名を対象に「高齢の親のいびきと日中の眠気に関する意識調査」を実施しました。その結果、親の睡眠の異変に気づきながらも、多くの人が「歳のせい」と捉え、具体的な行動に移せていない実態が明らかになりました。本調査を通じ、年齢バイアスに隠れがちな高齢者の「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」のリスクと、家族の気づきの重要性について警鐘を鳴らします。

調査背景

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、日中の強い眠気や夜間頻尿を引き起こすだけでなく、生活習慣病や認知機能の低下との関連も指摘されている恐ろしい疾患です。しかし、高齢者の場合、「歳をとれば昼寝も増える」「高齢だからいびきもかく」といった思い込みによって見過ごされやすく、適切な医療につながりにくいという課題があります。9月の敬老の日を前に、子世代が親の睡眠の異変を「歳のせい」で片付けてしまっていないかを問い直すため、本調査を実施いたしました。

調査サマリー

- 親の睡眠に関して気になることのトップは「昼間によく居眠りしている」22.4%
- 親の睡眠の変化について、半数以上(50.5%)が「年齢的に自然なことだと思う」と回答
- 高齢者のSAS発症について「知らなかった」人が30.5%、「聞いたことがある程度」が58.5%
- 親の睡眠や日中の眠気について「気になったが何もしていない」人が22.3%で最多
- 無呼吸の可能性がわかった場合も、「すぐに受診をすすめる」は22.5%にとどまる

詳細データ

Q1:ここ1年で、親御さんの「睡眠」に関して気になることはありますか?



- 昼間によく居眠りしている:22.4%
- 夜中に何度も目覚める:18.0%
- いびきが大きくなった:17.7%
- 特に気になることはない:9.1%
- ぼんやりしていることが増えた:8.0%
- その他:24.8%(朝起きるのがつらそう:7.8%、睡眠中に無呼吸が見られる:6.9%、会話の途中でうとうとする:4.7% など)

→ 「昼間の居眠り」や「夜中の中途覚醒」「いびきの増大」といった、睡眠の質低下や睡眠時無呼吸症候群(SAS)を疑わせる症状が上位に並びました。多くの人が、親の睡眠になんらかの異変を感じ取っていることがわかります。
Q2:親御さんの睡眠の変化について、どう思いますか?



- 年齢的に自然なことだと思う:50.5%
- 夜よく眠れていないのだろうと思う:22.5%
- 特に考えたことがない:13.5%
- 病気の可能性があると思う:7.5%
- 疲れているだけだと思う:3.5%
- 薬の影響だと思う:2.5%

→ Q1で明らかな異変を感じているにもかかわらず、半数以上が「年齢的に自然なこと(歳のせい)」で片付けてしまっている実態が浮き彫りになりました。「病気の可能性がある」と危機感を持っている人はわずか7.5%にとどまっています。
Q3:高齢者にも睡眠時無呼吸症候群が起こりうることを知っていますか?



- 聞いたことがある程度:58.5%
- 知らなかった:30.5%
- 症状や影響まで知っている:11.0%

「知らなかった」と「聞いたことがある程度」を合わせると約9割に上り、高齢者の睡眠時無呼吸症候群に対する正確な理解が圧倒的に不足していることが示されています。
Q4:親御さんの睡眠や日中の眠気について、あなたが取った行動を教えてください



- 気になったが何もしていない:22.3%
- 本人に直接話した:21.5%
- 特に気になる症状はない:16.4%
- インターネットで調べた:9.4%
- 睡眠の様子を観察した:9.0%
- その他:21.4%(受診をすすめた:7.4%、言い出しにくくて伝えられない:5.5%、かかりつけ医に相談した:5.5% など)

「本人に話した」という人がいる一方で、「気になったが何もしていない」が僅差でトップとなりました。「歳のせい」という思い込みが、具体的な行動を阻害する要因になっていると考えられます。
Q5:もし親御さんに睡眠時無呼吸の可能性があるとわかったら、どうしますか?



- まず情報を集める:30.0%
- すぐに受診をすすめる:22.5%
- かかりつけ医に相談する:20.5%
- 本人の意思に任せる:14.5%
- 何をすればよいかわからない:8.5%
- その他:4.0%

→ 可能性がわかっても「すぐに受診をすすめる」人は2割強にとどまり、「まず情報を集める」「本人の意思に任せる」など、医療への介入に慎重な姿勢が見られます。病気への理解不足や、高齢の親へ受診を促すことのハードルの高さがうかがえます。

調査結果のまとめ

今回の調査では、多くの子世代が親の「日中の居眠り」や「いびき」といった睡眠の異変に気づきながらも、その半数以上が「歳のせい(年齢的に自然なこと)」と思い込んでいる現状が明らかになりました。この年齢バイアスによって、高齢者の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が見過ごされ、受診や相談といった具体的な行動につながりにくいという大きな課題があります。SASは放置すると様々な疾患のリスクを高めるため、「たかがいびき」「年だから仕方ない」と見過ごさず、家族が正しい知識を持ち、早期に医療機関へ相談するようサポートすることが重要です。

一般社団法人 いびき無呼吸改善協会のコメント




高齢者の睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、単なる睡眠不足にとどまらず、認知機能の低下や高血圧、心疾患などの重大なリスクを伴います。しかし、患者ご自身では症状に気づきにくく「お年寄りだから日中うとうとするのは当たり前」という周囲の「『歳のせい』という思い込み」が、発見と治療の遅れを招いています。
帰省や敬老の日の集まりなどで、親御さんの激しいいびきや日中の不自然な強い眠気に気づいたら、それは身体からのSOSかもしれません。加齢のせいだと自己判断せず、まずはかかりつけ医や専門機関への受診をサポートしてください。ご家族の「気づき」と「声がけ」が、親御さんの健康寿命を延ばす大切な第一歩となります。

調査概要

- 調査主体:一般社団法人 いびき無呼吸改善協会
- 調査期間:2026年8月21日~2026年8月22日
- 調査対象:65歳以上の親がいる全国の30~60代男女
- 調査方法:インターネットによるアンケート調査
- 有効回答数:200名

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