子どものAI使用における親の不安に関する意識調査
オンラインイラスト教室を運営する株式会社アタム(本社:東京都港区、代表取締役:宮澤惇、以下 アタムアカデミー)は、小中学生のお子様がいる500人を対象に「子どものAI使用における親の不安に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。
AIが一般的になり、大人だけではなく子どもたちもAIを使い始めています。AIにわからないことを質問すれば、すぐに回答してくれるため、上手に活用すれば勉強の進め方などがスムーズになると期待されています。
一方で、子どもがAIに頼りすぎることに不安を感じている親御さんも多いのではないでしょうか。
今回、オンラインイラスト教室を運営するアタムアカデミー( https://atam-academy.com/ )は、小中学生のお子様がいる500人に「子どものAI使用における親の不安」に関するアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、川島崇照メンタルトレーニング・オフィス代表の川島崇照氏よりご考察いただいております。
【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「アタムアカデミー」のURL( https://atam-academy.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:小中学生のお子様がいる人
調査期間:2026年8月30日~9月3日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性384人/男性116人)
回答者の年代:20代 6.4%/30代 40.0%/40代 45.0%/50代以上 8.6%
【調査結果サマリー】
・子どもがAIに頼りすぎだと感じている親は55.2%
・子どもがAIに頼りすぎることへの不安1位は「思考力が低下する」
・子どもがAIに頼りすぎないための対策は「AI以外で調べさせる」
子どもがAIに頼りすぎだと感じることがある親は55.2%

子どもがAIに頼りすぎだと感じることが「よくある(15.4%)」「たまにある(39.8%)」と回答した親は、合わせて55.2%でした。
・何か質問したら、「チャッピーはこう言ってた」としか言わなくなった(20代 女性)
・夏休みはとくに、作文の宿題からポスターデザインの提案まで、ほぼAIに聞いていた。自由研究のテーマから内容結果まで、すべてAIに頼っている(40代 女性)
・学校の宿題(発表)の内容を、すべてAIに聞いた通りの内容で作っていた。友人と話す内容(悩み、雑談)についてAIと会話して、AIの言う通りに行動していた(40代 女性)
半数以上の親が、「子どもがAIに頼りすぎている」と感じています。
理由としては「宿題でAIを使いすぎている」「親よりもAIを信用している」などが挙げられています。勉強面だけではなく、対人関係についても「AIに頼りすぎでは」と感じた人がいました。
子どもがAIに頼りすぎることへの不安1位は「思考力が低下する」

子どもがAIに頼りすぎることへの不安1位は「思考力が低下する(68.4%)」でした。2位「AIの回答を鵜呑みにする(8.4%)」、3位「自分で調べる力がつかない(6.4%)」が続きます。
思考力の低下を心配する人が圧倒的に多くなっています。「AIの回答を鵜呑みにする」「自分で調べる力がつかない」も含めて、「自分の力で調べて確認しながら考える経験が少なくなること」が危惧されています。
<1位 思考力が低下する>
・自分で頑張らなくても答えがもらえてしまうため、考える力がなくなる(30代 女性)
・自分で答えを考える前の試行錯誤をスキップしてしまい、自力で深く考える思考力やトラブルへの対応力が育たなくなることです(40代 男性)
AIにわからないことを質問すると、すぐに答えを返してくれます。これはとても楽です。
「自分で考えてもわからなさそうなことは、全部AIに聞けばいいや」と思ってしまうと、わからないことについて、自分で考えてみる体験が減ってしまいます。
結果として、思考力が低下するのではと心配している人がかなり多くいました。
<2位 AIの回答を鵜呑みにする>
・AIも間違えることはあるとわかっていないと、「人よりAIが言ったことのほうがすべて正解だ」と思ってしまうことは、危険だと思う(40代 女性)
・AIの答えに対して、疑問を感じなくなること。自分でAIの答えが正しいのかどうか、判断しようとしなくなること(50代以上 女性)
AIは、質問に対して自然かつわかりやすい答えを返してくれます。
必ずしも回答が正しいとは限らないのですが、「正しく見えやすい」ため、子どもだと疑わずにすべて信じてしまう可能性があります。
