韓国、中国、アメリカという多国籍メンバーから成る4人組ガールズグループ、f(x)(エフエックス)が2月20日、東京・有明コロシアムにて初となる単独ライブを開催し、全国ツアー「f(x) the 1st concert DIMENSION 4 - Docking Station in JAPAN」をスタートさせた。
東方神起や少女時代らを擁する韓国の音楽事務所SMエンタテインメントに所属するf(x)は、2009年に配信シングル『LA chA TA』で韓国にてデビュー。同公演は、デビュー7年にして初めて韓国ソウルにて開催した記念すべき単独公演の日本版。メンバーのイニシャルを合わせたキャラクター「KLAV(クラブ)」がホストになって、 Dimension 4(4次元)の世界観にファンを招待するというコンセプトで、“Docking Station”には、「f(x)とファンとの最初の出会いの場、f(x)に会える場所」という意味が込められた。
これまで事務所主催の音楽フェスなどでの来日公演はあったものの単独では初。8000人で埋め尽くされた会場にきらめく薄紫色のペンライトを目にしたメンバーは、「こんなにも大勢の方がf(x)を愛してくださっているなんて知らなかったです。7年待っていただいて、こうしてみなさんにお会いできてとても光栄」(ルナ)、「私たちの夢が実現できてうれしい。日本で公演が出来るなんて想像もしていませんでした。ステージに立つ前、後ろでみなさんのペンライトが見えて、それがとても誇らしくて胸がいっぱいになりました」(クリスタル)とよろこびをにじませ、韓国最新曲『4 Walls』の日本語バージョンを初披露するなど、2時間半に渡って全35曲を多彩なパフォーマンスで魅せた。
カラフルでカジュアルな個性的な楽曲とファッションがグループの特徴であり魅力だ。ステージも、グループ名の由来のひとつである関数のxの値で結果が変わるような、多彩な展開だった。デビュー曲はもちろん、ヒット曲『NU ABO』『ピノキオ(Danger)』ほか7年の歩みを彩ってきた楽曲を繰り出し、ハツラツとしたしたイメージや、キュートでポップ、ファンシー&カジュアル、そして妖艶さ……学校からクラブスタイルまでパートごとに様々に“表情”を変える。それは、“f(x)らしさ”そのもの。「とても緊張しています」(ビクトリア)というが、堂々とした確かなパフォーマンスからその色は微塵も感じなかった。
アンコールでは、メンバーは客席から登場し、ファンと触れ合いを楽しみ会場に満開の笑顔を咲かせた。会場の大歓声と祝福の声を一身に浴びるメンバーたち。感極まったルナが涙をにじませ、そんなルナをエンバがぐっと抱きしめる温かな光景もみられた。7年の歳月を経て迎えたのは、何ものにも代え難い温かさとよろこびに満ち溢れた空間だった。
同ツアーは、2月28日(日)の愛知公演まで全4か所6公演で2万5500人を動員予定だ。