Wおどり炊き SR-X9Eシリーズ
パナソニックは9月4日、東京・六本木の東京ミッドタウン地下1階のアトリウムで、可変圧力IHジャー炊飯器 Bistro「Wおどり炊き SR-X9Eシリーズ」の新製品体験会を開催した。同会場では9月5日(土)と6日(日)に一般消費者向けの試食イベント「食べ比べ亭」を開催。東京を皮切りに全国5都市(札幌/大阪/福岡/名古屋)で順次開催する。
販売台数は前年比170%と好調
「食べ比べ亭」は、Wおどり炊き X9Eシリーズと、ベーシックモデルのおどり炊き N3Eシリーズで炊いたごはんを食べ比べするイベントだ。9月11日(金)~13日(日)は札幌、9月18日(金)~21日(月)は大阪、10月10日(土)~11日(日)は福岡、10月17日(土)~18日(日)は名古屋で開催する。最上位モデルで炊いたごはんを味わう良い機会なので、実際に試食してみて、香りや口に含んだときの食感、甘さ、粘り、ハリなどを確かめてみるといいだろう。
炊飯器の市場は年間約450万台と横ばいだが、IHタイプの構成比が7割以上となり、平均単価は大きく上昇している。2025年度のBistro炊飯器の販売台数は、前年比で170%と大幅に伸長している。
好調な理由について調理機器事業本部の平田順士副本部長は「(政府備蓄米による)“令和の米騒動”でお米に対する生活者の意識が大きく変化しています。品不足や価格高騰を経験したことで、せっかく買ったお米をおいしく食べたいという意識が高まっています。そうした中、お米の状態を見極めて炊き分ける当社独自の炊飯器が評価され、多くのお客様から支持をいただいていると分析しています」と語る。
あわせて平田副本部長は、炊飯器を含むオーブンレンジやトースターなどBistro商品を中心に、30年度に調理機器事業の規模を1.5倍にする目標を掲げた。
お米や水の条件が変わっても、おいしく炊ける炊飯器
X9Eシリーズの特徴を一言で表すと、お米の品種や乾燥具合、水温、水質などの条件が変わっても、いつもおいしいごはんが炊ける炊飯器となる。そのため、釜内の状態をモニタリングするセンシング技術を使って、お米や水の違いに合わせて、炊き方を変えるのだ。
18年度モデルから「リアルタイム圧力センサー」を採用し、0.1秒ごとに釜の中の圧力を検知する「鮮度センシング」を搭載。23年度モデルでは、リアルタイム圧力センサーと「沸騰検知センサー」、「釜底温度センサー」の三つのセンサーを組み合わせながら炊き上げる「ビストロ匠技AI」を搭載した。
そして25年度モデルから、内釜の温度変化を見極める「リアルタイム赤外線センサー」を採用し、「ビストロ匠技AI」をさらに進化させた。四つのセンサーで、米の含水率や吸水速度、釜内の水分量、温度変化などを検知する。
「高速交互対流IH」で「Wおどり炊き」が進化
26年度のX9Eシリーズでは、「ビストロ匠技AI」に加え、圧力とIHの大火力による「Wおどり炊き」の進化が加わった。
具体的には、底IHコイルと底側面IHコイルを0.04秒の高速で切り替える「高速交互対流IH」を新搭載。内対流と外対流の異なる対流で、お米をムラなく、均一に加熱する。これに、従来から搭載する急減圧バルブで一気に減圧して爆発的な沸騰を起こさせる「可変圧力技術」を合わせたのだ。
リアルタイム赤外線センサーと高速交互対流IHにより、米に水を十分に吸わせることができ、糊化の時間をしっかりと確保できるようになった。糊化は、吸水した米を加熱すると固いβでんぷんが崩れ、αでんぷんに変化し、粘りや弾力が増す現象のこと。おいしいごはんに仕上げる上で、重要な工程だ。
リアルタイム赤外線センサーがないと、内釜の温度を正確に把握できない。そのため、炊き上げ時の温度上昇が急激になり、お米の中心まで吸水できずに硬くなったりする。逆に従来機種(X9D)では、炊き上げ工程で慎重に加熱していたため、糊化の時間が短かった。
これらの技術により、お米や水の状態が異なっていても、いつもおいしく炊き上げる。パナソニックでは「乾燥米を新米のおいしさに近づける」と表現している。
乾燥米を炊き上げたときの従来機種との比較では、粒表面のハリで6%アップ、粒の中のやわらかさ(ふっくら感)で7%アップ、炊き上がりのごはんのツヤ(みずみずしさ)で6%アップした。
お米の含水率は、精米して2週間で約2%減少する。同社では「お米は生鮮食品である」ととらえる。乾燥してしまったお米も、新米のようにみずみずしいおいしさにすることができれば、いつでもおいしいごはんを楽しめるというわけだ。
試食イベントの「食べ比べ亭」でなくても、家電量販店の売り場では試食できるコーナーが増えている。フラッグシップモデルのおいしさを、ぜひ体験してみてほしい。(BCN・細田 立圭志)







