『6才のボクが、大人になるまで。』のリチャード・リンクレイター監督の新作映画『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』のオープニング映像が解禁になった。自身の商業デビュー作『バッド・チューニング』、そして前作『6才のボク…』が本作と繋がっていることを象徴するような映像で、リンクレイター監督は「僕の映画は、同じユニバースの中で全部繋がっているんだ」と語っている。
『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』オープニング映像
『エブリバディ・ウォンツ・サム…』は、1980年を舞台に、野球推薦で大学に入学することになった18歳の主人公・ジェイクの新学期直前の3日間を描いた青春グラフィティ・ムービー。
リンクレーター監督は前作『6才のボク…』のラストシーンを撮影していた当時、スタッフやキャストたちに、「このラストシーンがオープニングになる映画の脚本をもう何年も前に書いていて、次に撮りたいんだ」と明かしており、実際に『6才のボク…』の撮影を開始した直後、本作の脚本にも取りかかったという。
このほど公開になったオープニング映像は、ザ・ナックのヒット曲『マイ・シャローナ』をかけながら、ジェイクが車で野球部の寮を目指すシーンから始まり、まるで『6才のボク…』のラストシーンからの続きのような構図になっている。(※『6才のボク…』は、6歳から18歳に成長した主人公・メイソンが、車を運転して大学寮に向かい、新しい出会いを経験するシーンで終わっている)
リンクレイター監督はこの2作について「ふたつの映画は、描いている時代も異なるけれど、僕の中では“ひと続き”なんだ。少年が成長して大学に入って新たな人生を学ぶ、ということを描いている。(ふたりの主人公は)どちらも僕という人間の側面でもあるんだよ」とも語っている。(※リンクレイター監督は、かつて大学で野球部に所属していた)
そして『エブリバディ・ウォンツ・サム…』の冒頭は、1976年を舞台に、夏休みが始まる一夜を描いた『バッド・チューニング』とも同じで、(※ただし、車の中で流れる曲はエアロスミスの『スイート・エモーション』)リンクレイター監督は「精神的続編」という表現をしている。
ちなみに、リンクレイター監督の頭の中では、『エブリバディ・ウォンツ・サム…』の主人公は、大学を卒業し、ヨーロッパに旅に出るのだという。「メイソンがジェイクになって、ジェシー(『ビフォア~』3部作の主人公イーサン・ホーク)になる。そうさ、僕の映画は、同じユニバースの中で全部繋がっているんだ。」
『バッド・チューニング』は日本未公開作品だが、『エブリバディ・ウォンツ・サム…』の公開を記念して、『6才のボク…』と合わせて11月5日(土)から特別上映されることも決定している。
『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』
11月5日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにてロードショー