大きな日付と月齢表示。イエローのページと淡い罫線印刷が特徴。
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そして本製品の一番の特徴となる紙面は、1ページ毎に日付が印刷された、いわばデイリータイプのダイアリー。しかも日付表示は大きく、中央部分には月齢のグラフィックスも大きく配されていて、落ち着いて見てみると「日めくりカレンダー」を思わせる構成になっています。

記入欄は26個のチェックオフ枠、裏面には横罫と方眼罫が半々に印刷されています。それら罫線はいずれもごく淡い仕上がりになっていて、基本的にはユーザーの使い方に任せる考え方です。そしてルナワークスは前述の「旧暦日々是好日」との併用を推奨しています。

私はいつもクリップボードに1枚の紙をはさみ、そこにその日にやるべきこと(=ToDo)を次々と記入し、チェックオフする繰り返しを行っていますが、この季節のToDoノートはそれと同じパターンをユーザーに自然に促す仕組みになっています。

おそらく多くの人が1日に何度もパソコンやスマートフォンの画面を見ることでしょう。Webは不思議なもの(と言いますか恐ろしいもの)で、1箇所見ると、そこからリンク先へ、そのまたリンク先へと飛んでしまい、自分がいま何をしようとしていたのか、何をしなければいけなかったのかさえも見失うことがあります。規模の大小を問わず、自分に必要なアクションが発生したら、すぐに筆記具を手にしてササッと紙面に書き残す「ToDoリスト」の存在が極めて重要な時代になっています。「ToDoを記す~ToDoを実行する」この繰り返しを着実に効率良くこなすことが、ひいてはユーザーにゆとりの時間を生み出すというのが、本製品の意図するところと思われます。

立夏から立秋の前日までが対象期間の製品には「夏」というサブタイトルが付いていて、立春・立夏・立秋・立冬を起点に年間で4冊が用意されてゆくという試みです。

一見すると様々なノートやダイアリーの「間」に位置するスキマ的製品と言われそうですが、立派な表紙が付いていても閉じてしまっていたり、カバンの中に隠れてしまうよりも、はるかに実用的。常に「きょう」が最上になって開き、リビングルームやデスクに常設され、1日のあれこれを吸収~発散しながらユーザーと歩んでゆく。人によってはこのようなノートのほうが本流となり、ながく愛されてゆくのかもしれません。

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【関連リサーチ】
ToDoツール、使ってる?https://ure.pia.co.jp/articles/-/6343

わだ・てつや 東京小猫商会:文具部1号、コモノ部3号。文房具サイト「ステーショナリープログラム」主宰、ウェブショップ「信頼文具舗」店長。著書「文房具を楽しく使う」シリーズ(早川書房刊)ではノートや筆記具を趣味として楽しむための基礎的な知識を提供。近年の文房具人気を支えるリソースのひとつとなっている。その他、商品開発・ブランディング等のコンサルティング、講演、イベントプロデュースなどを行っている。 ブログ公式HP