例えば、彼女が出演したＣＭは、どれも独特で印象的な作品が多い。関西弁を操るガム星人に扮した「XYLISH」のＣＭでは、はげズラを被ったこともあった。また、「ホットペッパー」では、スヌーピーやピーナッツのキャラクターと踊り、「クレラップ」では、大人になったクルリちゃんに扮したが、あくまでも木村カエラのＣＭに仕上がっていた。おそらく、これらのＣＭに関わったクリエイターたちは、どんな世界観にまみれさせても、彼女の強烈な個性は決して溺れることがないことを分かっていたのだろう。
ファッションやヘアスタイルひとつをとっても、ワン＆オンリーな世界観を発信し続ける彼女は、ニューシングル『マミレル』のジャケットで髪の毛をピンクに染め、顔、首、腕もピンクの染料を塗った姿を披露している。
「前からピンクにまみれたいって思ってたんで、そのまんまピンクの世界にまみれてみました（笑）。大変だったけど、やりたいことだったから、すごく楽しかった。あんまり考えずに、やりたいことをやってみただけだったんだけど、パンチがあることをしたいって思ったのは確かかな。これからも『この人、なにをやってるんだろう？』って思われるようなことをやりたいなと思ってますね」（木村カエラ）
自分の感性を軸とした独自の世界観を築き続ける彼女の個性は、木村カエラである“オン”とプライベートの境界線が明確になったこれから先、よりパワー全開で発揮されるのではないかと期待している。
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