数ではなく、より自分に有益な情報を増やそう

確かにフォロワー数を増やす方法として、多くの人を自分からフォローし、フォロー返しを期待するものがあります。また、「全てフォロー返しします」と公言しているアカウントもあったりします。

そういった「数を増やす」ことを目的とした関係同士でフォロワー数を増やしたとしても、そこで交わされる情報には、あまり価値を見いだすことができませんよね。

淳さん自身、人気だと聞いてレディー・ガガさんや孫正義さんをフォローしたようですが、その全てが淳さんの関心事ではありませんでした。ですので、無理に人気だからといってフォローするのではなく、自分にとって有益な人を見つけ、その人をフォローする必要があるとアドバイスします。

有益な人を見つけるという作業は、実社会で我々が自然とやっていることと同じですね。職場や学校で、自分にとって良い情報を与えてくれる人は誰かを探す行為と似ています。友達が多いカリスマ性のある人が、あなたにとって毎回有益な情報を与えてくれるかと言えば、そうではありません。

「人間が人の顔とフルネームを覚えられるのは、実はクラスの人数分、という研究もあるくらいです。それ以上は、顔は覚えていても名前が出てこなくなります。だから、その人が発信している関心事が、自分の求めるものと関係なくなれば、外して、新しい人を入れていいと思います。自分自身の興味も日々変わるものですから、それはお互い様です」(同書より)

実社会ではないSNSの世界ですので、そこは割り切って有益な情報を求めることに徹してみてはいかがでしょう。ただでさえ情報があふれている時代。無理に関心のない人をフォローする必要はありませんよね。

逆に、そういった情報を選別できるという姿が認知されれば、あなたが発信する情報に信頼性が増すのではないでしょうか。淳さんのように、「外して・入れて」を繰り返し、是非、有益な情報を手に入れ、また、発信し、SNS上で信頼性のある人になりましょう。

最後に余談ですが、同書の紹介文書をマネージャーが紛失するという事件が起きた際にも、淳さんはTwitterで落とし物がなかったかと投稿したそうです。その内容が下記のもの。

「すみません……うちのマネージャーがこの資料が50枚くらい入った茶封筒を渋谷で落としたらしいのですが…どなたか拾った方いらっしゃいましたらご連絡いただけないでしょうか?」

このツイートを見た一般人がハチ公前で封筒を発見、見事に回収できたそうです。

ここまでSNSをうまく活用できていると、さすがと言わざるをえませんね。

【書籍情報】
『35点男の立ち回り術』田村淳著 日経BP社