村井満Jリーグチェアマン(3月23日撮影) (C)J.LEAGUE 村井満Jリーグチェアマン(3月23日撮影) (C)J.LEAGUE

4月23日、第6回『新型コロナウイルス対策連絡会議』の記者会見がウェブ会議システムで実施された。プロ野球開幕とJリーグ再開のめどが立たない中、Jリーグ・村井満チェアマンとNPB・斉藤惇コミッショナーは次のように語った。

「緊急事態宣言から2週間、改めてコロナの怖さを再認識した次第。しっかり準備していかないといけない」(村井)
「緊急事態宣言が解除されないと試合開催は難しいとのこと。今日の時点で何らかの発表をするに至っていない」(斉藤)

専門家チームの3人は以下のようにコメントした。
「市中感染が非常に広がっている。選手に対してビデオ講義のような形で啓発的なことをしていきたい。選手の質問にも答えたい。台湾・韓国のプロ野球は開幕したが、現時点で再開・開幕は非常に難しい。開催するにしても、まず無観客からという形になると思う。選手・スタッフ・家族を守るためにプロトコルをさらにしっかり作っていきたい」(東北医科薬科大学医・賀来満夫教授)
「移動が自粛となっている中、試合開催は非常に難しい。緊急事態宣言が緩められてから再開が考えられる。球団・球場の準備は進められている。あとは世論と行政が許すかにかかってくる。知事やスポーツ庁とのすり合わせが必要になってくる」(愛知医科大学・三鴨廣繁教授)
「みなさんが感じているように蔓延期の真っ只中にいる。院内感染が至るところで見られている。誰もが感染するリスクがあり、誰もが感染を広げるリスクもある。とても再開を考える状況ではない。将来必ず訪れる出口を見据え準備することが大事」(東邦大学・舘田一博教授)

無観客試合での再開・開幕を想定しているか質問が飛ぶとチェアマンとコミッショナーはこう答えた。

「緊急事態宣言の中では無観客も難しい。今までは収容率50%を考えていたが、この段階では無観客も想定しないといけない。ただ地域の感染数の差もあり、無観客でも簡単ではない」(村井)
「こういう状況だからこそプロスポーツを提供してお役に立ちたいという思いがある。無観客でもスタートさせたいと思っているが、無観客でもリスクはある。5月6日(水・休)以降はどうなっているか、移動の規制はどうなっているか。移動に関して選手の理解も得なくてはいけない」(斉藤)

また村井チェアマンは「選手会からは再開前のインターバル、再開何日か前に宣言してほしいと要望が来ている。(Jリーグ特任理事)播戸(竜ニ)さんからメンタルケアが必要だという指摘もあった。チームに言い出しにくいかもしれない。JリーグでもJFAの医学委員会、NPBとも連携していきたい。非常に大事な課題だと思っている」と口にした。