ベックとは正反対? 「今度はテンションの低い人の役をやってみたい(笑)」
――ベックは盗賊であり、ちょっとお調子者ですが、そのキャラクターへの感情移入はしやすかったですか?
玉森:難しかったですね。僕は普段からあまりテンションが高い方ではないので……。声とかもそんなに張る人間じゃないですし(笑)。
声が通る他の声優さん方に合わせるために、自分も声を張るように気をつけました。
ぼそぼそ喋るシーンでも大きく声を張りながらやるというのが難しかったですね。
――では、普段とは違う自分を出されていたんですね。
玉森:そうですね、そんな感じはします。
――ベックと自分が似ている部分や、良い奴だなと思ったところがあれば教えてください。
玉森:やっぱり好きな人のために命をかけて頑張ることってなかなかできることじゃないと思うし、男としても尊敬できる部分かな。似ている部分はないですね(笑)。
羨ましいな、という感覚でした。
――自分の声が入った吹き替え版を観た感想は?
玉森:昔から自分が出ている作品を観ることが苦手で、自分で観るとかゆくなっちゃうんですよね。
だから観ている時も細目で観てました。今回は聞く側だったんですけど、なぜか目を細めて聞いてました(笑)。
実際に吹き替えられた作品を観て、「もっとこうしたらよかったのかな」と感じた部分はあります。
やっているときはもちろん100%の力でやってますけど、いざ観てみるとまだまだこうすればよかった、というのはいっぱい出てきますね。
――もしまた声優のお仕事のお話があったら?
玉森:この経験を上手く活かせればいいな、とは思いますね。次はテンションが低い人の役をやりたい(笑)。ちょっと今回はお調子者キャラだったので、逆のキャラでお願いします!
――画面を通してですが、役者さんの演技に刺激を受けた部分はありますか?
玉森:外国の方のお芝居って僕は好きで、表現が自然でボディランゲージが本当に上手だなって思うんです。
「これ本当にお芝居してるのかな?普段からこれくらいの動きなのかな」と感じるくらいナチュラルなところは、すごく羨ましいと思いますね。
――普段からあまりテンションが高くないとおっしゃっていましたが、ナチュラルにオーバーリアクションを取り入れたいと思いますか?
玉森:いきなりオーバーリアクションをしだしたらみんなビックリしちゃうんじゃないかな、きっと(笑)。「どうしちゃったの!?」ってなっちゃうと思うから、適度に(笑)。
トトの知識を得てインテリ系でクイズに答えたい! 信じているのは父親の言葉
――作品の見どころや好きなシーンを教えてください。
玉森:エジプトのお話と現代の技術が混ざっているのが僕は新鮮でした。神がそれぞれカッコイイ。あとベックのひとつひとつのリアクションの顔が好きでした。
(恋人の)ザヤと話している時のリアクションとか、なんかかわいいなって(笑)。
ザヤのために一生懸命、神を相手にひるまずに挑んでいくところもカッコイイと思いましたね。
――たくさんの神々が出てきますが、好きな登場人物は誰ですか?
玉森:悩むなぁ! うーん……、トト! 知恵の神で頭いいじゃないですか(笑)。
その知識をぜひいただいて、クイズ番組に出てみたいです。
やっぱり勉強していないとわからないような問題はちんぷんかんぷんなので、トトの知識を得てインテリ系になってみたいなと思います。
――大きくくくると冒険のお話ですが、玉森さん自身が冒険してみたいことや挑戦してみたいことはありますか?
玉森:海外とかあまり行ったことがないし、ましてや1人でっていうのは絶対無理なんですけど、あえて1人で何も知らない言葉も通じない環境で生活してみるっていうのはいいですね。
まぁできないと思いますけど、経験としてはやってみたいです。
――どこの国に行きたいですか?
玉森:キレイなところがいいですね。ヨーロッパあたりで!
――ザヤは神を強く信じていていますが、玉森さんが普段から信じているものや、願掛けなどありますか?
玉森:ものというより言葉になっちゃうかな。
親父によく言われていたことが、「人には同じ時間が平等にあるから、その中でどれだけ自分が努力できるかが大事だと思うぞ」という言葉で。「まぁ確かに」って思って(笑)。
“努力している人には敵わないぞ”ってことを、高校生の時くらいからけっこう言われていました。
だからその意識は常に持っていて、努力は常にしていかなきゃいけないのかなっていうのは僕の中でありますね。
――ありがとうございました!
いつもとは違うテンションの高い玉森さんの演技にも注目の本作。
ストーリーはわかりやすいけれどしっかりとした展開があって、神々同士の戦いも大迫力!
男女ともに楽しめるワクワクするオススメ作品です!
他のキャストも豪華声優陣で固められているので、ぜひ、吹き替えで楽しんでください。