(写真左より)中田浩二、天皇杯実施委員会・松崎康弘委員長、日本サッカー協会・田嶋幸三会長、スルガ銀行・岡野光喜会長、山口素弘 (写真左より)中田浩二、天皇杯実施委員会・松崎康弘委員長、日本サッカー協会・田嶋幸三会長、スルガ銀行・岡野光喜会長、山口素弘

10月4日、『第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会』ラウンド16抽選会が行われた。ドロワーとして、日本サッカー協会・田嶋幸三会長、スルガ銀行・岡野光喜会長とともに、第73・78・79回大会で優勝を果たした山口素弘と第80・90回大会で頂点に立った中田浩二が登場。田嶋会長が「(第61回)『天皇杯』(準々決勝)で母校の筑波大に負けて、古河電気(ジェフ千葉)を辞めるキッカケになった」ととっておきの話を提供すると、山口は「元日決勝のため、大晦日はチームメイトと過ごすことになる。なかなか元日からサッカーはできないので、その名誉を感じていた」、中田も「元日に決勝で勝てば素晴らしい1年の締めくくりになるし、最高の1年のスタートになる。鹿島で3冠を達成した時は本当にいい思い出となった」と『天皇杯』の思い出を披露。

抽選会の結果、ラウンド16(4回戦)は次のような組み合わせとなった。
横浜F・マリノス×アルビレックス新潟
ガンバ大阪×清水エスパルス
鹿島アントラーズ×ヴィッセル神戸
サガン鳥栖×サンフレッチェ広島
大宮アルディージャ×横浜FC
柏レイソル×湘南ベルマーレ
FC東京×Honda FC
川崎フロンターレ×浦和レッズ

いきなり『2016明治安田生命J1リーグ』年間1位・浦和と2位・川崎Fが激突する好カードが実現。3連覇を狙うG大阪が長谷川健太監督の古巣・清水エスパルスと対戦したり、1stステージ王者・鹿島と2ndステージV戦線に踏みとどまっている神戸が対峙するなど、興味深いカードが次々と決まった。さらにFC東京×Honda FCだ。1回戦でFC岐阜、2回戦で松本山雅FC、3回戦でグルージャ盛岡を撃破したJFLのHonda FCが快進撃を続けるのか、FC東京がJ1の意地を見せるのか、楽しみである。

ドローイングを終えた山口は「シーズン最後のタイトル。リーグ戦や『ルヴァンカップ』でタイトルを取っていないチームがより勝ちたい気持ちが強くなる。決勝は吹田スタジアムなのでG大阪は少なくとも決勝に残りたいはず」と分析すれば、中田も「リーグ戦とは違う一発勝負。リーグ戦で調子がいいからと言って、勝てるわけではない。J2勢やHondaのモチベーションが高い」とジャイアントキリングを予想した。ふたりは「(格下と対戦する)1・2回戦は食われないように緊張して戦った記憶がある」(山口)、「相手はJ1勢に対して高いモチベーションで向かってきたので難しかった」(中田)と、受けて立つ側の困難さを語った。

ラウンド16は11月9日(水)・12日(土)、準々決勝は12月24日(土)、準決勝は12月29日(木)、決勝は2017年1月1日(日・祝)キックオフ。会場は決勝が市立吹田サッカースタジアム、その他の会場は後日発表。