回答が正しいかチェックする習慣がないと、間違った回答を信じたまま学習が進んでしまいかねません。
<3位 自分で調べる力がつかない>
・自分で調べずに、すぐに教えてもらえる癖がつきそうで心配です(30代 女性)
・「人に聞く」「ネットや書籍で探す」など、情報を探す努力をしなくなりそうなのが、不安です(40代 女性)
・調べる工程がないため、AIを使えない状況になったときの調べ方を知らないままになってしまうこと(40代 女性)
AIに質問すると、ほとんどすべてのことに答えてくれます。そのためAIは辞書や図鑑の代わりとしても、ネット検索の代わりとしても使えます。
しかしひとつのツールで簡単に調べられるために、他のツールで調べる力がつきません。すると、ネット環境がないなどAIが使えない状況では、調べものが止まってしまいます。
子どもが「AIがあるから、自分で調べなくても聞けばいい」と考えてしまうことを危惧している人も多くいるとわかりました。
<4位 対人能力が低下する>
・「人と会話をするときなど、AIに頼りすぎて自分の言葉や接し方ができなくなるのでは?」と不安になっています(30代 男性)
・AIは自分が希望するようなリアクションが返ってくるように仕立てられているので、実際の人とのやりとりが下手になるのではないかと心配(40代 女性)
AIは基本的に攻撃的な回答はしませんし、質問者の意図を推測して肯定的な回答をしてくれることが多いです。
またAIの言葉遣いは、日常会話としては不自然なこともあります。生身の人間とのコミュニケーションとは違うので、AIとの会話に慣れてしまうことで、リアルな人間関係が築きにくくなるのではと心配している人もいました。
<5位 自分の意見がなくなる>
・何でもAIを信じて、自分の考えがなくなったことにすら気が付かない状態になりそう(30代 女性)
・自身で考える機会が失われ、人の意見や他人の意見に振り回され、自己の意見をもちにくくなる(40代 男性)
AIはアイデアや難しい問題についての判断も提示してくれます。すぐに回答が提示され、考える機会を奪われることで、子どもが自分の意見をもちにくくなるのではないかと心配している人もいました。
自分の意見がないと、他人やAIの意見に左右されて、言いなりのような状態になってしまうことも考えられます。
<6位 AIに依存する>
・AIに頼りすぎているせいで、将来何ができるのか不安(30代 男性)
・AIが常に使えるとは限らないですし、AIに任せて頼る癖がつくと自分で何もできなくなる可能性があるから(50代以上 男性)
AIは便利なので、「困ったらAI」「AIに聞けばなんとかなる」と考えがちです。
そのため「繰り返しAIを使っていると癖になってしまい、AIがないと宿題や悩みの解決ができない人間になりかねない」と危惧されています。
<7位 失敗を経験できない>
・わからないことがあったときにすぐ答えを求める習慣がつくと、時間をかけて考えたり、失敗しながら答えを見つけたりする力が身につきにくくなる気がします(50代以上 男性)
・わからないことに対して試行錯誤したり、失敗しながら学んだりする経験が減ってしまうのではないかと心配しています(30代 女性)
AIに何でも聞く癖がつくと、調査やアイデア出し、問題の答えなど、考える過程をすべてAIに任せてしまいかねません。すると「自分で考えてみたけど失敗した」「次はどうやったらうまくいくかな」といった試行錯誤の機会が失われます。
「失敗して、原因を考えてやり直して、成功すること」は、子どもにとって自信や困難に負けない力を育むうえでも大切な体験です。そのため、子どものときにしてほしい失敗体験が減ってしまうことを危惧している人も多くいました。
子どもがAIに頼りすぎないための対策は「AI以外で調べさせる」

子どもがAIに頼りすぎないための対策を聞いたところ、「AI以外で調べさせる(27.0%)」が1位になりました。2位「まず自分で考えさせる(19.6%)」、3位「AIの利用を制限する(19.4%)」と答えた人もそれぞれ2割近くいます。
全体としては、使う機会を減らすという回答が多くなっています。「AI以外で調べさせる」「まず自分で考えさせる」「AIの利用を制限する」などですね。
また「一緒に調べる」「会話する」「親の姿勢を見せる」など、親子の関わりによってAIに頼りすぎない姿勢を作ろうとしている人も目立ちました。
<1位 AI以外で調べさせる>
・わからないことがあれば、なるべく辞書やパソコンでも自分で検索をかけて調べるようにしてもらっています(30代 女性)
・スマホなどは使わせず、必ず国語辞典などで調べることを徹底してる(40代 男性)
辞書や辞典、教科書、図鑑、人に聞くといった方法でわからないことを調べるようにすると、AI以外のさまざまな調査方法がわかります。
また、わからないときはすぐAIに聞く習慣もできにくくなると期待できます。
<2位 まず自分で考えさせる>
・「AIに頼る前に、自分でしっかり考えてからやってごらん」と教える(30代 男性)
・まずは自分で考えたり調べる習慣を大切にし、AIは丸投げではなく「最後の確認や補助」として使うルールを徹底したいです。試行錯誤する楽しさを家庭で伝えていきます(40代 女性)
わからないことがあるときにいきなりAIに聞くのではなく、まずは自分で考えてみるよう声掛けをしている人も多いとわかりました。
完全にAI利用を禁止するのではなく、「まずは自分で考えてみて、どうしてもわからなければAI」というルールにしている人もいます。
<3位 AIの利用を制限する>
・あんまり携帯を見せないようにしたり、AIに触れさせないようにしたりしてます(20代 女性)
・学業に関わることは例外なくすべてにおいてAIの使用を禁止。ルールを破ったことが発覚した場合は、スマートフォンやPCなどネットにつながるものはすべて没収して処分し、二度と親からは買い与えないと宣言しています(50代以上 男性)
スマホやAIに触れる時間や機会を制限して、子どもがAIをあまり使わないようにしている家庭もあります。
制限の程度は「まったく触れさせていない」「勉強で使うのは禁止」「時間の上限を決める」などさまざまでした。AIに触れる機会が少なければ、AIに頼りすぎる状況は起こりにくくなります。
<4位 一緒に調べる>
・AIを使用するときは大人と一緒にやり、間違った使い方をさせない(30代 男性)
・なるべく一緒に宿題などやるようにして、一緒に考える時間を作ろうと努力をしている最中(40代 女性)
AIの代わりに親が一緒に調べることで、AI以外で情報を探す方法を教えられます。
またAIを使う場合にも、「出てきた答えを吟味すること」を実践しながら伝えられます。
<5位 子どもと会話する>
・考える力が身につくようなコミュニケーションを取る。「どうすればよかったのか」「自分がどう思っていたのか」を聞き取る(30代 男性)
・スマホを見ずに、会話の中で考える機会を作る(40代 女性)
「あなたはどう思う?」と問いかけることで、子どもに自分で考えてほしいという人も多くいました。
「思考力低下」「コミュニケーション能力低下」「自分の意見がなくなること」を防ごうという意図が見える工夫です。
<6位 親の姿勢を見せる>
・親が調べ物や学習する場面で、AIを使わない(30代 女性)
・親自身がAIに頼らず自分で調べる姿を見せることは大事だと思います。子どもとのやりとり中、まずはAIを控えます(50代以上 男性)
親がAIを使わずに調べものをしたり仕事や勉強を進めたりする姿を見せることで、AIに頼らない問題解決方法を自然に学ばせたいという人もいました。
子どもだけに、AI利用の制限やAI以外で調べるといったルールを押し付けるのではなく、親も実践することでお手本を示す形です。
<7位 勉強以外の体験をさせる>
・自分で試行錯誤できる習い事をさせることです(20代 女性)
・AIがすべてではないことを教えたい。外になるべく連れ出し、人とのつながりをもたせたい(40代 女性)
外遊びや習い事を通じて、「失敗体験から試行錯誤する力」「人とのコミュニケーション」「AIの情報だけがすべてではないこと」などを自然に学ばせたいという意図が見えます。
<8位 AIの注意点を伝える>
・AIに頼りすぎることによる弊害について話し合う(30代 女性)
・AIが教えてくれることは、ほんの一部にすぎないことを伝える。いろんな調べ方をして、AIの答えの出し方は偏っていたり、癖があったりすることも伝える(40代 女性)
AIにも間違いがあること(ハルシネーション)や、AIに依存することのデメリットについて子どもに伝えることで、トラブルを防ぎたいという考えです。
AIを全面的に禁止するのではなく、AIを使う前提でいい付き合い方や望ましい使い方を教えていこうと考えているのですね。
まとめ
今回のアンケートでは、半数以上の人が「子どもがAIに頼りすぎているようで不安だ」と答えていました。親から見て、「小中学生が生活や勉強にAIを取り入れすぎている」と感じられる状況になっているとわかります。
子どもがAIに頼りすぎることによって、親世代には「思考力の低下」や「コミュニケーション能力の低下」などの心配が生まれていました。わからない問題について、自分でヒントを探しながら考えることや、友達とのコミュニケーションの機会を、AIが奪ってしまいかねないからです。
そのため「まず自分で考えさせたり、調べさせたりする」といった工夫をしようと考えている人も多くいました。
アタムアカデミーでは、絵を描くという行為を「インプット(観察・体験)」「再構成(編集・解釈)」「アウトプット(表現・伝達)」という3つのプロセスでとらえています。
