「静岡市結婚新生活応援パスポート(まりぱす)」イメージ図
【家電コンサルのお得な話・315】 静岡市が8月1日から「静岡市結婚新生活応援パスポート(まりぱす)」を始めた。これは、結婚した人や、これから結婚を予定している人の新生活を、市内の企業や店舗とともに応援する取り組みである。市は、結婚や新生活をきっかけに市内の店やサービスを身近に感じてもらい、地域とのつながりを深めてもらうことを目的としている。
LINE公式アカウントを活用
制度の内容だが、まりぱすは、静岡市LINE公式アカウントから発行される電子パスポートなどを利用する仕組みである。対象は、婚姻後2年以内で静岡市に住民登録または居住しているカップルと、1年以内に結婚予定で、いずれか一方が静岡市に住民登録または居住しているカップル。パートナーシップのカップルも対象となる。協賛店舗で提示すると、商品やサービスの割引、ポイント付与、記念品や粗品のプレゼントなど、店舗ごとの特典を受けられる。結婚予定者も利用できるため、婚姻後だけでなく新生活の準備段階から使える点も特徴となっている。
この仕組みには先行例があり、新潟県は2024年12月24日から「新潟県結婚支援パスポート『マリパス』」を運用している。県内在住の結婚後2年以内の新婚夫婦、2年以内に結婚予定のカップルなどを対象に、デジタル会員証を提示すると協賛店で割引などを受けられる制度である。
ここで注目したいのが、協賛店の広がりだ。新潟県の発表によると、開始日の2024年12月24日時点の協賛店は275店舗だった。それが2026年5月末には500店舗以上となった。単純比較でも少なくとも225店舗増え、1.8倍以上になった計算である。もちろん、協賛店が増えたことだけで制度の利用実績や結婚数への効果まで証明できるわけではない。しかし、地域の企業や店舗が「結婚や新生活を応援する側」として参加する輪が広がったことは事実として確認できる。
静岡市のまりぱすも、単なる割引制度として見るだけでは、その意味を小さく捉えてしまう。結婚や新生活には、住居、家具、家電、食事、写真、旅行など、地域のさまざまな商品やサービスとの接点が生まれる。そこに地元企業が参加すれば、利用者には金銭的なメリットがあり、企業には新しい顧客との接点が生まれ、地域とのつながりをつくる機会にもなる。協賛店と利用者が増え、地域全体で結婚や新生活を応援する仕組みに育つか。静岡市のまりぱすは、これからが本当のスタートである。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)







