エガオーピンクの正体は女流似顔絵師のあさむらゆきさん

スーパーヒロインの素顔は神戸に住む似顔絵イラストレーター、あさむらゆきさん(38歳)。

普段は自宅アトリエで似顔絵やウエディングのウエルカムボード制作の依頼を請けたり、企業イベントや百貨店などに似顔絵師として出張したりといった暮らし。

「ヒロインが“中の人”の正体をこんなにおおっぴらしているのは珍しいってよく言われます」と、あさむらさんは言います。

あさむらさんの似顔絵のキャリアは12年。イラストレーターとして神戸で個展を開いた際に「遠方から時間を割いて来てくれたお客様になにかおもてなしをしたい」と考え、来場者の似顔絵を描いたところ、これが評判に。

「お客様がすっごく喜んでくださって、似顔絵ってこんなに人の気持ちを楽しくさせのかと実感したんです」。そうして、次第に似顔絵の世界へ没頭していったのだそう。

エガオーピンクのバトルスーツは、テレビ放映されている特撮とほぼ同じ素材を使用した特製。

「あと、お見せできませんが、変身するときは必ずイチゴのパンツも履いてます」というマル秘悩殺情報もこっそり教えてくれました。それにしても目も覆われたマスクをかぶりながら似顔絵を描くなんてすごい!

「スーツは、夏は暑くて冬は寒いです。それにマスクをかぶっている状態だと、実はお客様の顔ははっきりとは見えていないんです。普通ヒーローやヒロインは変身すると能力がアップするものですが、私は反対にダウンする(笑)。

ただ私は“コピック”という彩色用のペンを長年愛用していて、300色以上あるペンのナンバーを見ただけで何色かがわかります。だから『私は今、この色を塗っているんだ』って把握できているんです」

瞬く間に重ね塗られる淡いトーンの色は、ペンに書かれた数字を見て判断していただなんて驚き。“キックもパンチもしない文化系”を名乗るヒロインですが、なかなかパンチの効いた必殺技をお持ちです。

さてこの「エガオーピンク」、いったいどういうときに変身をするんでしょうか?

「それは『エガオーが好きだ!』という気持ちが最高潮にたかまったとき、体内の“ホホエマシウムエナジー”が発動して、エガオーピンクになってしまうんです。ペースはほぼ月に一回ですね」

エガオー?エガオーってなんですか?

「エガオーというのは茨城県を拠点に活躍する“似顔絵ヒーロー”で、私はもともと彼のファンだったんです」