10年ぶりに来日したソン・ガンホ
映画『弁護人』の来日記者会見が11日、東京都内で行われ、主演したソン・ガンホと映画プロデューサーのチェ・ジェウォン氏が出席した。
この作品は1981年9月、国家保安法違反の容疑で学生らが不当に逮捕された「釜林(プリム)事件」と、事件を担当したことがきっかけで人権派弁護士へと転身した故・盧武鉉元大統領の実話をもとに描く。
『グエムル-漢江の怪物-』以来10年ぶりに来日したソンは「光栄でうれしく思っています。どうして空白期間ができてしまったのか分からないけど、今回意味のある作品で皆さんにお会いできて格別な思いです」と喜びを語った。
韓国では2013年に公開されヒットを記録しているが、あらためての日本公開についてソンは「皆さんご存じかと思いますが、いま韓国情勢は混乱して残念な状況にあります。この映画がいまこそたくさんのことを提示できる時期だと思う。隣の国の映画ですが、映画を通して、日本の皆さんにも共感していただけると思います」と思いを明かした。
実在の人物である盧武鉉元大統領を演じたことには「最初にオファーをいただいたときは怖かった。残念な最期を迎えた亡き盧武鉉元大統領のことをいまでも愛して恋しく思う大勢の国民が見守っていますし、ご家族の方もいる」と当時の心境を吐露し、「(盧武鉉元大統領の)人生の一部を迷惑をかけることなく演じられるだろうかと、俳優としての不安がありましたが、勇気を出して演じました」と振り返った。
映画は11月12日から新宿シネマカリテほかで全国順次ロードショー。
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