第4次産業革命時代に求められる「基礎的ITリテラシー」を実社会で育む。教育・AI・アントレプレナーシップ等の専門家による実行委員会を新設

Japan Wagamama Awards 実行委員会は、12歳から19歳までの若者を対象とした実践型人材育成プログラム「Japan Wagamama Awards 2027(以下、JWA2027)」を開催します。JWAは、家族や友人、地域で暮らす人など、身近なたったひとりの「まだ声になっていない願い(Unspoken Wish)」を起点に、若者自身が課題を発見し、情報を集め、テクノロジーを活用して解決策をつくり、実際の地域で試しながら改善していくプログラムです。
特徴は、プログラミングやアプリ開発そのものをゴールとしないことです。「誰の、どんな願いを実現したいのか」から出発し、課題発見、情報収集、アプリ開発、地域での実証、改善までを一貫して経験します。
これまで株式会社IRODORIが中心となって企画・運営し、App Inventor Foundationとの連携のもと、全国の10代とともに実践を積み重ねてきました。
JWA2027からは、新たにJapan Wagamama Awards 実行委員会を設置。教育、基礎的ITリテラシー、EdTech、アントレプレナーシップ、事業創出、地方創生、国際教育など、異なる専門領域の有識者(後述)が参画します。
蓄積してきた教育実践と研究成果を検証しながら、AI・デジタル時代に、若者がテクノロジーを「使える」だけでなく、自ら問いを立て、社会の中で活用し、行動につなげるための人材育成モデルなど、若者の挑戦を持続的にしていく「社会的な仕組みの構築」を目指します。
運営実務は株式会社IRODORIが事務局として担い、App Inventor Foundationが共催として参画します。
第4次産業革命時代に求められる「基礎的ITリテラシー」を、実社会の中で育む
AI、IoT、ビッグデータなどの技術革新が進む第4次産業革命以降、デジタル技術は産業だけでなく、教育、医療、福祉、行政など、社会のあらゆる領域を支える基盤となっています。こうした社会では、特定のIT技術を操作できることだけでなく、社会や仕事、暮らしの中にある課題を捉え、情報を収集・整理し、適切な技術を選択しながら、課題解決に活用していく力が重要になります。
JWAが重視しているのも、プログラミングそのものの習得ではありません。身近な人との対話から課題を見つける。背景にある情報を調べる。仮説を立てる。MIT App InventorやAIなどを使って解決策を形にする。そして、実際の人や地域に使ってもらい、その反応をもとに改善する。
「課題発見 → 情報収集 → 構想 → 開発 → 実証 → 改善」までを、実社会の中で経験すること。
JWAでは、この一連のプロセスを通して、情報やテクノロジーを自分や社会の課題解決に活用するための基礎的ITリテラシーを育むことを目指しています。
「社会課題を探す」のではなく、目の前のたったひとりから始める
JWAでは、最初から大きな社会課題をテーマとして設定しません。出発点となるのは、家族や友人、地域で暮らす人など、身近なたったひとりの「まだ声になっていない願い(Unspoken Wish)」です。対話を重ね、その人自身もまだ言葉にできていない困りごとや願いを見つけ、その背景を調べていく。すると、一人の困りごとの背景に、地域や社会に共通する課題が見えてくることがあります。参加者は、そこから解決策を考え、MIT App InventorやAIなどを活用してプロトタイプを制作します。そして願いの起点となった本人や地域の人に実際に使ってもらい、フィードバックを受け、改善します。完成したアプリの完成度を競うのではなく、若者が自ら問いを見つけ、情報とテクノロジーを使いながら、実際に社会へ働きかける経験そのものを育てることがJWAの特徴です。
▍10代の挑戦が地域を動かした事例
前年度のJWA2026では、身近なたったひとりの願いから始まり、地域での実証へと発展した取り組みが生まれました。
叔父の「安心して外食したい」から始まった「My Stick」


石川県立羽咋高等学校 2年生 「はくいっこ隊」
田村凛音、狩野杏奈、北野志帆、雲井あられ
アプリ名:My Stick
杖を使用する叔父の「安心して外食を楽しみたい」という願いをきっかけに、羽咋市内の飲食店12店舗を訪問。段差やスロープ、トイレなどを自分たちで調査し、外出前にバリアフリー情報を確認できるアプリを制作しました。
店舗との対話を重ねる中で、設備や対応を改善する店舗も現れ、さらに活動に共感した高校生約30人が参加。ひとりの願いから始まったアプリ開発が、地域を巻き込む活動へと発展しました。
母親の「望まない孤食」を減らしたいという願いから生まれた「Kokyo」


関西創価高等学校 2年生 幸地かれん
アプリ名:Kokyo
沖縄で一人暮らしをする母親の願いを起点に、離れた家族と食事の時間を共有できるアプリを開発。母親や子ども食堂、地域住民との対話を重ね、AIによる会話支援機能などを追加。約50人への構想発表や170人への調査を通じ、孤食という地域課題へ視点を広げました。
両プロジェクトは、2026年7月米国・MITで開催されたMIT App Inventor Global Education Summit 2026内の「Global Appathon Showcase」でも発表され、「My Stick」はCommunity Impact Award、「Kokyo」はDesign Excellence Awardを受賞しました。
教育・政策・テクノロジーの専門家が参画 JWA2027から実行委員会体制へ
JWA2027から、新たにJapan Wagamama Awards 実行委員会を設置します。実行委員長には、政府「第4次産業革命における基礎的ITリテラシー委員会」で座長を務めた伊藤健二氏が就任。教育研究、EdTech、アントレプレナーシップ、国際教育など、それぞれ異なる領域で実践・研究に取り組む専門家が委員として参画します。
実行委員会では、これまでJWAが蓄積してきた実践をもとに、教育モデルや評価、社会実装、学校・地域との接続などを多角的に検討します。
学校、地域、研究者、企業、国際的な教育コミュニティなどとの連携を広げながら、JWAを社会に開かれた人材育成モデルへと発展させます。
【JWA実行委員長】

