「居住サポート住宅」の概要(豊中市のウェブサイトより)
【家電コンサルのお得な話・320】 大阪府豊中市は2026年10月1日、単身高齢者の住み替えを支援する「居住サポート住宅家賃低廉化事業」を始めた。一定の条件を満たす住宅の大家が家賃を引き下げた場合、市がその減額分を1戸当たり月額最大2万円補助する仕組みである。高齢者の家賃負担を軽くするだけでなく、安心して暮らせる民間賃貸住宅を増やすことも狙いとしている。
国の認定制度を活用した高齢者向け住宅支援
背景にあるのは、2025年10月に始まった国の「居住サポート住宅」の認定制度だ。高齢者や低所得者、障害者など、住まいの確保に配慮が必要な人を受け入れ、入居後も暮らしを支える住宅を認定する。住宅を貸す大家と居住支援法人などが連携し、毎日の安否確認、月1回以上の訪問などによる見守り、心身の状態が不安定になった場合の福祉サービスへの橋渡しを行う。住宅を確保するだけで終わらず、住み続けるための支援も組み合わせた制度である。
豊中市の同事業は、国の認定制度を土台に、市独自の家賃補助を加えたものだ。市が補助金を支払う相手は入居者ではなく、認定住宅の大家である。大家が家賃を減額し、市がその減額分を補助することで、入居者の支払う家賃が下がる仕組みだ。国の認定住宅なら、どこでも自動的に家賃補助が受けられるというわけではない。
豊中市からは、家賃補助による負担軽減の参考例も公表されている。補助対象となる入居者は、原則65歳以上の単身者で、豊中市に1年以上住み、持ち家がなく、所定の方法で算定した月収が15万8000円以下などの条件を満たす人。対象住宅の家賃は月額6万5000円以下で、補助期間は最長25年。2026年度の募集件数は20件とされている。希望する人は契約前に市の入居資格確認を受ける必要がある。
豊中市以外に住む人も、国の「居住サポート住宅情報提供システム」で地域を選び、認定住宅を探すことができる。都道府県や市区町村、家賃などの条件で検索できるが、表示されるのは認定住宅の情報であり、自治体ごとの家賃補助の実施状況ではない。家賃補助があるかどうかは、それぞれの自治体のウェブサイトなどで確認したい。住み替えを考える高齢者や家族にとって、住まいの費用と入居後の見守りを併せて調べるきっかけになるだろう。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)







