SAMURAI賞を受賞した山田洋次監督

 「第28回東京国際映画祭」の「SAMURAI賞」授賞式が26日、東京都内で行われ、山田洋次監督、ジョン・ウー監督、サプライズゲストとして吉永小百合、大友啓史監督が出席した。

 山田監督は「僕の作品は“SAMURAI”という言葉にふさわしいほど勇ましいものではありません。本来この賞にふさわしいのは隣にいるジョン・ウーさんだと思う。心からお祝い申し上げます」と笑わせた。

 対するジョン・ウー監督は「最も尊敬する映画の師匠、山田監督と共に受賞できてとてもうれしく思います」と喜びを語った。

 その後、最新作『母と暮せば』を含めてこれまで5本の山田監督作品に出演している吉永が花束を持って祝福に駆けつけ、「ジョン・ウー監督が映画の師と言っていましたが、私にとっては山田学校の校長先生という感じ。それと共に、人生の師でもあります」と山田監督をたたえた。

 さらに「撮影の合間にいろいろと楽しいお話や思い出を聞かせてくださって、それがいつまでも心に残って、映画の世界でお仕事をしていて良かったと思います。今回もご一緒させてもらって、いつまでも山田学校の生徒でありたいという思いです」と笑顔で祝福した。

 吉永からの祝福を受け、山田監督は「先生であるとか師であるとか言っていましたが、吉永小百合さんという人には大事なことを言わなきゃいけない、うそはつけない、真実を語らなきゃいけない。そういう気持ちにさせてくれるから、ついつい一生懸命いいことを言ってしまう」と語り、照れ笑いを浮かべた。