氏名:伊藤 健二氏【所属】
三幸学園フェロー
人的資本投資研究センター センター長
【専門性および実績等の略歴】
政府「第4次産業革命における基礎的ITリテラシー委員会」座長
内閣府 地域未来交付金 評定委員(地方創生推進交付金評定委員は第1回から)
【JWA実行委員】

氏名:緒方 広明氏【所属】
京都大学 学術情報メディアセンター長・教授
【専門性および実績等の略歴】
内閣府 第3期戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で、「ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築」を推進するなど、エビデンス駆動型教育研究を推進

松田 悠介氏【所属】
Crimson Education Japan 代表取締役/Crimson Global Academy 日本代表
【専門性および実績等の略歴】
ハーバード・スタンフォード卒、Teach For Japan等の創業者、日本財団国際フェロー、アイゼンハワー・フェローシップのフェロー、文部科学省中教審部会委員

石原 正雄氏【所属】
Robert Rasmussen and Associates, Japan
【専門性および実績等の略歴】
JWA2026審査員
マサチューセッツ工科大学認定 教育モバイルコンピューティング エキスパートトレーナー

長谷川 純一氏【所属】
ベイシステック合同会社職務執行者
【専門性および実績等の略歴】
JWA2026審査員
アマゾンジャパン初代社長
日本MITベンチャーフォーラム理事長

牧野 恵美氏【所属】
千葉大学 アントレプレナーシップセンター 教授
【専門性および実績等の略歴】
ISTR World Conference、Asia Pacific ConferenceにおけるIRODORIとの共同発表者

Kelly Shiohira氏【所属】
Director of Impact and Community Engagement, App Inventor Foundation
【専門性および実績等の略歴】
JWA2026審査員
Guidance for generative AI in education and research
JWAの教育・伴走モデルがMIT App Inventor Global Education SummitでBest Education Paperを受賞

JWAで実践している教育・伴走モデルについてまとめた研究論文「Japan Wagamama Awards: One Unspoken Wish Meets Computational Action」は、2026年7月に米国マサチューセッツ工科大学で開催されたMIT App Inventor Global Education Summit 2026において、Best Education Paperを受賞しました。
JWAでは、プログラミング経験や最初のアイデアの有無にかかわらず、若者が挑戦できる入口を設けています。身近な人との対話から願いを発見し、試作し、認定された伴走者や仲間との対話を重ね、地域で実際に使ってもらう。こうしたプロセスを通じて、MITが提唱する、若者がテクノロジーを使って現実の社会に働きかける「Computational Action」の実践につなげている点がJWAの教育モデルの特徴です。
JWA2027では、これまでの実践と研究成果を踏まえ、より多くの地域・学校・若者が参加できる体制へと展開します。
Japan Wagamama Awards 2027 開催概要

名称:Japan Wagamama Awards 2027
対象:2027年3月時点で12歳~19歳の日本在住者
参加費:無料
主なプログラム:
- 参加者募集・無料体験会全国から参加できる体験会を開催し、身近な人の願いから課題を考える入口をつくります。
- 講義・伴走支援課題発見、仮説、MIT App InventorやAIの活用などを学びながら、伴走者とともにテーマ・解決策を深めます。
- プロトタイプ制作身近なたったひとりの願いをもとに、MIT App Inventorを使用し解決策をアプリとしてかたちにします。
- 地域での実証・改善/最終発表本人や地域の人に実際に使ってもらい、対話や検証を重ねながら改善。最終選考で、そのプロセスと成果を発表します。
- App Inventor Foundationと連携した国際教育サミットへの参加地域実証の成果を国際的な舞台で発表します。渡航費・滞在費を奨学金として支給し、暮らす地域や経済的環境にかかわらず、世界へ挑戦できる機会を提供します。
- アワード後の継続支援プログラム終了後も、地域での実証や活動継続を支援します。
スケジュール

※ファイナルプレゼンテーションは一次選考通過者が対象となります。
※MIT国際教育サミットへはJWAファイナルプレゼンテーションにてグランプリを受賞した方が対象となる予定です。
申込・詳細:https://awards.wagamamalab.jp/
主催・運営体制について
主催:Japan Wagamama Awards 実行委員会JWAを社会に開かれた人材育成モデルとして発展させることを目的に設置。教育、基礎的ITリテラシー、AI、アントレプレナーシップ、事業創出、国際教育など、多様な専門領域の委員が参画し、教育モデルや評価、社会実装、学校・地域との接続などについて検討します。
事務局:株式会社IRODORI

株式会社IRODORIは「誰もが持つ自分にしかない色を活かし、多様な挑戦ができるまちをつくる」をビジョンに、全国の自治体、企業、学校等と地域づくり・人材育成事業を展開しています。JWAでは、プログラムの企画・運営、参加者募集、伴走体制の構築、地域との連携など、事務局機能を担います。
ホームページ:https://irodori-group.jp/
共催:App Inventor Foundation

App Inventor Foundationは、年齢や背景にかかわらず、誰もがテクノロジーを使って身近な課題に取り組み、よりよい社会やコミュニティをつくることを目指す米国の非営利団体です。MIT App Inventorの開発に携わったチームによって2022年に設立され、世界各地の生徒や教育者に向けた教材開発、教員研修、Appathon、AI教育などを展開しています。MIT App Inventorは世界195か国以上で利用され、2,800万人以上のユーザーが参加するグローバルな教育プラットフォームへと広がっています。
ホームページ:https://www.appinventor.org/
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