映画『天空の蜂』の完成披露プレミア試写会が20日、東京都内で行われ、出演者の江口洋介、本木雅弘、綾野剛、國村隼、佐藤二朗、堤幸彦監督ほかが出席した。
東野圭吾氏の同名小説を映画化したこの作品は、最新鋭にして日本最大のヘリコプター「ビッグB」を乗っ取り、原子力発電所の真上に静止させるという原発テロ事件と、その危機に立ち向かう人々の8時間の攻防を描いたサスペンス巨編。
巨大ヘリコプターの設計士を演じる江口は「去年の夏、暑い中この映画に取り組みました。ジェットコースターに乗ったようなスーパーリアルエンターテインメントです。僕たちが映画を通して伝えようとしたことは、きっと見た方には気付いていただけると思う。ぜひ画面にかぶりついて見て下さい」と熱い思いを語った。
巨大ヘリが登場する本作だが「高いところ平気ですか?」という質問に江口は「それが、正直に言うと苦手です」と苦笑いで告白。「最初に監督から『CGなしでやるぞ』って言われて…。まさに(『ミッション:インポッシブル』の)トム・クルーズ! トムの場合は危機が短いですけど、今回は始まってからずっとピンチだから恐怖心が長い。もうめっちゃ怖かった!」と本音をぶちまけて、笑いを誘った。
一方、綾野は本木に「撮影の合間は本当に優しい印象なのに、本番に入る2、3秒ぐらい前に狂気というか、闇がすごく深くなる。あれはどうやってるんですか?」と尊敬の眼差しで質問。これに本木は「またまた、も~!」と首を振りながら「“憑依(ひょうい)俳優”にそんなこと言われても。私は懸命にそうやっているだけ。綾野剛の体は今までのすべての役でできてるんでしょ?」と逆に絶賛。
すかさず堤監督も「綾野さんがすごいのは、汗を付けるのに普通は霧吹きを使うのに、それがいらないところ。汗かきじゃなく、自分の意志で汗を出せる」と綾野の神業を暴露。笑いに包まれた会場で綾野は苦笑いするしかなかった。
映画は9月12日から全国ロードショー。