『MONSTER』で再びフロアにヘドバンの海が広がり、『包丁の正しい使い方~思想編~』ではSaZがベースを千秋に預け「やる気あんのかー!」とマイクで煽り、フロアに降りてくる。
そして「SORAさんのドラムソロ!」という千秋の呼び声からSORAがドラミングをみせると何故か不服そうな千秋。「俺が求めてるのはそんなんじゃないんだよ!」、さらにドラムを叩くSORA。それを無視して「その赤いネクタイは何?芸人みたいだよ」と一蹴。
「お待ちかねのギターソロ!」と言われて1音しか弾かないキラにたいして「それ(ライブでやったのは)二回目だから面白くないよ?」とまた一蹴。そしてフロアの中に紛れているSaZにボーカルソロをふったあげく、SaZが何かの曲を歌おうとしたら「コミックバンドじゃねえんだよ!早く帰って来い!」と切り上げる。
さらに「ちょっと集中力が切れちゃったんで、前の方の人には犠牲になってもらいます。なにごとにも犠牲はつきものです、前の方に詰めて一柵に来いよ!…なに歩いてんだよ!走れ!」と前方に人を集めたところでダイブ!今日も彼の傍若無人ぶりが遺憾なく発揮された一幕であった。
続いてラストスパートといわんばかりに『「不透明人間」』「トドメだ!バカ!」と『doze.』『「教育」』、「お前らは死ねるか!俺は死ねるぞ!」と『「秘密」』とボルテージを上げるだけ上げ切ったところで、最後に「ラストは迷いましたが、迷いましたが、迷いましたが…ラストは……この曲」とつぶやき、キラにスポットライトが当たり『ghost』のイントロが奏でられる。
DEZERTの楽曲の多くは狂気や猟奇的な曲調が目立つ中、この曲は光の射している感すらあるストレートなギターロックで、だからこそ孤独感が強調されているような印象を受ける。
殺す歌でも殺される歌でも監禁される人の歌でもなく、残されてしまった人の歌。
演奏が終わり、無言で去っていくメンバー。
アンコールの声に呼ばれて、まずSaZが出てきて「ツアーファイナルです。ツアーではあんまりアンコールに出てないんだけど、せっかくなので今日は出てきました。で、数曲やって終わって『場を繋いでくれ』と言われたので…」とSORAとのリズムバトルへ。
そしてキラがひょっこりステージに現れ、最後に千秋が「呼んだからにはさー!はじけろよおまえら!」という声から『脳みそくん。』。