下村家の隣で町工場を営む安岡家の長男・信郎(松坂桃李)の梅子に対する恋心も、かなり序盤から描かれていた。梅子は基本的にニブいので、信郎の気持ちにはまったく気づいていない。そんな時期が続いたので、第13週では、信郎に咲江(佐津川愛美)という彼女が登場してしまった。まだ、梅子と信郎が結ばれる可能性がゼロとは言えないが、はたしてどうなるのか。
その信郎がずっとヤキモチを焼いていたのが、梅子が医専に通っている頃からよく下村家に来ていた松岡(高橋光臣)だ。松岡と梅子は、ダンスパーティーの企画で知り合っていたが、もともと松岡は梅子の父親である建造を医師として尊敬していて、建造に教えを請いたい思いで下村家によく訪れていたのだ。その後、松岡の医大の友人(山倉を含む)と梅子の医専の友人(弥生や雪子を含む)が「ロミオとジュリエット」の芝居をやるエピソードがあり、そこから松岡と梅子の距離は近づいている。
松岡は理屈っぽい性格で、恋愛に疎く、女心もまったく分からない。ただ、女性を見下しているかというと、そんなこともなくて、梅子に何かを指摘されればそれに対して考察し、自分に非があれば直そうという努力もする。まあ、ひとことで言えば面倒くさい男なのだが、梅子のポワ~ンとしたキャラとの相性は悪くない。松岡は梅子の父親・建造と似ているところもあるので、やはりこの組み合わせで最後までいくのかもしれない。
松岡を演じている高橋光臣は、『轟轟戦隊ボウケンジャー』のリーダー・明石暁をやっていた人で、2007年の『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』では、堀北真希とも共演している。高橋光臣は、石垣佑磨が寮長をしていた武闘派の第一寮にいた。当時は高橋光臣と堀北真希が絡むことはほとんどなかったが、5年かかって第一寮から芦屋瑞稀(堀北真希)をゲットする男が現れるというのは、かなりドラマチックな展開。個人的にはこのまま松岡と梅子の組み合わせでいって欲しい。