ダン・カーター(神戸製鋼コベルコスティーラーズ) (C)F.SANO
決勝に勝ち上がって来たのは神戸製鋼とサントリーだった。12月8日・準決勝で神戸製鋼はトヨタ自動車を、サントリーはヤマハ発動機を下した。初代王者と最多タイV5王者が『ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019』と『日本選手権』の2冠を懸けて対峙する。
フィジカリティを前面に出し、食らい付くトヨタ自動車に引導を渡したのはSOダン・カーターだった。24-19で迎えた78分、自ら中央突破した背番号10は、敵陣インゴールへ絶妙なパント一閃。相手に競り勝ったWTBアンダーソン フレイザーのトライを演出した。トライ後のゴールもキッチリ成功。1トライ2ゴール4ペナルティゴールの21得点を叩き出し、31-19の勝利の原動力となった。
ニュージーランド代表112キャップにテストマッチ世界最多得点、ワールドラグビーMVP3度の金看板は伊達ではない。この日もカーターはパスにランにキック、そしてゴールと力量の違いを見せつけた。「最後にカーターとフレイザーがマジックを起こしてくれた」と称えたデーブ・ディロンヘッドコーチは決勝へ向けて、「自分たちがすることは変わらない。ここまでやってきたファンを魅了する神戸のラグビーをやり続けたい」と続けた。
対照的にサントリーは準々決勝・クボタ戦に続き、薄氷を踏む勝利となった。スクラムでペナルティを取られ、ラインアウトからドライビングモールでグイグイ押し込まれたサントリーは38分、マット・ギタウの一時退出で入ったSO田村煕がキックチャージされ、そのままトライを喫す。前半は13-22と追う展開になった。
しかし、王者は後半に目を覚ます。ヤマハの近場を狙うアタックに粘り強く対応し、無駄なペナルティをしない規律を取り戻した。47分、ギタウのひとり飛ばしのパスを受けたWTB尾崎晟也がこの日ふたつめのトライ、10番ギタウがゴールも決めて20-22。69分には右へ左へ振ったアタックの末、尾崎がタックラーを背負いながらハットトリック達成。だが、80分に五郎丸歩にペナルティゴールを決められ25-25。勝負はサドンデスの10分間の延長戦へもつれ込むこととなった。
延長戦の立ち上がりはヤマハの分厚い攻撃をサントリーがことごとくブロック。ボールを獲得するとFB松島幸太朗が敵陣10mでペナルティを獲得。最後はギタウが40mのPGをズバリ、28-25で準決勝を突破した。決勝のキップを手にした沢木敬介監督も「神戸の分析もするが、サントリーのラグビーをどれだけ出せるか。そこにチャレンジしたい」とディロンHCと同様の言葉を発した。
『第56回 日本選手権』決勝を兼ねた『トップリーグ』総合順位決定戦決勝・神戸製鋼×サントリーは12月15日(土)・秩父宮ラグビー場でキックオフ。チケット発売中。




