セルジーニョ(鹿島アントラーズ) (C)J.LEAGUE

ここに来て、鹿島アントラーズの凄みが増してきている。9月14日『明治安田生命J1リーグ』第26節・FC東京との絶対に負けられない首位攻防戦で地力を発揮した。開始早々にレオ・シルバのコーナーキックをブエノが頭で合わせて先制すれば、猛攻に晒されながらも78分にセルジーニョの3試合連続となるミドルシュート一閃。終わってみれば2-0。首位・FC東京との差を勝点1にまで詰めてきた。

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試合後、長谷川健太監督が「選手は持てる力は出してくれたが、鹿島のいわゆるなんなんですかね、鹿島らしさに今日はやられてしまった」と常勝軍団が育んできた無形の力を敗因に挙げれば、勝った大岩剛監督は勝者のメンタリティについて「勝つためのこだわりや執着心が局面、局面で相手に少し押し込まれたとしても、最後は絶対に割らせないという個人の意識やチームとしての割り切り。そういうプレーができる選手たちが揃っている」と説明した。

9月18日の『ACL』準々決勝第2戦は広州恒大を相手に攻めまくり1-1、アウェイゴールの差で敗退となったが、ショックを引きずらない。9月25日には『明治安田J1』V戦線のライバルである横浜F・マリノスと『天皇杯』ラウンド16で激突。互いにメンバーを入れ替えて臨んだ一戦では戦線復帰した中村充孝のハットトリックなど決定力の差を見せ付けて4-1。ターゲットを“四冠”から“三冠”へ軌道修正した。

一方の札幌は第23節・清水エスパルス戦で8-0、第25節・ヴィッセル神戸戦で3-2とド派手な試合を見せながら、前節はベガルタ仙台の運動量と球際の激しさに後手を踏み、1-3と『ACL』出場圏争いから後退した。しかも、次節は4試合5ゴールのジェイ、5試合3ゴールの鈴木武蔵を出場停止で欠く。リーグ戦の対戦成績でも鹿島が12勝2分1敗と圧倒。札幌が勝利したのは2001年5月の3度目の対決のみ。エースを欠き、鬼門の相手と対峙する今週末のゲームで踏みとどまれるか、ずるずる飲み込まれてしまうのか。札幌にとってもキーとなる試合だ。

戦力・チーム状況・相性で鹿島が絶対有利だが、コンディションでは札幌に軍配が上がる。鹿島にとって今節が9月に入って7試合目、『天皇杯』ラウンド16から中2日の強行軍だが、札幌にとっては今月4試合目、前節から2週間ぶりのゲームとなる。

鹿島が順調に勝点3を積み上げるのか、札幌が日程の追い風受けて18年4か月ぶりの勝利を勝ち取るのか。『明治安田J1』第27節・鹿島×札幌は9月28日(土)・茨城県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。来場先着1万名に「アイフルホーム×アントラーズ オリジナルデザインピンズ」をプレゼント。チケット発売中。