エメリヤーエンコ・ヒョードル エメリヤーエンコ・ヒョードル

PRIDE消滅から約8年半、世界最強のリングを支えたファイター、スタッフが大晦日に新たな格闘技イベントを立ち上げる。10月8日、総合格闘技新イベント・RIZINの記者会見が行われた。PRIDEの生みの親である榊原信行RIZIN実行委員会委員長が「あの熱、あの空間をもう一度作りたい。日本発世界を目指したい」と誓えば、高田延彦統括本部長も「始まるよ。すごいのが始まるよ。テニスで言えばウインブルドン、ゴルフで言えばセントアンドリュース、サッカーで言えばW杯。世界最高峰の舞台を作る」とキッパリ。旗揚げイベント『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015』は12月29日(火)・31日(木)にさいたまスーパーアリーナで敢行される。

対戦カードは、桜庭和志×青木真也が発表された。PRIDE創世記を支えたレジェンドである桜庭とPRIDE後期に台頭し、その後の日本格闘技中軽量級をリードした青木が、世代、そして階級を超えて激突する。さらにエメリヤーエンコ・ヒョードルの復帰戦も決定。第2代PRIDEヘビー級王者にして、“60億分の1の男”として君臨した世界最強戦士が、2年半のブランクを経て、再びリングに立つのだ。さらに立ち技総合格闘技・シュートボクシングの女王として知られるRENA、“世界最強の女柔術家”ギャビ・ガルシアも参戦する。各ファイターのコメントは以下の通り。

「みなさんの応援を力に変えていい試合を見せたい。そして、勝利に向かっていきたい」(ヒョードル)
「いい試合ができるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」(桜庭)
「桜庭選手がやってきたことに最大のリスペクトを持っています。しかし、マットにあるのは現実。それを見せたい」(青木)
「世界にRENAの名前を知らしめるよう大暴れをしたい」(RENA)
「私は柔術の世界王座を10回取りました。私が最高だと世界に証明したい」(ガルシア)

旗揚げイベントはアメリカ・ベラトール、ブラジル・ジャングルファイトなど、世界のプロモーションから8名のヘビー級選手が集いトーナメントを行う。さらにヒョードル復帰戦や桜庭×青木以外にも、スペシャルマッチが実現する。また、興行がない12月30日(水)にも総合格闘技以外の格闘技やレジェンドファイターたちと触れ合えるイベントを実施。

ちなみにルールは10分・5分・5分(女子は5分3ラウンド)のPRIDEルールを使用。戦いの舞台はリングで行う。サッカーボールキックやフットスタンプはもちろん、選手間で合意すればヒジありも検討すると言う。

榊原委員長は記者会見でファンに「格闘技3本の矢」の実現を約束した。「1本目の矢は完結。RIZINをレジェンドたちの完結の場にしたい。2本目は息吹。新しい選手たちのチャレンジの場にしたい。3本目は最強。各プロモーションの最強のファイターたちが集うトーナメントを未来に作りたい」。

新たなカードやさらなるビッグネームの参戦の発表など、心待ちにしたい。チケットは11月21日(土)一般発売。