回覧・会館予約・会合の出欠・防災情報をひとつに。日本語・やさしい日本語・英語・中国語・ベトナム語の5言語に対応し、サーバー代は、ふつうの町会の規模なら月0円。オープンソースで、だれでも無料で使えます
ジャグプロジェクト合同会社(本社:東京都江東区、代表:Jag Yamamoto、以下 当社)は、2026年10月26日、町内会・自治会のための無料の回覧板アプリ「Jag Kairanban-app(ジャグ・カイランバン・アップ)」を正式に公開しました。2026年8月からプレビュー版として公開していたものです。Jag Kairanban-app とは、町内会・自治会が、紙の回覧板の代わりにお知らせを会員のスマホへ届け、誰が確認したかを一覧で把握できる、無料のWebアプリ(PWA)です。回覧・会館予約・会合の出欠・防災情報をひとつにまとめ、日本語・やさしい日本語・英語・中国語・ベトナム語の5言語に対応します。オープンソース(MITライセンス)として公開しており、サーバー代は、ふつうの町会の規模なら月0円です。
町内会の連絡の困りごとは、どの町会でも似ています
紙の回覧板、電話の連絡網、掲示板の貼り紙。町内会の連絡の仕組みは、何十年も大きくは変わっていません。回覧板が一周するのに1週間かかることがあり、誰が読んだかも分かりません。会館の予約は電話で受け、空き状況が見えません。電子回覧板のサービスは増えましたが、その多くは月額課金型です。そして、スマホに詳しくない会員が、アプリを入れる段階で諦めてしまうことがあります。
Jag Kairanban-app でできること
・回覧:お知らせを配信すると、会員のスマホに通知が届きます。「確認しました」を押した人の一覧が、個人別に自動で残ります。メールでも同じ内容を届けられます(独自ドメインの設定が要ります)。
・会館予約:空き状況のカレンダーから申し込めます。ログインが要らないので、会員以外の方も使えます。
・会合の出欠:出欠と人数・食事の数を集計し、未回答の方へまとめてお知らせします。
・町会資料:規約や議事録を置き、誰に見せるかを細かく決められます。
・ブログ:行事の写真を会員だけで共有します。顔が写った写真が外に出ないよう、一般公開はできない設計です。
・入会受付:町会・子ども会への入会の申し込みを、個人のメールやLINEを通さずに受け付けます。
・ごみの日・防災:ごみの収集日や避難所の情報を載せられます。自治体のRSSの取り込みにも対応します。
・管理画面:未読や未処理を1つの画面にまとめ、役員の見落としを防ぎます。

左は町会からのお知らせの一覧、右はお知らせの本文。架空の町会「みどり町三丁目町会」のデモ画面(スマホ表示の実際の画面)
スマホに詳しくない会員が、自力で使い始められるように
当社は「スマホに詳しくない人に、見たものを覚えて操作してもらうことはできない」という前提で、使い始めの案内を設計しました。通知を受け取るには、アプリをスマホの「ホーム画面に追加」する操作が要ります。ところがiPhoneでは、この操作の途中でOSの共有画面が現れ、説明が隠れてしまいます。当社が実機で測ったところ、共有画面が開いても、画面の上から約42.7%は隠れずに残りました。この範囲に、押すものの写真つきで全部の手順を出し続け、利用者が自分の画面と見比べて選ぶだけで進める形にしました。お使いの機種とブラウザは自動で見分けます。
App Store や Google Play を通らないため、Apple ID や Google アカウントのパスワード、支払い情報の登録は要りません。離れて暮らす親のスマホを、帰省した家族が設定する場面でも、パスワードを聞き出さずに終えられます。ログインも、パスワードの代わりに電話番号で行います。
この案内の部分は、ほかのWebアプリでも使える部品「Jag PWA installer」として、単体でも無料で公開しています。
AIの助けがあってもなくても、自分たちで立ち上げられます
8月のプレビュー版は、広く誰でも試せることを意図し、立ち上げにはAIの道具の助けを前提にしていました。正式公開にあたり、町内会・自治会の予算を考え、AIの助けがあってもなくても立ち上げられる形に作り直しました。立ち上げも日々の運営も、AIの有料の契約なしで進められます。
1. 当社の道具の窓口「Jag Utilities」でメールアドレスを登録すると、「セットアップ ウィザード」が開きます(無料)。町会の名前や会館の場所などの質問に答えます。入れた内容はそのブラウザの中にだけ残り、どこにも送られません。
2. 答えをもとに、書き換えが必要な設定ファイル2つと、お使いのパソコン(Mac/Windows)に合わせた手順ができます。