生成AIは、指示を出すだけで文章や絵を形にしてくれます。つまりAIが得意とするのは、主に最後の「アウトプット」の部分です。今回のアンケートで親御さんが心配していた「思考力の低下」や「自分の意見がなくなること」は、その手前にある「インプット」と「再構成」の機会が、AIに置き換えられてしまうことへの不安だといえるでしょう。
一方で、手を動かす作業をテクノロジーが肩代わりしてくれる時代だからこそ、「何を、どう表現したいのか」を自分で考える力は、これまで以上に価値をもつと私たちは考えています。完成品だけを見れば、AIのほうが整った答えを出すかもしれません。しかし、実物に触れて感じたことを自分なりに噛み砕き、形にしていく過程でこそ、思考力や自分の意見は育まれます。
アンケートで多く挙がった「AI以外で調べさせる」「まず自分で考えさせる」「勉強以外の体験をさせる」といった工夫は、まさにこのインプットと再構成の機会を守る取り組みです。AIを完全に遠ざけるのではなく、考える過程は子ども自身が担い、AIは表現や確認の補助として使う。そうした役割分担を意識することが、AIと上手に付き合う第一歩になるのではないでしょうか。
ご家庭では、完成した結果よりも「どう考えたのか」「何を工夫したのか」というプロセスに目を向けた声掛けをおすすめします。たとえば「上手だね」ではなく「この色はどうやって決めたの?」と問いかけることで、子どもは自分の考えを言葉にする経験を重ねられます。また、失敗してもやり直せる安心感のある環境は、試行錯誤する力を育てる土台になります。
アタムアカデミーのレッスンでも、決められたテーマの中で「どうすれば伝わるか」を考えたり、生徒同士で作品を見せ合って他者の視点に触れたりする時間を大切にしています。AIには生み出せない「自分だけの問い」をもてる子どもを育てることが、これからの時代に求められる教育だと考えています。
参考記事:子供の絵が上達しない理由とは?発達段階・原因・親の対応
https://atam-academy.com/blog/49908/
▽川島崇照の考察
不安の1位は「思考力が低下する」でした。便利な道具があれば使いたくなるのは、心理として自然です。私たち大人も、そうやって生きてきました。この流れは変えられないのでしょう。
思考力が育つか落ちるかは、AIの使い方次第でしょう。
まず「何が課題なのか」を考えること。課題の見立てを間違えると質問も的外れとなり、AIも違う答えを返します。
次に「どうやって解決できそうか」を考えること。そのうえでAIに聞けば、子どもは自分が欲しい答えに到達しやすくなります。
大切なことは、「自分は何のためにAIを使うのか」をわかっておくこと。子どもに「何が問題だと思う?」と問いかけ、正しい使い方を一緒に考えていけたらいいですね。
■監修者紹介

川島崇照(かわしま・たかあき)
おとなの親子関係相談所代表、川島崇照メンタルトレーニング・オフィス代表
1974年生まれ。幼い頃、家庭内では日常的に怒鳴り声が飛び交っており、ストレスを抱えた親から毎日のように否定や罵倒を受けていた。2011年にカウンセラーとして独立した後『おとなの親子関係相談所』を設立。今までにサポートしてきた相談者数は延べ4万人。日々毒親との関係に悩む人たちのカウンセリングを行いながら、毒親の支配や依存から脱出していくためのサポートや傷つけられた心の回復を目指すためのトレーニングなどを実施している。
著書に『嫌いな親との離れ方』(すばる舎)、ポッドキャストで『親子の悩み解決ラジオ』を配信。
公式サイト:https://xn--u9j8ax16urqe5p6alpxfwb.jp/
【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「アタムアカデミー」のURL( https://atam-academy.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
■アタムアカデミーについて
アタムアカデミーは、子供の創造性を育てるオンラインイラスト教室です。2020年5月よりオンラインのイラスト教室としてサービス提供開始し、2023年7月現在、小中学生を中心に日本全国から生徒が通う日本最大級のイラスト教室にまで成長しています。
サービスサイト:https://atam-academy.com/online/
■株式会社アタムについて
株式会社アタムは、「イラスト教育により子供の可能性を最大化する」をビジョンにオンラインイラスト教室を運営するスタートアップです。
所在地:東京都港区
代表者:代表取締役 宮澤惇
コーポレートサイト:https://atam-academy.com/
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