約5,000人の小中学生が毎年挑戦。 生徒アンケートでは「楽しかった」95.8%、「話す力が伸びた」87.6%と子供たちからも高評価(令和6年度)

 静岡県沼津市は、教育基本構想で「グローバルな視点を持つ人の育成」を掲げています。幼稚園・保育園から小学校4年生までは「イングリッシュデビュー」、5・6年生は「イングリッシュアドベンチャー」小学校5年生は「ENGLISH DAY」、小学校6年生から中学校3年生は「パフォーマンス・デイ」と、発達段階に応じた体験的な英語学習を積み重ねています。

 小中学校では、日頃の授業での実践の場として「沼津市統一パフォーマンス・デイ」を令和4年度から実施しています。子供が教室から、初対面の外国人講師(OLT)とクロームブック端末を使用し、オンラインで1対1の英語の言語活動に挑む取組です。これまでの暗記した原稿を発表するのではなく、その場で質問し、答え、会話を続ける「即興のやり取り」の力を市内全体で育てています。

仲間と一緒にオンライン英会話に挑戦

1対1のオンライン英会話

■ 沼津市統一パフォーマンス・デイとは

市内全公立中学校の生徒が、各校の教室から、初対面のOnline Language Teacher(OLT)とオンラインで英語の対話を行う取組です。例年9月~2月に、学校ごと・学年ごとに実施日を設けています。1クラスの所要時間は約1時間で、児童・生徒およそ5人に1人のOLTが付きます。

・1対1の対話:学年ごとの共通課題(目的・場面・状況つき)をテーマに、共通の評価基準に基づいてOLTが評価・フィードバックを行います。
 (例)中学2年生「日本のおすすめの観光スポットについて、相手の旅行の希望を質問しながら会話を続け、相手に合った楽しみ方を提案する」

・グループでのフリートーク:評価の対象外で、自由に会話を楽しみます。

令和4年度から3年間は、中学生が対象でしたが、令和7年度からは小学校6年生でも、実施対象を広げています。

■ 始めた背景

 学習指導要領では、英語教育の4技能5領域のうちの1つ、「話すこと」が[発表]と[やり取り]に分かれ、即興的なやり取りの力の育成が強く求められています。一方、本市では、これまでの調査から、聞く力や知識に強みがある反面、自分の考えをその場で伝える力に課題がありました。市全体で共通のゴール(パフォーマンス・デイ)を設けることで、児童・生徒が英語を「使う」体験を積むとともに、そこで得た課題を教員の授業改善へと還元していくサイクルを作ることをねらいとしています。

■ 成果

 実施後に、児童・生徒(約5,000人)へ行っているアンケートでは、肯定的な回答の割合が、令和4年度から令和6年度にかけて次のように高まりました。

・「パフォーマンス・デイは楽しかった」 91.3% → 93.6% → 95.8%
・「英語を話す力が向上したと思う」 82.9% → 84.4% → 87.6%
・「自分の思いや考えが相手に伝わったと思う」 80.1% → 82.9% → 87.2%

子供からは「自分から質問することができた」といった声が寄せられ、英語が苦手だった子が、助けを求めながら伝えようとする姿も見られました。教員からも、「英語を生き生きと話すこの機会が子供の学習のモチベーションを高めている」という声があります。

令和8年度全国学力・学習状況調査(中学校英語・4技能)では、本市の平均スコアは、全国(499)を大きく上回りました。

■ 今後

 3年生では、社会的な話題について意見を交わす課題にも挑戦しています。年に一度の機会にとどまらず、日常の授業の中で、自分の考えを即興で伝え合う力を育てていきます。
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