3. 「設定を保存」を押し、ダウンロードしたフォルダの中にあるセットアップのファイルをダブルクリックすると、コマンドを打たずに公開まで進めます。
用意するものは、パソコン、メールアドレス(ウィザードの登録と、アプリの設定に使います)、アプリを組み立てる無料の道具(Node.js。Windowsの場合は git も)、アプリを置く場所の無料のアカウント(Cloudflare。クレジットカードの登録は要りません)です。道具の入れ方とアカウントの作り方は、ウィザードの中で案内します。AIを使わない場合の目安は1~2時間です。
5言語の翻訳も、アプリを置く場所に最初から付いている無料の機能を使った自動翻訳で行うため、別の契約は要りません。ごみの日や防災の情報は、管理画面に日本語で書いて「翻訳を更新」を押すと、5言語で表示されます。
AIの道具をお持ちの場合は、詰まったときにその場で相談でき、区の公式サイトをもとに、ごみの日の表を作る作業も任せられます(目安は30分~1時間)。立ち上げが終われば運営にAIは要らないため、立ち上げの月だけ契約して解約する使い方もできます。
費用
・アプリ:0円(MITライセンス。改変・商用利用も自由です)
・サーバー・データベース:0円(ふつうの町会の規模なら、無料の範囲に収まる想定です)
・翻訳:0円
・独自ドメイン:年1,000~2,000円ほど(回覧をメールでも送る場合だけ)
・AIの契約:なくても使えます(使う場合は月3,000円前後)
※金額は2026年9月時点のおおよその額です。メールの送信サービスには無料の範囲がありますが、会員数が多い町会では有料になることがあります。
会費が、地域の外に出ていかない回覧板
電子回覧板のサービスの多くは月額課金型で、町会費が毎月、地域の外の事業者へ流れ出ていく構造です。Jag Kairanban-app は逆の設計にしました。サーバーは無料の範囲で動き、コードはすべて公開しています。維持の手間に対価を払う場合も、町内のIT系・電気系の会員や地元の事業者が担えば、お金は地域の中で回ります。
当社はこれを「デジタル自治」の実践と位置づけています。デジタル自治とは、デジタルを手段として、住民が自治を担うことです。デジタル基盤の整備を国や行政に任せきりにせず、町内会・自治会が自らデジタルを使いこなし、地域の運営に生かす考え方です。
立ち上げの費用には、助成が使えることがあります
アプリは無料ですが、会員に使い方を伝える講習会の会場代、講師へのお礼、手順書の印刷代、会館に置くタブレットなどには、お金がかかります。この部分には、町会・自治会向けの助成が使えることがあります。たとえば東京都の「地域の底力発展事業助成」(令和8年度)では、区分「デジタル活用支援」の助成率が助成対象経費の10/10で、単一の町会・自治会の上限は24万円です。都のガイドラインが挙げる対象事業の例には、「電子回覧板アプリ導入に向けたアプリ使用講座」が入っています。
当社のサイトでは、鹿児島市・横浜市・松戸市の制度と、宝くじを財源とするコミュニティ助成事業の例、申請の前に町会がそろえておくものをまとめています。
※各制度の内容は、当社が2026年9月3日に各制度の資料で確かめたものです。金額・区分・締切は毎年変わり、採択を保証するものではありません。お使いの前に、各自治体の最新の資料をご確認ください。
よくある問い
Q. LINEを使わない高齢の会員にも、町内会のお知らせを届けるには?
A. 回覧をスマホの通知で届け、ホーム画面のアイコンに未読の数を出す方法があります。Jag Kairanban-app では、通知を受け取るための「ホーム画面に追加」を、押すものの写真を画面の上に出し続ける案内で進めます。パスワードは使わず、電話番号でログインします。App Store や Google Play のアカウントも要りません。同じ内容をメールで届けることもできます(独自ドメインの設定が要ります)。会員同士が1対1で直接つながる仕組みはなく、連絡先を互いに知らせずに済みます。
Q. 回覧板を読んだかどうかを、役員が確かめるには?
A. 回覧ごとに「確認しました」を押した人の一覧が、個人別に自動で残ります。未読や未処理は管理画面の1つの画面にまとまります。会合の出欠では、未回答の方へまとめてお知らせできます。
Q. 外国籍の住民に、ごみの出し方や防災の情報を届けるには?
A. 管理画面に日本語で書いて「翻訳を更新」を押すと、やさしい日本語・英語・中国語・ベトナム語の訳が自動で付きます。訳はAIによる自動翻訳です。開発の途中で、地名がよその土地の実在する地名に置き換わる訳が実際に出ました。防災の案内では行き先が変わると実害になるため、立ち上げの設定に、町会名や会館名などの地名の対訳表を入れる欄を設けています。訳された地名や収集日は、自治体の公式サイトと見比べてください。
