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3位:『ルクリ』(10月22日上映)

満足度:71.8(100点満点)

<項目別5段階評価平均点>
俳優:4.4
ストーリー:3.6
音楽:3.7
演出:4

本作はエストニア出身でいま、ヨーロッパで注目を集めるヴェイコ・オウンプー監督の最新作。若者たちが自給自足の生活を送る地に突如、戦闘機の轟音が鳴り響き、戦争の気配が満ちていく……という時代を覆う不条理な空気、そこで揺れ動く人々の姿を独特の音響と映像で描き出していく。

「難解だが、俳優が作っている映画だと感じました。既成概念にとらわれない作品であり、新しいことにチャレンジしたい人に見てほしい。自分の感性で見るような映画だと思う」(38歳・男性)

「以前の『聖トニの誘惑』(※2010年東京国際映画祭「ワールド・シネマ」部門出品)を映画祭で見てから、監督の作品を楽しみにしてました。完全に理解してないけど、エンブレムやモチーフ、音楽に刺激を受ける監督であり、「何だったんだろう?」と考えさせられるので、もう1回見たい作品」(43歳・女性)

「いろいろな考え方ができ、終わって誰かと話したくなる作品」(43歳・女性)

「ひと言では感想がまとまらない作品です。戦争が起こる前の不安な感じが感じられ、いまの日本の状況によく似ていると感じました」(女性)

「見ているうちに、特別なことが起こらないのに引きこまれました。音楽にずるずると引きこまれていくような映画で、普段、あまり見ることができない作品でした」(32歳・女性)

本作に関しては、ひとりで劇場に足を運んだという観客が多く見られ、映画祭での平日上映、なかなかないエストニア映画という点からも、かなり映画好きという層が多かったよう。その中で映画の内容については映像、音楽を評価する声がよく聞かれ、不条理な世界を描いていることもあって、全てを理解はできないながらも、どこか惹かれるという感想も多く見られた。

なお本作は10月26日に新宿バルト9にて、10月29日にはTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて上映される。