「東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント」

女子テニス界を牽引する世界のトップレベルの選手がしのぎを削る「東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント」。9月14日(土)の予選開始まで1ヵ月を切った8月16日、東京のジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエアにて出場選手の記者発表が行われ、トーナメントアンバサダーで元プロテニス選手の沢松奈生子らが登壇した。

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36回目を迎える同大会は、今回が初の大阪開催。出場選手は昨年の全米、今年の全豪オープンで優勝し、現在世界ランキング1位の大坂なおみを筆頭に、四大大会の覇者が4人揃う非常にハイレベルな顔ぶれとなった。本大会初出場となるオランダのキキ・ベルテンスは今年のサンクトペテルブルク・レディース・トロフィー、マドリード・オープンで優勝し、世界ランキングを5位にアップ。アメリカのスローン・スティーブンスは、2017年全米、昨年全仏で優勝し、現在ランキング10位。2016年の全豪・全米を制したドイツのアンゲリク・ケルバーはランキング13位。今年のBNP パリバ・オープンでも準優勝をしている。さらに次世代のエースと目されるカナダのビアンカ・アンドリースクとチェコのマルケタ・ボンドロウソワは本大会初出場。いずれもランキング14位、16位と上げており、混戦が予想される。

トーナメントアンバサダーを務める沢松奈生子は、大坂なおみにとっては本大会が来年の東京オリンピック等を占う試金石になると語る。「全豪優勝後にコーチと決裂し、以後不安定なプレーが続いている。昨年の全米オープンを100とすると、今年の全仏、全英での出来は10か20ではなかったか。アメリカでのハードコートのシーズンに入ると、一転して試合中に笑顔が見られ、ストロークに自信が戻ってきた。8月10日のロジャーズ・カップのセリーナ・ウィリアムズ戦で負けはしたが、昨年の全米セリーナ戦で見た半分ぐらいの力を取り戻してきている」。東レ パンパシは大坂の得意とするハードコートのため、彼女が3歳までテニスを楽しんだ地元・ITC靱テニスセンターでの復調を期待したい。

沢松は昨年本大会の決勝で敗れ、ひと目をはばからず泣いた大坂にその理由を問うた。大坂は「自分の生まれた国の大会で優勝したい。その気持ちはグランドスラムと同じくらい強かった」と答えたという。大坂の心に潜む熱い思いをぜひコートにぶつけてもらいたい。

「東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント 2019」は大阪のITC靱テニスセンターにて、予選が9月14日(土)・15日(日)、本戦が9月16日(月・祝)~22日(日)に行われる。チケットは現在発売中。

取材・文:横山由希路