Q. 月額の費用をかけずに、町内会の電子回覧板を始めるには?
A. Jag Kairanban-app は、アプリもサーバー代も、ふつうの町会の規模なら0円です。月額の利用料がないため、助成を使うのは立ち上げの講習会などの一度きりで、翌年からの持ち出しが増えません。
Q. パソコンに詳しい人がいない町会でも、自分たちで立ち上げられますか?
A. 町会の名前や会館の場所を入れると、セットアップ ウィザードが設定ファイルと手順を作ります。AIの契約は要りません。パソコンへの無料の道具の導入と、アプリを置く場所の無料のアカウント作りは、ご自身で行います。サポートの窓口はありません。困ったときは、GitHubの「Issue」(公開の質問・報告の欄)で受け付けており、返事は早くないことがあります。ウィザードは、当社の道具の窓口でメールアドレスを登録すると開けます(無料)。
代表のコメント
ジャグプロジェクト合同会社 代表 Jag Yamamoto(町会の役員を務めていた)
「回覧板は、町内のすべての家に届くことに意味があります。最初に作った使い方の案内は、自分で見直して100点満点の20点でした。スマホに詳しくない人に、見たものを覚えて操作してもらう前提が、そもそも無理だったからです。そこから実機で測り直し、覚えなくても進める形に作り直しました。アプリは無料で、コードもすべて公開しています。町会費が地域の外に出ていかない回覧板を、各地の町会・自治会の皆さんと、使いながら育てていきたいと考えています。」
開発について
Jag Kairanban-app は、当社が、生成AIの時代のソフトウェアの作り方と「デジタル自治」の可能性を確かめる検証プロジェクトとして開発・公開しています。開発は、町会の役員を務めていた代表が生成AIに指示を出す方式で進め、プレビュー版の公開まで約2週間、コードの規模はTypeScriptで約1万行です。公開の前には、ログインせずに見られるページの画像33枚を文字認識で読み取り、データベースと突き合わせて、個人情報の混入が0件であることを確かめました。うまくいったことと、うまくいかなかったことの記録は、当社のサイトの「AI開発の裏側」で公開しています。
実際の運用でいっしょに確かめる町会・自治会のご相談
当社は、Jag Kairanban-app を実際の運用で確かめる町会・自治会(1団体)のご相談を受け付けています。立ち上げの設定作業には、検証の一環として当社が伴走します。恒常的なサポートや動作の保証をお約束するものではありません。お願いしたいのは、スマホに詳しくない会員を含む10世帯以上で試すこと、つまずいた点を教えていただくこと、差し支えない範囲で事例として紹介させていただくこと(匿名でも構いません)の3点です。ご相談は、文末の連絡先へお寄せください。
関連情報
・Jag Kairanban-app のご案内:https://www.jagproject.com/lp/kairanban-20261015/
・セットアップの手引き(メールアドレスを登録して開く・無料):https://jagutilities.jagproject.com/kairanban
・AIの契約は要る?(費用の比較):https://kairanban.jagproject.com/ai-required.html
・デモ(架空の町会。入力した内容は24時間ごとに元に戻ります):https://kairanban-demo.jagyamamoto.workers.dev
・ソースコード:https://github.com/jagyamamoto/kairanban-app
・報道関係の方へ(数字と引用の条件):https://kairanban.jagproject.com/press.html
※Jag Kairanban-app は、GitHub上で改良を続けているオープンソースのソフトウェアで、パッケージ化された完成品ではありません。サポートの窓口・動作の保証・導入の代行はありません。各町会での運用と個人情報の取り扱いの責任は、導入した町会・自治会が負います。
※ログインは電話番号だけで行います。スマホに詳しくない会員が自力でログインできるように選んだ設計で、電話番号を知っている人は、その会員としてログインできます。電話番号入りの会員名簿を外に出さない運用が前提です。詳しくは GitHub の「ログイン方式の議論」(https://github.com/jagyamamoto/kairanban-app/issues/1)をご覧ください。
会社概要
・会社名:ジャグプロジェクト合同会社
・所在地:東京都江東区
・代表:Jag Yamamoto(武蔵野美術大学 非常勤講師。2020年から大学院の授業「イノベーションのための実践的社会論」を担当し、行動経済学を教える。G DATA Software 日本法人 CEO などを経て、2015年に当社を設立)
・当社について:まだ名前のない需要を、売上の立つ事業にする会社です。事業の企画と B2B のマーケティングを、ご依頼を受けて支えています。
・事業の企画とマーケティングのご相談:https://www.jagproject.com/contact
・無料で公開する理由:町内会や小さな店・会社が、費用をかけずに自分たちで発信と運営を続けられるようにするため。そして、当社の考え方と技術を実物で確かめていただくためです。どの道具も、人がどこで迷い、どこで手が止まるかを見て設計しています(行動経済学の考え方)。
・設立:2015年2月
・事業:海外向けeSIM「PANAM 海外あんしんトラベルSIM」、旅先の緊急時の初動を案内するAI「トラベルAIレスキュー」、AIを使ったWebの運用の道具(Jag web builder など)、町内会・自治会のための回覧板アプリ「Jag Kairanban-app」
・URL:https://www.jagproject.com/
本件に関する報道関係者のお問い合わせ
ジャグプロジェクト合同会社 広報(代表・Jag Yamamoto)
info@jagproject.com
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